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TULIP DIARY

届くといいな やさしい風に乗って

寅さんのことば

2020年03月10日 | 読書日記

寅さんのことば 佐藤利明 著 幻冬舎

映画『男はつらいよ』の中で主人公の寅さんが紡ぎ出した言葉について、語られていたコラムでした。本当の幸せや生き方の真実を見いだせるような言葉も多かったかと思います。50作目の映画おかえり寅さんを映画館で観賞しましたが、回想シーンの中で寅さんが語っていた何気ない言葉が心に響いたように思います。愛され続けてきた寅さんの言葉には、今の日本で、失われつつあるようなものも多く、その言葉の中から、寅さんの人間像や生き方には常に優しさと分け隔てない愛が伴っているのがよくわかりました。

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今日が人生最後の日だと思って生きなさい

2020年02月08日 | 読書日記

今日が人生最後の日だと思って生きなさい  小澤竹俊 著 アスコム

2800人を看取ったホスピス医の著者が、人生にとって大切なことが何かを説かれていた本でした。書店で偶然見つけて買って読んだ本でした。患者さんの心の叫び、最後の究極の苦しみ、患者さんを見守る家族の苦しみ、様々な苦しみを目の当たりにされた著者が、人生の最終段階で気づくもの、患者さんの支えになるもの、患者さんと家族の永遠の心の繋がりを保てることができるようにするにはどうしたらいいかなどについて、言及されていました。自分が亡くなるときに、何が心の支えになっていたかを知ることは、まだ今生きている間に、いざというときのことを考えるための手ほどきでもありました。また、身近に大切な人の最期を看取るときの心構えの手ほどきにもなった本でした。この本に記載されていたことを実感できたことを最近経験したので、気になった内容が記載されていた箇所がありました。そのうちのひとつは、「死が目前に迫り、意識がなくとも、周りの声は届いている。」ということが記載されていた箇所でした。このことは、この本を読む前からある方に聞いていたので、話ができなかったけれど、毎日、起きていたときは声掛けをしてきました。最期の日の2日前からはずっと眠っていたので、声掛けをしませんでした。意識がなくても、話ができなくても、最期の瞬間まで、ずっと声掛けをしていたらよかったと後悔しました。話ができなくても、言葉にして、心の絆をしっかりと築いていたら、残された者は、孤独を感じることがなくなり、自分自身が苦しいとき、悩んでいるときにも、そのつながりが必ず支えになるはずだということ、一方で、患者さんが穏やかな気持ちで最後のときを迎えられるから、最後まで思いやりを持つことが大事と書かれていました。亡くなる寸前に心穏やかな気持ちだったのか、もっと声掛けしていたらよかったと思いました。もう一箇所は、「人は、絶対に後悔しない道を選ぶことはできません。」と書かれていた箇所です。病院に入院させてしまったことなど、いろいろと後悔してしまったことをよく思い出しますが、大切な人を失った悲しみが、「穏やかに生きる」ことで癒されると書かれていたのを読むと、少し救われた気持ちになりました。このような本を読むのは、ちょっと心が疲れすぎていたのかもと気が付きました。もうなんかふっ切れたので、しばらくこのような感じの本を読むのは止めておこうと思ったきっけを作った本でした。

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ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

2020年02月07日 | 読書日記

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー プレイディみかこ 著 新潮社

話題の本を図書館で借りて読んでみました。アイルランドの父と日本人の母とイギリスのブライトンに暮らす、名門のカトリックの小学校から元底辺中学校に通うことになった中学生の息子のぼくと作者の母の日常生活が描かれたノンフィクション。イギリスの今と現状を知るとともに、イギリスに暮らすぼくと作者が元底辺中学校に入学してから様々な体験を通して、人種や貧富の差、教育の実情に直面しながら、どのように感じ、どのように考えて行ったかが主に語られていました。多様な人種と多様な環境の下で、どこかに帰属しているという人間の帰属意識を深く掘り下げ、分断や対立や差別と関連付けながら、自ら何かを感じ、考え抜いて暮らしていくぼくの姿はまさしくグローバルでした。彼のグローバルな視点やものの見方は、母である作者の考え方やものの見方、鋭い指摘、いろいろなボランティア経験なども影響していたのかなあと想像しました。置かれている環境で11歳の子どもが、大人のような発想や考え方を育んで行ったということにところどころで驚きながら読みました。環境の変化に対処しながらもどのように逞しく切り抜いて行ったかを綴ったぼくの暮らしぶりを通して、島国の日本の価値観や視点だけからでは、想像できなかった、もっと考えて行かないといけないようなグローバルな問題意識を投げ掛けてくれた本でもありました。

