走る走る
高高列車
架空の上で
列車が忙しそうに通過していく
ふと立ち止まった
あの日のジーゼルカーの音
目を擦ってみた
<あの日の高原列車>
里の方へと風が吹いて来た
スピードを上げた高原列車
山を超え峠を下り
町から町へと繫ぎ
何時もの時間にこの通りを通過して行く
春は菜の花の群集心理
風のウエーブに靡かせ
夏は早苗の園の中
秋は収穫の至福時
冬はこんこんと眠る
真っ白に染まったパノラマ
春夏秋冬を潜り抜け
走る走る
師走の空の踏み切りで
ジーゼルカーの音に
目を擦る
ふと立ち止まった高原列車の
私のあれからのあの日、、、、
懐かしく手を振り見送った