国道122号沿いの音楽喫茶 『ドルフィン』

さぁ、音楽を聴け!
コーヒーは自分で沸かして用意して…
そんな仮想の音楽喫茶

ジャズ喫茶でロックと出会う

2009年06月21日 | 他店訪問
「いーぐる」では、
土曜日に連続講習会を開いている。
ジャズに関するものだけではなく、いろいろな音楽を含めて
その道の達人達が音源を証明品としながら、
ミュージシャンなり、その音楽なりについて語る。

僕も何度か参加をしているが、内容はとてつもなく濃いし、
そこで証されていくことは、全て納得のいくものだからスゴイ!
やっぱり音が、何よりもそのことを実証しているのだ。

昨日も開店2時に「いーぐる」に入り、
真っ正面にスクリーンが見える特等席ともいえる席にスタンバイ!
中山さんの講演を意識してか、
マイルスの『ソーサラー』とあと1枚が流れる。
(この名前が分からない1枚がカッコよかった。ぜひ、知りたい!)
そこに中山さんが登場。
通りながら「マイルスの後じゃ、やりずらいなぁ」なんて
にこやかにおっしゃっていた。
司会は村井康司氏で、後藤さん、中山さんと
僕にとっては素晴らしいトリオである。

開演はいきなりローリング・ストーンズの『シャイン・ア・ライト』の
DVD映像から「ジャンピング・ジャック・フラッシュ」!
ミック・ジャガーのめちゃくちゃかっこいい姿が流れ、
気分は否が応でも盛り上がる。

とにかく博識の村井さんの司会がおもしろく、
それに丁寧に答えていく中山さん。
後藤さんはオーディエンスであったが、
感想などやはり音楽を長く聴いていることもあり、的確なコメントをしていた。
流れる曲もいいのだが、とにかく3人のやりとりがおもしろい。
時間を忘れるほどに充実した講演だった。

僕にとってほとんど知らない歌手ばかりであり、
世代的にも触れることのなかった曲だったが、
CMなどで耳にしたことがあった曲もある。
デイブ・クラーク・ファイブやグレアム・ナッシュ、エリック・バードンなど
全然違和感なく聴けるどころか、今すぐにでもCDを買いに行きたいぐらいだ。
サイモン&ガーファンクルの本当に
「オールド・フレンド」となった状態でのライブ演奏など、
今まで聴いてきたものよりも鋭さと柔らかさがあった。
リー・ヘイズルウッドの
「ディーズ・ブーツ・ア・メイド・フォー・ウォーキン」は、
とにかくその低音にしびれてしまった。
ボブ・ディランのしゃがれた声は、
年を増すごとに輝きを持ち、
「今、聴かなければいつ聴く!」というぐらいの素晴らしいものだった。

思ったのが、やっぱりジャズを聴いていてよかったということだ。
今まで歌に耳を引かれていたが、
楽曲全体の音にまで注意が払えるようになり深く音楽に浸ることができた。
それに中山さんの主旨でもあった
「大音量で、しかもいーぐるのオーディオでロックを聴きたい!」
という目的が十二分過ぎるほどに体感できた。

今日、家で久しぶりにボブ・ディランのベストアルバムを取り出してみた。
どことなく好きになれなかったディランの曲も
集中して聴くことで、ギターやハーモニカの
絶妙なハーモニーを味わうことができる。

前にジャズとロックの違いについて書いたことがあったが、
今回のことでいろいろな定義はナシとして考えたのが、
「やっぱり、良いものは良い!」ということだ。
折に触れてロックも聴いてみようと思うには十分な体験だった。
秋にも第2回ロック講演が予定されているみたいだ。
これはぜひ行かなくては!

ちなみに当日流された曲は2,3日後に「いーぐる」HPに掲載されるので
興味がある方は一度ご覧あれ。