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泣いたあとは、新しい靴をはこう。

2020年02月06日 | 読書日記

泣いたあとは、新しい靴をはこう。 日本ペンクラブ 編 ポプラ社

44名の作家による作家による人生相談の本です。10代のいろいろな悩みに向き合い、それぞれの作家の方々の体験談や人生経験から回答されていました。人それぞれ考え方は違うのでしょうが、44名の作家の方々からの熱いメッセージが込められているような数々の言葉は深くて優しさを持っている言葉もあり、中には厳しくて辛辣な言葉もあったり、10代の若い世代の方々自らが考えて行動するためのヒントになるかもしれない内容の本でした。

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樹木希林120の遺言

2020年02月05日 | 読書日記

樹木希林120の遺言 樹木希林 著 宝島社

2018年に亡くなられた女優樹木希林さんの名言集。『一切なりゆき』は以前読んだことがありました。『一切なりゆき』の本に記載されていたのと同じような印象を受けた本でした。樹木希林さんが、潔く、自然体で、人生を楽しんで生きて来られたということがよく伝わってきた本でした。図書館で見かけて、あっという間に読んでしまいました。一番最初の言葉、「幸せというのは常にあるものではなくて、自分で見つけるもの」という言葉は他の方が書かれていた本にも同じ内容のことが書かれていたなあと思い出しながら読み始めました。『一切なりゆき』が2019年ベストセラーの1位で、この『樹木希林120の遺言』が5位で、2冊とも昨年の年間のベストセラーの5位までに入っているというほど多くの方々に支持された本でした。多くの方々に支持されたのは、樹木さんの思いから発せられた生の真実が籠っていた言葉だったからかもしれないなあと思いました。

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亡くなった人と話しませんか

2020年01月31日 | 読書日記

亡くなった人と話しませんか サトミ 著 幻冬舎

新聞広告でこの本を知り、買って読んでみた本です。作者は、スピリチュアルテラーとして活動されておられる方でした。死者と交信できるという能力を持たれていて、普段は相談者から依頼があると、対面して、亡くなった人などから届く言葉やメッセージを伝える活動をされているそうです。小さいころから、普通の人には聞こえない声が聞こえたり、みえないものがみえたりされたそうで、この本では、死後の世界について説かれたり、ご自身がスピリチュアルテラーとして活動されるまでの経緯などについても書かれていました。人が亡くなるときに、今まで一番会いたかった人が迎えに来てくれるということは少ないらしいですが、安心して誰かが迎えに来てくれるということ、天国に行った人は80年から150年くらい川の側をずっと歩き続けているということ、その人が元気で一番輝いていたころのいでたちで歩いていたりすることもあるらしいということ、歩き続けて辿りついた関所のようなところで、現世で徳を積んだ人は生まれ変わりやすい人がいる反面、成仏できない人がいるということ、亡くなった人同士はあの世では会えることが少ないことなどなど、死後の世界のことがたくさん記載されていて興味深かったです。人が亡くなってからでも、その人の名前を呼んで、その思いを伝えるとその思いが届くということも記載されていて、読んだ後、即、実行してみました。個人的に、2か月前に母を亡くしたのですが、結果として、病院での長きに渡る入院生活を余儀なくさせてしまったのは私でした。母に謝りたいという思いがずっと心の奥深くに潜んでいました。ずっとくすぶっていた自己を責めていたかのようないろいろな思いを生きていたときに言葉にして謝ることができませんでした。この本を読んで、亡くなった後になってようやくやっと口に出して謝ることができました。この本の中で語られていたことは、作者が体験された多くの事例が語られていました。亡くなった人は、残された人のそばにいていつも見守ってくれているということ、残された人が生き生きと過ごす姿を見せてほしいし、幸せになってほしいと願っていてくれるということが書かれていました。この本の中に書かれていた文章を読むと、不思議と自然に救われた気持ちになりました。いろいろな辛かった思いがすっと飛んで行った気にもなりました。「残された人には幸せになる義務がある。」という言葉が自分の心に光を灯してくれた本でした。閉ざされた心を開放してくれるような本に出会ってよかったと思えた本でした。本の中でも言及されていましたが、大切な方が生きておられるときに、後悔を少しでも少なくするように思いを話しておくことや、コミュニケーションをしっかり取っておくことが一番大事、会えて話ができる間にできるだけのことをしておくことが大事かと思いました。まだ、大切な方と会えているという時間を大切に過ごして行くのが最も大切なことなのだと再認識した本でもありました。

