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TULIP DIARY

届くといいな やさしい風に乗って

まなの本棚の追記

2019年12月08日 | 読書日記

『まなの本棚』を読んで、作者の芦田愛菜さんがこの本の中で語られていたことで、同じだなあと思ったことがいくつかありました。そのうちのひとつは、本の選び方でした。愛菜さんは書店や図書館の棚に並んでいる本とフィーリングが合ったときになんかこれ気になるなあ~と思う本と直観的に出会って読んでみたいなあと思い実際読んでみると相性がよい本に巡り合えることが多いと書かれていたことです。私も本を選ぶときはこの直観力で選んでいて、そういった本は大概相性がよく、思い出深い本になることが多いですね。もうひとつは、オススメの本を聞かれても愛菜さんはすぐに答えることが難しそうな感じで、感動的だった本であっても人によって感じ方や見方が違うので他の人の心に響くのかとは限らないと書かれていたところです。はい、これっと差し出されて読むのではなくって、出会おうと思って出会うんじゃなくって、気付いたら出会ってしまっていた運命的な本は人によって違うということをちゃんと把握されていました。私も自分の心に響いた本でもほかの人に取ったら必ずしも心に響くとは限らないと常日頃思ってきました。私も他の方がススメられた本を読むことも確かにありますが、人との出会い方と同じで、気が付いたら心に響いていた本に出会ったときの感動は自分しかわからないことだったりするのです。違っていたこともいくつかありました。愛菜さんは、小さいころからいつでも自宅に本がある環境だったそうで、ご両親に絵本の読み聞かせで育たれたということでした。自分の場合は、小さいころは自宅に両親が読んでいたと思われた本はほとんどなく、家で絵本を読み聞かせてもらった経験は全くありませんでした。かと言って、両親は本を全く読まなかった人ではありませんでした。母は子供の頃、布団の中で懐中電灯を照らしながらよく本を読んだというほどの読書家だったようですし、父も若いころはよく本を読んでいたと聞きました。父方の曾祖父は、文学が好きでたくさんの本を読んでいた人だったそうです。自分が小さいころは絵本や童話や物語は何冊か買ってもらった本もあり、何十冊かは本棚に並べてありました。私の場合は、小学校の図書室で不思議の国のアリスとか伝記ものとかをたくさん読んでいたことが本が好きになったきっかけになったのかもしれないと今振り返ればそう思います。愛菜さんは図書館で布団を敷いて寝たいほど本が好きと書かれていたり、時間があったら本を読みたくなるほどの本がお好きなのがよくわかりましたが、私は図書館や書店で本を読むために暮らしたいと思ったことは一度もなく、時間があったら必ずしも本を読んでいるわけでもなく、読みたい本がないときは長いこと本を読まなくっても気にならない場合もあります。あまり読まない時間が長すぎると読まなくっちゃと思うほどのレベルの読み方でした。本に対する愛は、愛菜さんほどではなかったような気がします。

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あなただけの、咲き方で

2019年12月07日 | 読書日記

あなただけの、咲き方で 八千草薫 著 幻冬舎

先日、88歳でお亡くなりになった女優八千草薫さんのエッセイです。書店の店頭に並んでいたので買って読んでみました。八千草薫さんを初めて知ったのは「ややととさん」というドラマを家族が自宅でテレビでずっと見ていたので私も一緒にこのドラマを時々見ていた頃でした。そのときに受けた八千草さんのイメージも年を重ねられてからのイメージも、いろいろな役をされておられても変わることがほとんどありませんでした。以前、「優しい時間」というエッセイをだいぶん前に読んだことがありました。そのときからもだいぶん時間が経っているのですが、この本に書かれていたことも「優しい時間」に書かれていたことも、伝わってきたことは変わらなかったように思いました。役者として演じておられた八千草さんがいろいろな役を演じられてこられたのを拝見してきましたが、優しそうで柔和な表情からは察し難いような、凛としたものや揺るがないものをずっと持たれていたことがこの2冊の本を通したら同じような変わらないものがよく伝わってきます。八千草さんの生き方や姿勢が昔も今もあまり変わらないものがおありになったからなのだろうとも思いました。自然に親しみ自然に生きようと心がけて来られた方だったということもこの本を読んだらよくわかりました。野に咲くようにひっそりと、決して派手ではないけれど、人の心に残るような女優になれればとずっと思って来られたと前書きに書かれていました。年を重ねられて、ちょっとだけ無理をして生きていきたいということも書かれていました。「若い頃と違って精一杯頑張り過ぎることでかえって周りに迷惑をかけてしまうかもしれません。だからといって、まったく無理をしない生活では、ただ無為にときを過ごしているだけなのではないかと思うから。」ということでした。ちょっとだけ無理をして生きていきたいということ、これからの自分にあてはめてみたら、ちょっとだけ無理することも、必要なことだろうなあというヒントをいただいた気がします。「品位とは相手を思いやる気持ちのこと」の章で、品位や品格は相手のことを思いやる気持ちの現れだということや、「感動は自ら見つけに行くもの」の章で、どんな小さな出来事でもいいので、自ら感動を覚える生活をする、感動を探しに行くようにされていたことが記載されていた内容が特に印象に残りました。これから、年を重ねて生きて行く上でのお手本・ヒントがたくさん散りばめられている、優しいエッセンスが詰まっていたエッセイでした。

