すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

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全国都道府県議員研究交流大会(東京視察初日)

2011年11月15日 | 日記
第11回都道府県議員研究交流大会が東京で開かれ、参加いたしました。400人を超える議員、職員を含めると600人を超える参加者数える大会です。


 まず、全国都道府県議長会会長の山本教和三重県議会議長が「地方分権改革の三法が、真に実行あるものにしなければならい。自由裁量が大きくなり、責任が大きくなった。議員の法的位置づけを明確にし、活動基盤をしっかりしたものにしていきたい。選挙区を条例で決められるように法律改正を求めていく」と挨拶しされました。

基調講演は時事通信社の加藤清隆解説委員です。講演概要は以下の通りです。
野田政権の特徴は、まず野田さんが保守政治家であるということ。お父さんは、自衛官。威勢の言いことを言うが、今は歯切れが悪い。松下政経塾の一期性。松下幸之助さんから、「大忍」を学んだという。野田さんの信念を実行して欲しい。政治家は行動力です。
第二の特徴は、小沢さんに頼っていること。輿石さんを幹事長にした。幹事長は公認権と政党助成金150億円を握っている。これは大きな力です。とろが、小沢さんは刑事被告人になってしまった。小沢さんは初公判後、検察批判を展開した。田中角栄も、金丸信も、思い半ばで退場せざる得なかったかもしれないが、やはり、今後の裁判に影響が大きいだろう。
第三は財務省主導だということ。勝栄二郎は次官、野田さんは財務副大臣、財務大臣を経て総理になった。安住財務大臣も問題が多い。何がなんでも増税するという財務省の意思を感じる。
大規模災害の時に増税する前例はない。経済が萎んでいるときに、増税すればもっと悪くなる。ただでさえ、デフレが続いている時にしていいのか。諸外国でも、関東大震災でも、阪神淡路大震災でも、国債で凌ぎ、増税はしていない。今することは、100年に耐える橋を、堤防を、公共施設をつくること。だったら、60年の建設国債ですればいい。100年国債を発行してもいい。
TPPには反対。オバマの再選戦略のためでしかない。5年間で輸出倍増させて米国の景気を回復するためだ。米は日本に入って欲しいだけだ。日本の関税は平均で2.6%しかない。米や韓国の方が高い。為替差損は20%以上ある。関税よりも為替の方が輸出産業には影響が大きい。自動車産業はすでに生産拠点を海外に移している。するなら10%の関税をかけているEUが先ではないのか。
ギリシャの次に日本の財政が悪いというが、これは大嘘。ギリシャは70%が外国人が買っている。しかも、ユーロ建て。日本は95%は国内で所有。しかも、円建て。最後は通貨を刷ればいい。
超円高。海外から安くなった鉄鉱石、セメント買ってきて、東北の道路、堤防をつくること。第二の日本列島改造論だ。TPPは、アジアの成長力を取り込むというが、中国、インド、インドネシアが入っていない。強い者だけが生き残る強欲資本主義ではだめだ。
宰相の条件は�洞察力があること�大局観=地球儀を横に置いて考えること�歴史観・国家観を持つ=首脳同士があって解決するとき、しっかり主張することができること�長期ビジョン=せめて50年の将来を見つめる。TPPを導入したければ、増税したければ、何度も記者会見をして国民に説明すべきではないだろうか。大平総理は在職中亡くなった。命をかける裂帛の気迫がない。小選挙区で政治家が小物になった。衆院300、参院100でいい。まず、自ら血を流さないと国民は納得しない。
デフレを脱却し、緩やかなインフレに。そのためには公共事業しかない。

分科会は第5分科会に参加しました。テーマは「議会の政策形成機能強化の取り組みと大学・研究者との連携」です。コーディネーターは山梨学院大学教授の江藤俊昭さん。パネラーは山形県議の金沢忠一さん、徳島県議の藤田豊さんです。

