すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

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鳥取市庁舎新築移転問題で、市議会と議長の識見と力量が問われている

2011年10月17日 | 日記
 昨日(16日)、市庁舎新築移転を考える市民の会の全体会があり、この間の活動報告や意見交換をしました。
 5万人を超える署名を集めて、市議会に住民投票の請求がなされたのですが、賛成少数で否決されたことはご存知の通りです。その後、市民の怒りをやっと感じた市議会は、5会派で住民投票をすることを決め、今、その条例案づくりが進んでいることが説明されました。その中で、賛否を問う住民投票の実施で市議会が動き出したにも関わらず、鳥取市は新築移転を進めるために、住民説明会やチラシの新聞折り込み、さらにはプロモーションビデオを作成したことも報告され、14日に鳥取市に抗議し、今日(17日)は議長にも申し入れをすると話されました。

 驚いたのは、この市に対する抗議での市幹部の反論の説明です。「住民投票条例は制定されたわけではないし、予算が計上されているので、その範囲内は使っても問題はない」と答えたというのです(その場所に居たわけではりませんが、直接話を聞いた人からの話なので、そのまま話を続けます。違いがあればご指摘ください)。

 市議会5会派全部で住民投票実施を決めた以上、それが議場での正式決定でなくとも、市が尊重すべきだと思います。いつも、「議会が決めた」「議会の意向を尊重する」と言われ、意思を表明されないのが鳥取市執行部の常です。でしたら、ここでも尊重すべきではないでしょうか。都合のいい時だけ、議会を尊重するという態度だと多くの市民が思われるのではないでしょうか。そして、一番、怒るべきは議会の皆さんです。議会の皆さんをこれだけ軽視し、馬鹿にした話はないと思います。市長の問責決議など具体的な行動を議長は取るべきだし、まさに、議長の鼎の軽重が問われています。

 また、情報提供が中立公正になされることは行政の大原則です。市政を二分するような問題の時は、市民への情報提供は慎重でなければなりませんが、あまりにも偏向していると思います。市民の中には賛成の人も、反対の人もおらますが、等しく、鳥取市民であり、納税者です。一方的な意見を市税を使って喧伝することを問題がないと考えるなら、それは公務員としての資格を疑われても、しかたありません。そして、多くの真面目に公務に励む鳥取市職員がみな、そうした目で市民から見られるということを、自覚して発言されたのでしょうか。私は同僚職員への背信行為であると思います。

 そして、予算内だから使っていいという部分こそ、問題です。議会の承認を得た予算であっても、市民の大切な税金です。執行にあたっては、本当に執行が正しいのか立ち止まって考え、最小限の支出で最大の効果が得られるように智恵を絞ってつかうのが本当の在り方ではないでしょうか。なんだか、「他人のお金で、自分の懐は痛まないから。適当でいい」と言っているように聞こえたのは私だけでしょうか。予算を余ると、来年度予算が削られるので、不要不急の事業であったも支出し、予算を消化してしまえというようなお金の使い方をしてきたから、「予算内なら無駄遣いしてもいい」といういい加減な予算執行になるのだと思います。

 今日、議長に市民の会が会われるそうです。議長が市長の方を向いているおられるのか、それとも市民を大切に思っておかれるのか。また、予算執行を監視する議会の役目をどの程度に考えておかれるか。さらには市政の両輪とされる議会として、また、言論による良識の府としての実行力をどの程度行使できるかなど、まさに議長と市議会の識見と力量が問われています。市民の一人として、また、議会人の1人として、今日の鳥取市議会議長の対応に期待し、そして、注目しています。
 
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