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ゴミ清掃員の日常

2019年11月23日 | 読書日記

ゴミ清掃員の日常 滝沢秀一 原作・構成 滝沢友紀 まんが 講談社

お笑い芸人のマシンガンズの作者滝沢秀一さんと奥さんのご夫婦共作のゴミのエッセイまんが。芸人の仕事以外に清掃員の仕事をしながら日々を送っている作者の視線でゴミ収集をしながら気が付いたゴミに関する知識や捨てられたゴミから見えてくる捨てた人々の生活の実態やその街の治安状態などが想像できるといったことなども記載されている興味深い本でした。竹串を牛乳パックに入れてゴミ出しされていたり、マンションなどの多くの住民の方々が出される小さめの袋に入れられたゴミをひとつひとつパッカー車に入れるのは時間や手間が掛かるのを知っている管理人の方が小さい袋で出されたゴミを一度に積み込めるようにひもでくくっておられるとか、ゴミの出し方ひとつで出された方々の人柄がわかるといったことも書かれていてなるほど~と思いました。ベテラン清掃員の方々は、可燃ごみの袋に入っているゴミ袋の中に不燃ゴミが入っているかどうかは重さと音でわかるということが書かれていました。いちいち袋を開けて見ることができないゴミの回収作業で、持った感覚と音ですべて判断されるそうで、さすがプロだなあと思いました。ゴミの焼却技術が進化している現在、CDや歯ブラシやビデオテープや保冷剤やプラスティックのボールペンなどは可燃ゴミに分類されていて、カイロは鉄が中に入っているので不燃ごみに分類されるとか勉強になることも多かったです。各地域の自治体によって多少違うので、各自治体のゴミの出し方の品目を見てゴミを出すようにしたらベストですね。この本ではギニア清掃員の方が出されているゴミを見られてもったいないと感じておられるのが記載されていました。この前、職場のゴミ箱がいっぱいになっていたので、ほかの部屋のゴミと一緒にほろうと思ったら、まだ使えそうな大きな画用紙がいっぱいゴミ箱に捨てられていて、もったいないと思ってしまいました。今の若い世代の方々に多く見かけるのですが、なんでも100均ですぐに買える時代なので、惜しみなく捨てるのに慣れておられるんだろうなあと思いました。私はもう結構長いこと生きてきたので、これを見るともったいないと思ってしまいます。これと同じ感情をギニア人の清掃員の方は感じたのでしょうと思います。もったいないという気持ちが少しでも多くの人々に広がって行ったらゴミの数も減って行って、地球温暖化にも歯止めをかけることに繋がっていくのかもしれません。この本を読むと、ゴミの出し方や分別を収集していただく方々のことももっと考えて出さないといけないなあということやゴミに対する考え方を再考したり反省したりする機会を与えてくれた本でした。

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ころべばいいのに

2019年10月17日 | 読書日記

ころべばいいのに ヨシタケシンスケ 著 ブロンズ新社

嫌いな人がいる主人公がその嫌いだという気持ちをどうにかしたいときにあれこれと考えて誰かに相談するといったこともせずに自らの力で解決していこうとしている姿が描かれていた絵本でした。嫌いな人は誰にでもいると想像できるけれど、なぜ嫌いなのかという理由やどいうところが嫌いなのかという理由が全く描かれていなかったことにちょっとした驚きを持ちました。人が人を嫌う理由は理由がある場合もあるし、案外理由がないときもあるということもあるということを描いているのかなあとも思い、それを考えると深いし、いろいろな意味で人間の感情は理屈では表現できないということなんかもと思いました。この絵本の女の子の場合は、嫌いな人に嫌いだからと言って攻撃したり、悪口を言いに行ったり、傷つけたりしないで、嫌いな人のことを考える気分や時間を楽しいことを想像してもっと違ったことに転換したりしていました。争いを避けてけなげに自らを嫌な気分から奮い立たせるような気持ちの持ち方や行動の仕方をそれなりに描いて自らの怒りや恨みを言うことだけでなく、ほかのものに転換していく考え方や方向性の選択肢もたくさんあるんだよと子どもたちにもわかるように描かれていた絵本でした。