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50代から始める知的生活術

2019年12月30日 | 読書日記

50代から始める知的生活術 外山滋比古 著 大和書房だいわ文庫

『思考の整理学』などの著作で知られている作者が91歳のときに掛かれたエッセイ。「人生二毛作の生き方」についての考え方が記載されていました。50代もそろそろ終わりに近づいてきたのでブックオフで買ってだいぶん前に読んでみた本でした。定年を迎えるに当たっての生活の知恵や習慣や心構えなど今後の生活の上でのヒントになるようなものがたくさん詰まっていた本でした。歳を重ねても気力にみなぎる人生を送るにはどうしたらいいか、どんな心構えをもって生きたらいいかについての作者の考え方が説かれていた本でした。いくつになっても生きている限り、精一杯楽しく暮らせればいいなあと思いながらこの本を読み終えました。

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訳せない日本語

2019年12月13日 | 読書日記

訳せない日本語 大來尚順 著 アルファポリス

作者は、僧侶である傍ら、日本語と英語を使い、主に仏教関係の通訳や翻訳の仕事に携われている方だそうで、普段、何気ない日本語を英訳するに当たって、英訳してもしっくりこない、日本語のニュアンスを伝えきれない言葉があるということ、その訳せない日本語の中にこそ、他の国や文化にはない日本独特の奥深さが宿っているということに気が付かれたそうです。この本では、24の日本語の言葉を取り上げて、その言葉に宿る、日本人特有の文化と日本人の心を紹介しています。その24の言葉は、いただきます、ごちそうさまでした、いってきます、おかえり、よろしくお願いします、お疲れさま、失礼します、すみません、しょうがない、せっかく、大丈夫、どっこいしょ、ご縁、つまらないものですけど、もったいない、こつこつ、おかげさまで、微妙、合掌、さりげない、風情がある、敷居が高い、おもてなし、気が利くの言葉がそれぞれ説明されていました。どの言葉もいろいろな場面でよく使う言葉で、仏教用語と関係づけて日本人の文化について説明されている本でもありました。「いってきます」「おかえり」のことが書かれていたのが一番印象に残りました。「いってきます」と「いってらっしゃい」も「ただいま」と「おかえり」も、無事であるようにと願う、再会を願う温かい気持ちが込められていると説かれてました。これは仏教の根本思想である、縁起と諸行無常の思想が反映されているということで、西洋にはない日本独自の精神文化ですと記載されていました。なにげなくいつも話している言葉の中に、こういう深い意味が含まれているのを読むと日本語が持つ奥深さを再認識できました。

 

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あなたの人生がつまらないと思うんなら、それはあなた自身がつまらなくしているんだぜ。

