「今日の小さなお気に入り」 - My favourite little things

古今の書物から、心に適う言葉、文章を読み拾い、手帳代わりに、このページに書き写す。出る本は多いが、再読したいものは少い。

2019・03・04

2019-03-04 07:00:00 | Weblog



  今日の「お気に入り」。



   「 こときれて なほ邯鄲の うすみどり 」

   「 いやなこと いやで通して 老の春 」



             ( 富安風生 )






   インターネットのフリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」には、富安風生さん

  のことが以下のように解説されています。

   「 富安 風生(とみやす ふうせい、1885年(明治18年)4月16日 - 1979年

   (昭和54年)2月22日)は、愛知県出身の俳人。本名は謙次。高浜虚子に師事。

   逓信省に勤めながら俳誌『若葉』を主宰。

   温和な作風で知られた。」


  「 経歴

    愛知県八名郡金沢村(現在の豊川市金沢町辺り)生まれ。

    豊橋町立豊橋尋常中学時習館、第一高等学校、東京帝国大学法科大学卒業。

    卒業後は逓信省に入り、のち逓信次官。」


  「 句作

    代表的な句に『みちのくの伊達の郡の春田かな』『まさをなる空よりしだれざくらかな』など。

    『よろこべばしきりに落つる木の実かな』といった軽妙な句もあり、『ホトトギス』を除名

    された杉田久女はこの句を皮肉って『喜べど木の実も落ちず鐘涼し』というパロディ句を作った。

    また風生は1934年に『何もかも知つてをるなり竈猫』という句を作っている。『竈猫』は風生の

    造語であったが、この句が虚子に認められたことで『竈猫』が新季語として登録されることとな

    った。

    富安はまた植物に詳しかったため、『植木屋の富安』の意で『植富』のあだ名で呼ばれた。

    師である虚子との信頼関係も厚く、虚子は1938年にともに避暑に出かけた際の出来事をもと

    に『風生と死の話して涼しさよ』という句を作っている。なお小澤實にこの句を本歌取りした

    『虚子もなし風生もなし涼しさよ』という句がある。 」

コメント
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