地味ログ東洋硬化.うろつき雑記

寒い時も暑い時も、寒い場所も暑い場所も、処かまわず神出鬼没な東洋硬化の表面処理を、ポップに語ります。

モーターシャフト大至急再生加工しました

2006年09月12日 13時10分30秒 | 今日の東洋硬化


産業用モーターのローターシャフトベアリング勘合部が磨耗したので、大至急
再生してくれ、との大牟田のお客様のご要望。

昨日の夕方遅くに品物が入荷してきました。

今日の午後には組み付けせねばならないらしいのですが、磨耗した部分を円筒
研削加工でサイズダウンさせた後、計測してみると大幅に小さくなってしまっ
ています。

硬質クロムめっきの析出スピードでは、到底、一晩で本来のサイズに復元でき
ません。

さてさて、ここで溶射での肉盛復元加工が出番となります。



(非有効部をマスキングした後、マルテンサイトステンレス系の線材をフレー
ム溶射装置でプラズマ化して吹き付け厚く肉盛ました)


(ちょっと見、黒く錆びた様に見える部分が、溶射で肉盛った箇所です)


(肉盛した箇所を円筒研削盤で研削しました)


(ローター巻線部に研削液がひっかからぬ様に防護せねばなりません)


(研削終了後です。寸法・外観は新品時並、表面硬度はおそらく現在の方が
上です。ただし、耐食性はどうだか。フレーム溶射での成膜では、極く小さ
なピンホールの発生は防止しきれないものですので。この点は、お客様にご
承知いただいてから作業に入ることにしています)

溶射による肉盛加工と硬質クロムめっきでの肉盛加工、それぞれの特徴を活
かしつつ機械部品の再生に用いています。それぞれの長所・短所をお客様に
ご納得いただくことが大事です。


このローターシャフトの場合の押さえ処は、寸法復元と短納期です。再生の
ご依頼ですから、形状・寸法の復元は当たり前なのですが、お客様の業務の
都合上、極々短納期という事例が数多くあり、硬質クロムめっきでの厚膜形
成では、成膜時間的に対応しきれない案件もありました。それら、今までは
逃がしていた部分を、フレーム溶射での素早い肉盛加工の実施でスイープで
きる様になったわけです。


このローターシャフト、入荷が昨日(9/11)の18時、再生完了が本日(9/12)
の11時です。午後、大牟田担当営業のI-Y君が、納品しに行きますので、現
在、トラックへ積み込み中です。お預かりして17時間で完成しました。


今までカバーしきれなかったニーズをカバーできる様になり始め、かなり嬉し
いです。



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● シリンダーロッド・シャフト・ピストン・フロントフォークインナーチューブ
    ・ロール等円筒形状機械部品のクロムめっき再生が得意です。
● 窒化クロム・窒化チタンアルミ・酸化クロム・窒化チタンクロム・
    窒化チタン他、各種高硬質被膜をアークイオンプレーティング
    生成します。
● ローター・ファン・クランクシャフト等のバランシング(回転体釣合せ)
● ラジアルクラウン研削を始めとした円筒研削加工や、内面研削・
    平面研削も行います。
 フレーム溶射による、短納期での寸法・形状・機能の復元加工はじめました。
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