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大家さんと僕 これから

2019年10月11日 | 読書日記

大家さんと僕 これから 矢部太郎 著 新潮社

『大家さんと僕』の完結編。完結編も4コマ漫画で、大家さんと矢部さんの漫才のようないつもオチがある掛け合いが楽しく描かれていました。この本の中で、私が好きだなあと思った箇所がいくつかありました。一つ目は、大家さんがいつも矢部さんに会ったら「ごきげんよう。」と挨拶をされるので、どう返事したらいいかわからなかった矢部さんが調べた結果、「ごきげんよう。」とお返しの挨拶をしたらいいということがわかり、実践しようとして身構えていたら、大家さんは「ごきげんよう。」と挨拶されずに、中国語の番組に出ておられた矢部さんの影響か、「ニーハオ。」と挨拶されたときのくだりです。矢部さんのリアクションはどんなのだったのかなと想像したらホントにおもしろいなあと思いました。二つ目は、大家さんに猫の柄のカップをプレゼントされたら、矢部さんからもらわれたものを全部飾ってありますというくだりです。矢部さんの写真と一緒に矢部さんにそれまでにもらわれたプレゼントが大家さんの部屋の家具の上に大切に飾ってあって、矢部さん曰く、「亡くなってるぽい。」と書かれていたのには思わず笑ってしまいました。三っ目は、二日に一度、大家さんと年齢が近い同じ方がおられる美容室で、洗髪されておられるときのくだりです。洗髪中、気持ちが良すぎて寝てしまうことが多いということで、洗髪されていた美容室の方も洗髪をしてもらっていた大家さんのお二人ともが寝てしまっていたと描かれていて、リラックスしすぎやろっと突っ込みが入れられていました。四つ目は、矢部さんの後輩芸人の「のーちゃん」が大家さん家の庭の草むしりに応援で来てくれたときに大家さんと意味不明な言葉でもお互いそれなりに会話していたということが描かれていたところです。五つ目は、矢部さんの1作目の『大家さんと僕』の最初の単行本が有名になって賞をもらわれたときに、矢部さんの前にすでに大家さんのサインをもらわれていたというエピソードを紹介していたくだりです。矢部さん以上に人気者になられていた大家さんを自然に讃えている矢部さんの人柄も素敵だなあと思いました。上品で博学でかわいい大家さんと優しい矢部さんの友だち未満、恋人未満のような素敵なご関係を永遠に彷彿させる、思わず微笑んでしまう幸せな気分にしてくれるような前回の『大家さんと僕』以上にほんわかさが全編に渡って漂っていました。電車の中で読み終えました。

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ハイ!こちら子ども記者相談室デス! 

2019年10月09日 | 読書日記

ハイ!こちら子ども記者相談室デス! かめおか子ども新聞 著 新潮社

書店で見かけて図書館で借りて読んだ本でした。京都府亀岡市の月間誌かめおか子ども新聞の大人が悩みや問題点を相談し、子どもが回答するコーナーが1冊の本にまとめられていました。新聞の書評や夕刊の一面にも掲載されていて、話題になっているようです。子どものときの直観力やセンスや感性は誰もが持っていたはずなのに大人になってしまったら忘れてしまっていただけのことなのかもしれないなあとか、些細な悩みや問題も子どものときの自分に戻ると案外解決してまうようなことなのかもしれないなあなどと思いながら電車の中であっという間に読み終えました。

