すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

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立川広域防災基地・救難救助部門(東京視察3日目その3)

2011年11月17日 | 日記
 消防救助機動部隊とは、阪神・淡路大震災を教訓に大規模災害等に対応するため、特別な技術・能力を有する隊員や装備で編成された特別高度救助隊のことです。通称、ハイパーレスキュー(Hyper Rescue)と呼ばれています。

 東京消防庁には第二消防方面本部消防救助機動部隊(大田区):震災及び航空機・船舶火災に対応、第三消防方面本部消防救助機動部隊(渋谷区):NBC災害(CBRNE)に対応、第六消防方面本部消防救助機動部隊(足立区):震災及び大規模水害に対応。スイフトウォーターレスキュー(急流救助)も担当、第八消防方面本部消防救助機動部隊(立川市):震災に対応し、航空救助連携隊にも指定の4部隊があります。わたしたちは、立川の第八消防方面本部消防救助機動部隊を視察しました。

 第1部隊長で、震災対策係長の大久保善幸消防指令らから説明を受けましたが、救助機動部隊の特徴は重機や火薬を使用して救助する部隊だということで、専用の高度な設備を持った車両が多いことがそうです。東日本大震災でも出動し、4台の特殊車両を現地に置いてきたそうで、現在も現地で活躍しているとのことだそうです。


主力車両の4型救助車です。

C-130輸送機に搭載可能にするため、小型化したそうで、海外に派遣されるのは、この車両です。4輪駆動の救助車で、画像探査装置、人命探査装置などの器具を搭載。2台1組で活動しているそうです。

大容量送水車(スーパーポンパー)を使って隊員のみなさんが訓練していました。

2キロもホースが延び、高圧で毎分4000リットルを送水することが可能で、福島原発にも急行しました。1台約8000万円もします。


 一番奥が3型救助車。主要装備は4型救助車と変わりませんが、後部にクレーンを搭載したことから車両が大型化し、1台約3400万円します。
 真ん中が特殊救急車(スーパーアンビュランス)です。消防救助機動隊の救急車は高規格救急車と呼ばれる車両で構成され、救命救急士が隊長となり、医師と連携しながら気管挿菅や薬剤の投与も可能で、救出して、救命措置を取りながら搬送までをします。特にこのスーパーアンビュランスは、車体が左右に広がって、40平方メートルの広さを確保し、8床のベッド置いて、救命措置を取ることが可能です。酸素吸入器などの設備も、高規格救急車8台分を装備しています。1台約6000万円もします。
 手前が救出救助車及び重機搬送車です。

 機動特科隊が丁度、訓練を展開していました。

ショベル、放水銃、クレーン車などを装備し、隊員は大型免許の保持者が多いそうです。右側の車両は20トンの釣り上げ可能なクレーン車で、路線バスが横転したときでも、バスを持ち上げて救助します。クレーン車ですが、高速道路を走れるそうです。

 消防機動救助隊は最先端の危機を装備するとともに、隊員のみなさんの絶えまぬ訓練の上に高度な救助が可能になっています。

 この建物は潜水訓練のための水塔です。


 22メートルの深さがありますが、東京都内で1番深いのはレインボーブリッチのところで、22メートル。その想定で訓練がなされています。

 消防機動救助隊の庁舎は同時に訓練棟でもあります。

 右側は都市を想定し、ビルからの救助訓練に使用し、左側は山岳からの救助訓練に対応しています。

 立川飛行場に隣接していることから、東京消防庁の飛行隊とは密接に連携しているそうです。


 陸路だけでなく、空路でも全国へ救命救助に駆けつけます。国内だけでなく、国際救助隊としても活動を展開しており、パキスタン地震、ニュージーランド南島地震、四川地震、インドネシア森林火災などへ出動し、国際的な評価を得ています。

 東京と鳥取では人口も、財政規模を違います。鳥取が同等の高規格部隊を持つことはできません。しかし、災害時を想定し、ハイパーレスキュウ的部隊を、京都市、大阪市、堺市、神戸市、岡山市、広島市の各市消防局が組織していますので、そことの連携は検討すべき課題と感じました。

 予断ですが、国岡議員は元消防士で、救命救急隊員でもありました。質問も専門的でさすがだと関心しました。災害の現場で命と向かい合ってきた議員がいることは鳥取県にとっては大きな力です。防災を始めとする危機管理は県政の喫緊の課題です。共に県民のみなさまのために努力していこうと改めて心に誓いました。

 夜は財務省や総務省の職員のみなさん、財務会計や国際経済の専門家らと懇談会も開きました。こちらも有意義な意見交換ができました。
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立川広域防災基地・災害医療部門(東京視察3日目その2)

2011年11月17日 | 日記
 午後は立川市緑町にあります立川広域防災基地を視察しました。ここが砂川闘争で有名な米軍基地があった場所です。各官公庁や東京都などの防災関係機関が集積されています。敷地面積は115ha。900mの滑走路を持つ立川飛行場・医療施設・備蓄倉庫などがあり、空輸による人員・物資の緊急輸送の中継・集積拠点として、また、自衛隊、東京消防庁、警視庁などの援助隊の運用・受入拠点として、南関東地域における災害応急対策活動の中核拠点として機能することが期待されていますが、一番重要なことは首都機能が喪失したときには、ここが代替機能を果して、災害機能を果たすことになります。

