すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

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みのり福祉会の不正問題

2011年11月30日 | 日記
 昨日の福祉生活病院常任委員会で、みのり福祉会の問題について議論しました。
 この問題は前理事長が取得した土地の代金を福祉会に払わせたうえ、前理事長と福祉会が賃貸借契約を結んで何千万円もの賃借料を受け取っていたほか、自分の借金を福祉会に肩代わりさせたり、福祉会と関係のない600万円を超える香典を福祉会に払わせたりしていたことが発覚したもので、不正経理を域を超えて、背任横領という刑事責任を追及しなければならないような問題です。そして、問題なのは、この前理事長が議長を務めたこともある元県会議員だということです。委員会では、この問題は福祉法人の問題ではなく、県議会の倫理が問われている問題だという意見が出されましたが、その通りだと思います。

 私は県の調査のあり方も問題と思っています。というのも、平成20年度、21年度決算を調べたところ、土地取引を巡る数々の不正が明らかになったので、ここを徹底して調べるうちに問題が明らかになった。香典もしかりだと県福祉保健部は説明しています。そこで、「時効が成立していない10年分ぐらいは会計年度ごとに再度、詳細に調査をしたらどうか」と求めたことろ、「2年に1度調査をして問題はなかったので、会計年度のごとの再調査はしない」というのです。えっ、て思いませんか? 2年分調べたら、こんなに問題が明らかになったんですよ。土地取引だけでなく、その他の経理処理についても、しっかり調べた方がいいと思いませんか。土地取引に絡み、550万円の自分の借金を福祉会に付け替えたことも判明しているんですよ。だったら、他に借金の付け替えをしていないか、しっかり調べようと思うのが普通だと思いませんか。19年度以前の監査では不正は見抜けなかったことがはっきりしたんだから、もう一度、調べてみようとは思わないんですかね。それで、この点は厳しく指摘しました。最後は再調査をすると約束していただけたので、安心をしました。

 常任委員会の最後に、今後どうするか議論したのですが、100条委員会を設けて徹底して真相究明しようという意見が出されました。100条委員会というのは地方自治法100条に規定されているもので、関係人の出頭、証言、資料の提出を求めることができる委員会です。正当な理由がなく出頭を拒否したり、証言を拒んだときは禁固または罰金という刑事罰まで規定されており、偽証も許されません。地方議会の伝家の宝刀です。ですが、私は、そこまで行くには順番があると思っています。

 まず、事件をしっかりと整理すること。証人の出頭を求めていいかげんな審理はできません。そこで、集中審理を提案しました。今回の事件は、わかっているだけで14年前にまでさかのぼり、13件の不正が行われていたのではないかという疑問が持たれています。であるならば、まず13件すべての事件について、いつ、どこで、だれが、なにを、どうしたかを明白にしていく作業が必要です。そのうえで、どこが不明かが明確になれば、まずは参考人として来ていただいて質問をしていくべきと思うんです。伝家の宝刀は抜いた以上は、きちんとした成果を出さねばなりませんが、そのためには、しっかりとした手順と準備が必要で、ここを完璧にすることが大事だと思います。そこまでして、真相が究明できないときは、100条委の設置となるでしょう。難しい問題ですが、ここをはっきりさせないと、県議会は県民の信用を失うことは必定です。人を責めることは好きではないのですが、頑張り所だと思っています。

以下の県のホームページです。ここで委員会の様子を見ることができます。
http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?itemid=644352#itemid644352
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