映画『春を背負って』を見に行ってきました。映像が全編に渡って美しかったです。カメラマン出身の監督木村大作さんの映像に対するこだわりを至るところに感じることができる映画でした。雷鳥や高山植物がアップで出てきたり、黒部湖や富士山など、自然の美しさを感じることができました。物語は山小屋を経営する父(小林薫さん)が遭難者を救助するために自らの命を失ったため、その息子である松山ケンイチさん演じる亨が、東京で勤めていた金融の会社を辞めて、山小屋を継ぐことになり、その過酷な山小屋の仕事を通して、成長していくといった内容でした。心優しい風来坊の豊川悦司さんが演じるゴロさんや蒼井優さん演じる山小屋で働く頼もしい女性愛ちゃんらがこの物語の脇を上手に埋めていました。映画の中で、人は年を重ねるほど背負うものが多くなるとか、この映画を通して人としての生き方を考えさせられるセリフがたくさんありました。主人公、亨が父の言葉や行いを思い出しながら、過酷な大自然の中で、懸命に生きて行く様に感動するシーンもたくさんありました。東京の金融会社で成功を収めたら金銭的には困らない生活が送れるはずですが、その多額のお金を動かすトレーダーの仕事に虚しさを覚え、山小屋を継ぐ決心をしたシーンを見ながら、今の自分を重ね合わせていました。4月に転勤してから、今までしてきた仕事と違う仕事を余儀なくしないといけない状況になり、毎日、虚しさを覚えながら仕事をこなす日々を送っている自分自身の心と向き合うことができました。今の年齢では違う仕事に着いたら今と同じ給料はもらうことができないということはよくわかっています。しかし、今している仕事は自分が今までしたかった仕事とはかけ離れ過ぎています。そのジレンマと毎日戦う日々を送りながら、本当にしたい仕事をするにはどうすればいいかという心の持ち方や今後の生き方のひとつの方向性を教えてくれたように思えました。隣に座っておられた年配の方が、いい映画でしたねとおっしゃってました。映画を見た方々はそれぞれ、感想が違うでしょうが、それぞれの方々に何らかの思いを植え付けるような素晴らしい映画を鑑賞することができました。映画の中でイルカさんの歌、なごり雪が3回くらい口ずさまれるシーンは何となく、さりげなく、自然で、よかったです。
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