 具体的には、内閣府立川災害対策本部予備施設、国土交通省関東地方整備局営繕部甲武営繕事務所、陸上自衛隊東部方面隊直轄 東部方面航空隊 本部・第1師団 第1飛行隊、海上保安庁海上保安試験研究センター、農林水産省関東農政局東京農政事務所食糧部防災倉庫課 立川政府倉庫(南関東地域広域災害用備蓄倉庫)、東京都立川地域防災センター、警視庁警視庁第八方面本部・通信司令本部多摩指令センター・第四機動隊立川飛行センター・多摩備蓄倉庫、東京消防庁航空隊・多摩災害救急情報センター・第八消防方面本部・第八方面消防救助機動部隊(ハイパーレスキュー)・立川都民防災教育センター(立川防災館)、独立行政法人国立病院機構災害医療センター(旧: 国立病院東京災害医療センター)、日本赤十字社東京都支部災害救護倉庫・東京都西赤十字血液センターなど、これでもかというほどの施設が集中してます。

 まず、訪れたのは災害医療センターです。



 ここは、南関東を直下型地震が襲った時に、医療部門を受け持つことになっています。高里良男院長、小土井雄一救命救急センター長、中雅典事務局長から説明を受けました。
 通常は455床の拠点病院ですが、倉庫には500床のベッドが備蓄されており、緊急時には4床室を6床にし、看護学校の実習室も病室になり、900床まで増床することができるそうです。備蓄倉庫にはベッドの他、3日分の食糧や緊急用の薬剤があり、緊急発電機用の重油は5日分の備蓄されているそうです。



「平時にできないことは、緊急時にもできない」と高里院長は言われます。
まず、医療情報の収集拠点になるよう努めておられるそうです。データ管理に力を入れ、X線画像などは電算管理されているそうです。小土井センター長の調査では、東日本大震災では、携帯や有線の電話が次々と使えなくなりると、災害時医療の拠点病院でありながら、次々と連絡が取れなくなり、それが1日以上続いた病院も少なくなったそうです。「まず情報」と小土井センター長は強調されていました。
「いかなることがあっても、診療依頼は断わらない」も、病院のモットーだそうですが、これも、「平時にできないことは、緊急時にもできない」という基本方針から出ているそうです。立体駐車場の1階が備蓄倉庫で、屋上にはぺリポートがありました。



 ヘリで緊急搬送された患者さんはエレベータで1階へ降り、その前にある救命救急センターへ運ばれます。



 放射線科は24時間体制です。救急救命センターには手術室が2つ、34床のICUがあり、これとは別に中央手術室には8室の手術室があり、治療にあたる清潔区域と医療廃棄物などが動く不潔区域を分けることで、感染症の完全なシャットアウトを目指しているそうです。
 また、医療連携室を設置して、日頃から、病診病病連携を強化されていることのこ「災害時は病院の中だけなく、地域の医療機関が、地域でチームワークを発揮することが大事なんだ」とも繰り返されていました。

 「助けられる命は絶対に失わない」。医師をはじめとする科学者は、まともであれば「絶対」という言葉は決して使いません。絶対を肯定したら、それはもう科学ではないからです。しかし、ここではお聞きした「絶対」という言葉には、医師として強い信念と覚悟が込められているように思えました。



 災害医療センターの次に訪れたのは、東京都西赤十字血液センターです。
 輸血のための拠点ですが、日本赤十字社の災害備蓄倉庫でもあります。3階には救援物資が山積みでしたが、野口博事務長部長は「東日本大震災で、ほとんどの物資を出しまたから、あまりなくても済みません」と言われました。確かに部屋の5分の1ほどしかありません。

 

 中には、炊き出し用の鍋釜のセットもあります。


 ここでも、強調されたのは情報の大切さです。2階には無線室がありました。



 災害が起こったとき、どこで、何人の人が、何を求めているかという情報があずあって、これらの情報を集積、分析することが、災害対応の第一歩なのだそうです。

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新橋の食のみやこプラザ(東京視察3日目その1)

2011年11月17日 | 日記
  新橋にある食のみやこプラザから、視察しています。冷蔵庫には「とろはた」が並んでいます。



秋田は生。干物が鳥取産というのが東京での通り相場なんだそうです。約20センチで4匹680円です。東郷池のしじみもあります。500グラムで1380円。ひとつ一つが大きくりっぱです。
   藤本敏明店長によると、売れ筋は年間ならラッキョウだそうです。甘酢がおおいそうですが、塩味も売れている人気だそです。生干しホタルイカ も結構売れていて、70グラムで525円です。購買客は、東京の人と、鳥取にゆかりの人が半々だそうです。開店時は、鳥取ゆかりの人ばかり。客層がかわったと感じておられるそうです。年齢層も年金者から若者に移っています。東京だけでなく、横浜、大宮など地域が広がっているそうです。PRは口コミが大きいそうです。



「このネギ美味しいわよ。スーパーでは買えないよ」とお店でお客さん同士では話されるそうで、ありがたいことだと藤本店長は話されていました。お店としても、鳥取を夕方出て、昼頃には到着させろようにしているとか。鮮度が命なんですね。無添加という志向も強いようです。野菜、卵も人気だそうです。
   課題は店舗面積。商材を置ききれないようになているようです。アンテナショップと言う以上、ここに来たら、鳥取の商品はすべてあるというところまでいきたいというのが目標だそうで、そうなると店舗面積を考えないといけないのではないでしょうか。今、販売は休みは正月の1-3日だけが休みで、営業時間は午前10時から午後9時まで。24時間眠らない店にしたいし、季節感を大切にしたいというのが藤本店長の思いだそうです。
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