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生きものの見つけかた

2019年10月03日 | 読書日記

生きものの見つけかた 松橋利光 著 大和書房

書店で見つけ、図書館で借りて読んだ本。その道のプロにどのようにしたら生きものが見つかるかを聞いたコツなどを教えてくれている本です。ダンゴムシ、サワガニ、オニヤンマ、コウモリ、エナガ、フクロウ、キビタキ、アオガエル、クラゲ、ウミガメなどなどたくさんの種類の生きものの見つけ方が紹介されていました。全部がカラー写真で掲載されているので、ページをめくっているだけでも楽しい本です。生きものを探すのが好きな子どもたちだけでなく、大人でも楽しめるような本でした。友達に誘われてから始め出し、最近は近所の公園で鳥の写真撮影を時々しています。自力で鳥を見つけたときの喜びと感動は大変嬉しいものだとこの歳になって初めて気が付きました。その鳥たちの表情がとてもかわいくて愛おしいと思うときが多く、こんなに小さい鳥たちが厳しい自然の中でも生きているんだという命の大切さも実感しています。この本の作者の前書きに自分が感じたことと同じようなことが記載されていました。生きものを見つけたいと思っても図鑑やネットで調べるといったデータ収集だけでは生きものは簡単に見つけることができなくって、その生きものの気配、臭い、音などを人間の持つ五感などの感覚のすべてを駆使して、感じ取る必要があるということでした。実際にはいもしない、架空の生きものを探すゲームなんかじゃなくて、人間の感覚を取り戻すための冒険なんだとも作者は熱く語っておられました。鳥を撮影するようになってから、鳥を見つけるためには、必要な五感のいろいろを使うことが大切であることが少しずつですがだんだんとわかるようになってきていました。生きものを見つけるというこの行動を通して、自然や生きものを大切に思う心が芽生えるきっかけになることが素敵なことだも記載されていて、実際に鳥を見つけたいと探していると、その通りだなあと実感しています。作者の言葉がとても心に響いた本でした。

 

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「大家さんと僕」と僕

2019年08月22日 | 読書日記

「大家さんと僕」と僕 矢部太郎 著 新潮社

図書館で予約して借りて読んだ本でした。大家さんと矢部さんの温かくてほっこりした4コマ漫画が大ヒットして、その後の矢部さんのエピソードやこぼれ話、矢部さんがこの本を出版したことで世話になられた方々や芸人仲間などの親交がある方々のコメントなどが掲載されているエッセイ風の本でした。「大家さんと僕」の本ができるまでの話や手塚治虫文化賞を獲られたときの話など、大家さんとの出会いがなければ「大家さんと僕」の本は、この世に存在しなかったかもしれないのですが、誰も傷つけないよう優しさが溢れる作者の描き方は、作者の観察力や表現力が抜群の素晴らしい才能の持ち主であったからこそ、また、作者の多くの人々に愛される人柄があってこそ、多くの人々の心を打つことができた作品になったことがよく伝わるような内容の本でした。お父さんが絵本作家のやべみつのりさんだったこともこの本を読んで初めて知りました。この本では、今田耕司さんや博多大吉さんや山田ルイ53世さんなどと矢部さんのご関係を描いた4コマ漫画や大家さんと矢部さんの番外編の4コマ漫画も掲載されていて、読んでいるとほっこりするような箇所もたくさんありました。大家さんの赤いスーツケースの4コマ漫画の話もとても印象に残りました。スーツケースは衣服を入れておられるそうですが、私もスーツケースに衣服を入れて保管していたので、なんとなく親近感が涌きましたよ。糸井重里さんが大家さんと矢部さんのご関係を綴っておられたエッセイがお二人の本当のご関係を上手に表現されていて思わずそうだなあと頷いてしまいました。「心が通じ合っていたし、お互いをとても大切に思っておられたこと、いっしょに成長していこうという気持ちがあった、共にいる時間がとても嬉しかった」というご関係と糸井さんは表現されていました。そういう関係ってなんとなくですが、お互いを十分分かり合っているということになり、いいなあと思いました。週刊新潮で連載されていたのをまとめた第2作目が発売されたそうで、最後のほうの4コマ漫画で、矢部さんが大家さんと出会われて、「幸せの本当の意味を知りました」と書かれていました。大家さんは亡くなられたそうですが、矢部さんの作品の中でいつまでも生き続けて行かれると思うと大家さんにとっても矢部さんとの出会いでそれまでとは違った永遠に続いていくような幸せをきっと感じておられたのではないのだろうかと想像しながら読み終えました。

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みさきっちょ

2019年08月13日 | 読書日記

みさきっちょ いしいしんじ 著 アタシ社

2001年から約10年間、住まれていた神奈川県の三崎の話が書かれていたエッセイ。遠洋漁業やマグロで栄えた港町三崎に住む人たちとの作者の表裏がないあけっぴろげな交流の様子がおもしろおかしく記載されていました。作者の小説をたくさん生み出した町三崎の魅力がいっぱい紹介されている本でもありました。返却期日を延長してゆっくり読もうと思っていたのですが、返却しないといけなくなってしまって、1時間くらいでさっと読み飛ばしながら読みました。長谷川義史さんが描かれた本の表紙に魅せられて職場の近くの図書館で借りて読んだ本でした。本の最後のほうに掲載されていた三崎の町の挿絵も文章だけでは伝わらないような視覚から得られるような三崎の町のイメージがわかりやすく表現されていて三崎の町の魅力をさらにパワーアップされたような味がある挿絵でした。昔、城ケ島を旅したことがありました。江の島に少し似ていた城ケ崎を思い出しながら読んだ本になりました。