まずは、江藤さんが報告されました。以下、その概要です。



    大学との連携はシティズンシップ教育につながる。個別の研究者と繋がるための制度設計が必要。100
条の2の活用もある。
     新しい議会が登場した。議会にはシンクタンクや研究者を使う考えはなかった。しかし、地方分権改革や地方財政危機を背景に、政治主導になってきた。議員の議決責任が大きくなった。
   議会は多様な人がいるから、住民参加がしやすい。議会は議論する空間。議論することが新しい発見がある。執行機関と切磋琢磨する。「私は与党だから知事に質問しない」という人もいたが、変わってきた。
    新しい議会つくるためには条件整備が必要。議員はボランティアでいいという意見がある。しかし、報酬がないと特定の人しか議員になれない。その意味で条件整備がいる。
   議会費。行政改革と議会改革は違う。議会改革は地域民主主義の確立だ。議会事務局の充実は大切だが、現実には難しい。議会事務局を拡充することは、議会事務局機能拡充。大学、研究者との連携、提携というアウトソーシングも必要だ。大学には学生の若い政策を受け取っていくことが大事だ。
  大学との連携は、議会インターシップも出てくる。議員は努力していることを知るようになる。家族に言う、友達に言う、そんな広がりが大切だ。
大学との連携の実例としては、山梨県昭和町議会と山梨学院大学ローカルガバナンス研究センターがある。統一地方選後、町議会に教えに行ったことがきっかけ。学生のアイデアだけでなく、住んで欲しいという思いもあった。
通任期で考えることも大事。議会として何をするのか考えるべき。研究者との連携を強化する中で、政策形成能力が強化していくことができる。研修、コンサルタント、学生議会、ワークショップなどが想定できる。専門的知見活用が大事です。
議会サポーター制度。無報酬。参考人制度は委員会で使える制度。常任委員会ではかなりやっている。懇談会でもいいと思う。地方自治法改正で本会議でもできるようにしようとしているが、法に書き込まなければできないのはおかしい。
議会だけでなく、研究者と会派でパートナーシップ協定を持ってもいい。県と大学が包括協定を結んでいることもある。一方で、研究者が正しいとは限らないし、議会が必要なところだけいいとこ取りすることもある。これも問題になっている。

続いて、山形大学と相互協力協定を結んだ山形県議会の金沢県議が説明されました。
議会の機能を伸ばすには大学との連携が必要と考え、議会から大学へ呼びかけた。大学側も結城学長という文科省次官に変わり、地域との連携を深めたいとの思いがあった。他大学もあるのに、なぜ山形大学という批判もあった。自由度を担保するため、連携協定ではなく、相互協力協定とした。1年目は、議場に結城学長を招き、講演会そ開催。委員会が大学を訪問し、大学視察や意見交換をした。宮城県議会とでつくる交流議員連盟で大学を視察した2年目は、政策提言ワークショップを三回開催し、ミニセミナーや留学生に参加してもらって、議論した。また、インターシップも議会事務局に受け入れている。3年目は震災対策特別委員会で、教員2人を招いて議員研修会を開催した。
今後は100条の2の活用で、専門的知見を活用する一方、学生の議会傍聴会、意見交換、さらには授業に議員を派遣するなどしたい。

最後の報告は、徳島文理大学と包括連携協定を結んだ徳島県議会の藤田さんです。
政策立案能力の強化に加え、若者の政治離れの対策として考えた。
学長が議場で講演したほか、大学院生となった県議が知事選の構図などを大学院生と教員の前で講演した。
若手議員と総合政策学部の3年生が、街中のサテライトオフィス「まちなか教室」で意見交換会を開いた。商店街の活性化策を、商店街の理事長らも含めて開催した。その結果、アニメを使った街づくりという質問を知事にした。さらに二回目も開催した。本会議や委員会の傍聴もしてもらった。
議員インターシップは、議会事務局ではなく、会派で受け入れた。期間は学生と話して、任意の5日間。関西広域連合議会も傍聴してもらった。委員会や会派総会を傍聴してもらったほか、会派によっては県外、県内調査に同行した。車中や食事中まで議論している姿に学生は感動したと感想をもらしていた。学生の着眼点が勉強になったという議員もいた。

以後、会場を交えての議論になりました。



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