2019年12月12日 | 読書日記

あなたの人生がつまらないと思うんなら、それはあなた自身がつまらなくしているんだぜ。 ひすいこうたろう 著 ディスカヴァー・トゥエンティワン

「視点が変われば人生が変わる」をモットーに、自由な視点から、俯瞰して自分の人生を眺められるようなものの捉え方や考え方を紹介している指南書のような本でした。「がっかり」のとき、「イライラ」のとき、「ショック!」のとき、「モヤモヤ」のときの各章で、いろいろなシチュエーションの場合にどう捉えたらいいかとかどう対処するといいかというものの見方や考え方が70の答えとともに掲載されていました。「がっかり」のときの第一章で印象に残ったのは、大切な人が亡くなったときに、亡くなったとしてもその人の記憶があなたの中にある限りその人は記憶の中でずっと生き続けていると書かれていたことでした。記憶の中で確かに今も生きている、いつも優しく見守ってくれているという文章を読むと救われたような気がしました。第2章の「イライラ」の章で印象に残ったのは、職場内のいやな上司がいて、仕事に行くのがいやなときには、「その嫌な上司も正しい。一度そう考えてみよう。」と書かれていた箇所でした。嫌な人を真っ向から否定するのではなくって、肯定する視点の転換の仕方は、案外いいかもしれないと思いました。第3章の「ショック!」のときの章では、想定外のことばっかり起こるときに、思い通りにならないときは、思いもよらないステキなことが待っていると書かれていました。考えたことがなかったことだったのでそういう方向を転換するような見方もできるんだなあ~と思いました。第4章「モヤモヤ」の章では、「最近いいことないかな」って思ったら、「いいことがないんじゃない。いい言葉を使っていないだけ。あ~幸せだな~ととりあえず3回つぶやこう。」と書かれていました。「あ~幸せ~」とつぶやくだけで、その瞬間脳は、幸せなことを見つけ出そうとする検索機能が勝手に働くということでした。幸せはなるものではなく気付くことですとも書かれていました。同じような内容のことが違う作者が書かれた本にも書かれていたなあと思い出しました。最近いいことなかったと思っていた私なのですが、いい言葉を使っていなかっただけなのかもしれないなあと思いました。いい言葉を口に出してみるといいかもしれませんね。この本を読むと、小さな悩みや困っていたことなどが、全部ひっくるめて、とてもちっぽけなことだったような気がしてきたから不思議です。今を生きていること自体が幸せなことなんだという視点で、毎日を大切に生きていきたいなあと再考するような本でした。図書館で借りて電車の中で1日で読み終えました。

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まなの本棚

2019年12月08日 | 読書日記

まなの本棚 芦田愛菜 著 小学館

芦田愛菜さんの本に対する愛がいっぱい詰まった本でした。以前『徹子の部屋』に出演されていたときに、本をたくさん読んでおられるというのを知りましたが、この本を読むとホントに読書家で本が大好きなことがよくわかる本でした。年に100冊以上も読まれているそうで、そのジャンルは幅広く、愛菜さんがお気に入りの本の紹介文も親しみやすく飾らない文章で書かれていて読みやすかったです。1冊1冊読まれて感じられたことや考えられたことが読者にまっすぐ伝わってきてその本を読んでみたいなあという気になりました。山中伸弥さんや辻村深月さんとの対談も奥深い内容でした。愛菜さんがなぜ本が好きになられたかを最初のページでその理由が書かれていました。ひとつはページに並んだ活字から物語の世界を作り上げていく楽しさあるからということ、もうひとつは、自分とは違う誰かの人生や心の中をしることができるからということがその主な理由のうちのひとつだと書かれていました。また、本を選ぶときは背表紙がキラリと光って見えるという直観力やインスピレーションで選ばれているとか、人それぞれ同じ本を読んでもそれぞれの考え方や見方があるので、作者はこの感想が正解と決めて書かれていないんだろうなあと思われていたり、本を通していろいろな世代の方々と繋がることができることなど、たくさん本を読まれている読書力を通して、思われていることや感じられていることが大人だなあと思いながら読みました。テレビなどで魅せられる演技の素晴らしさの理由のひとつにはこの幅広い読書量が貢献されているのだろうなあと思いました。だいぶん前に図書館で借りて電車の中で読み終えました。

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