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繊細さんの本

2019年07月24日 | 読書日記

繊細さんの本 武田友紀 著 飛鳥新社

駅の書店で偶然見かけて買って読んだ本でした。HSP(とても敏感な人という定義が記載されていました。)専門カウンセラーの著者が繊細でストレスを感じやすい人が、繊細な感性を大切にしたままラクに生きる方法が書かれた本です。この本の中では、繊細な感性を持っている人を常に「繊細さん」と呼び、そんな繊細さんが、日常生活を送るうえで、人より気がつきすぎて疲れるときの対処方法や実践的テクニックが主に記載されていました。自分が繊細さんなのかどうかというのは本の中で診断テストというのが掲載されていて、その質問に答えてみるとわかるようになっていました。自分の場合は23問中11個当てはまっていました。12個以上当てはまる人が繊細さんだそうですので、繊細さんの一歩手前のような感じですかね。生まれつき繊細な人は全体の5分の1いるらしいですが、この繊細さは性格や環境によるのではなく、生まれつきの気質だということが研究によって明らかになっているということでした。ほかの人よりは感じる力が強いというのは繊細さんにとったら自然なことであって、特段おかしいことではなく、痛みやストレスに耐えられるように自分を作り変えるのではなくて、その気質を愛しみ、自分の本音を大切にすることで、自然に楽に生きていけるという話がいろいろな角度から解説されていました。この本で印象に残った箇所がありました。第3章の中の「配慮が足りない人」に振り回されない方法が書かれていた箇所でした。なぜ、傷つくようなことを平気で言う人がいるんだろうかとかこんなときにこんな失礼なことをできるのかななどと普段からよく思うことが多々ありました。配慮する力にも個人差があり、配慮ができない人は意地悪でそう言ったり行動したりしているのではなくて、そもそもそういう状況を気づかないということ、言葉が伝わらない人がいるのは、繊細さんとは心の深さが違うからということでした。繊細さんにとったら当たり前のことなのに、非繊細さんにとったら繊細さんが普通に気付いていることにそこまで気付かないということが普通だという状況を理解して対処したらスムーズな人間関係が築けて繊細さんが疲れずにすむとのことでした。「キライ」は大切なセンサーであって、人を嫌えるようになったら楽になるということでした。嫌いな人を嫌ってはいけないと常日頃から努力して気を遣っていましたが、そのようにしなくてもいいんだとこの本を読んで思うことにしました。ブログや日記を書いている人がこの「キライ」という単語が自分の投稿に出てくるか検索してみたらいいということでしたので、自分のブログの検索のところで「キライ」という単語をどれだけ使っていたか検索してみました。そしたら少しは出てきましたが、自分の本当に嫌いな人のことは全く出て来なかったというのが分かりました。嫌ってはいけないと頑張ってたのがよくわかりましたし、ブログに書いてはいけないことだと思っていたことにも気が付きました。この「キライ」を遠ざけることや毎日の生活の中でいいなと感じたことや好きなことを綴るのは、自分そのものを表現することであって、自然体で自分の本音を大切にすることで元気にたくましくなっていくと説かれていました。自分の本当の心を表現していくにはブログはいいツールだったようです。本の中に記載されていました。ブログを綴って早12年になりました。ブログは手書きで書いた自分だけが見る日記と違って、どなたかが見られるということを考えて綴っていたので、ありのままの自分の95パーセントくらいの文章にいつもなっているかと思いますが、自分の本当に思ったことをずっとブログにそのまま書き続けてきたことが自分で自分を毎日励まして元気にしてきたのかもしれないなあと思いながらこの本を読み終えました。最後のあとがきに、「繊細さんは世の中にたくさんいます。応援してくれる人もまた、たくさんいるのです。(中略)繊細さんが自分のままで笑って生きることを心から願っています。」と記載されていました。繊細さんに共通する5つの力、「感じる力」、「考える力」、「味わう力」、「良心の力」、「直感の力」をフルに発揮して生活するのが大切なんだと気付かせてくれた本でもありました。

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