すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

メニュー

東京都防災センター(東京視察最終日その2・完)

2011年11月18日 | 日記
 東京都防災センターは、地震、風水害、テロ、大規模事故等の様々な災害から都民の生命・財産を守り、都市機能の維持を図るため、東京都を中核とする防災機関の情報連絡、情報分析及び災害対策の審議、決定、指示を行う中枢の施設であり、防災行政無線を活用したデータ通信機能及び画像通信機能を持つ防災情報システムを整備しています。視察の最後はここを訪れ、馬場崎悟総合防災部情報統括担当課長らから説明を受けました。

 説明を名を受けたのは災害対策本部室です。


 直下型地震が起こると、都知事を本部長とした東京都災害対策本部が設置されますが、その会議等を開催するための会議室です。面積は413平方メートル。中央に知事、左右に副知事と警視総監が着席し、周囲に東京消防庁消防総監、都防災監ら都幹部の本部員47人と、自衛隊、内閣府、海上保安庁など関係官庁の連絡員60人が着席し、都民の安全を守るため、即決の議論を展開します。

 壁面は2面の200インチスクリーンがあります。


都庁屋上やレインボーブリッジ、氾濫が心配される河川など約20箇所に設置された監視カメラの映像、震度計ネットワークなどの情報が表示され、知事の判断をサポートします。

 通信室です。

 防災行政無線を使い、各防災機関や都下の各市町村との連絡を行います。一般電話回線が寸断されていても通信が可能となっています。受話器は約200台あり、ダイヤルすることなにし、常時つながっているそうです。ただ小笠原諸島との連絡には、衛星回線を活用しているとのこです。面積228平方メートルです。

 防災センターには、このほか、指令情報室や夜間防災連絡室などがあります。場所はテロなどの危険性があるため、公表しないで下さいとのことでした。そして、この防災センターの機能が失われたときには、立川地域防災センターに本部機能を移転し、指揮命令を続けることになっているそうです。

 都総合防災部のみなさんと意見交換しましたが、やはり、想定する災害の大きさには驚かされます。首都という性質から、最大の問題は外国人と県外者。防災教育や防災情報を与えられていない人をどうやって守るか、頭を痛めているようです。しかし、30%以内に直下型地震が東京を襲う可能性はかなりのもので、地震は必ずやっていくるとう危機感の強さをひしひしと感じました。防災施設や防災計画では、様々、学ぶべきアイデアがありましたので、これは、今後の議会活動の中で生かして参ります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

県東京本部、原子力安全保安院(東京視察最終日その1)

2011年11月18日 | 日記
 東京での会派視察の最終日は、鳥取県東京本部を訪問し、大場尚志本部長らからお話をお聞きしました。東京本部は千代田区平河町の都道府県会館の10階にあり、職員のみなさんが忙しそうに働いておられました。



 窓からは参議院議長公舎が眼下に見え、展望は最高です。



 東京本部の業務は①観光客誘致②販路開拓③企業誘致④県内への移住者誘致⑤行政情報収集の5つ。これまでのは行政情報の収集が一番でしたが、民主党が政治主導を掲げ、地方自治体が中央官庁に働きかけをすることを嫌うため、働きかけをすることも難しく、企業融資に力を入れているそうです。
 具体的には、来年度マンガサミットを開催することから、マンガを通しての県の知名度アップ、さらには「食のみやこ」を掲げての販路開拓や知名度アップ、そして、航空便の増便が中心的な業務だそうです。東日本大震災によるサプライチェーンの崩壊は、企業に生産拠点の複数化など、リスク分散を進めようという動きを誘発しており、今が企業誘致の好機と捉え、しっかりと活動していきたいと大場本部長は積極的です。

 総務省の選挙部職員からは、選挙制度改正の説明を受けました。今は1票辺りの価値が全国一高いと批判される鳥取県ですが、もし、衆院が1人枠の配分をやめ、また、参院が合区されると、全国一、一票の価値が少ない県となるそうです。ただでさえ、人口が少ないことから国会議員の数が少なく、発信力が危惧されているのに、このままでは県選出の国会議員が半減しかねません。衆院は人口に厳格に比例した300、参院は都道府県に各2づつの94の計374というような根本的な制度改正が必要で、現在、進められている改正議論には反対しなければいけないと感じました。

 また、鳥取県は島根原発に隣接していると言ってもいいと思います。しかし、中国電力も、経済産業省も、立地自治体には配慮しても、隣県には十分な配慮がなかったのではないでしょうか。そこで、原子力安全・保安院の検査担当者、安全技術基盤確立の担当者、さらには資源エネルギー庁の原発立地対策の担当者に集まっていただいて、稼動が検討されている島根原発の三号機について、本音の話を聞かせていただきました。

 稼動には法律上の手続きと、地元合意など所定の実態的な手続きがあり、これは島根3号機でも変わりはないそうです。しかし、3.11の教訓を受け、新年度から安全庁を立ち上げ、小手先ではない、本質的な安全対策の修正をするそうです。そのために、成案を作っている段階にあり、手続きがどうなるかは、まだ、はっきりとはしていないそうです。

 ただ、島根原発3号機の制御棒制御システムの不具合は、稼動前の新品でありながら約1割の制御棒が動かなかったのは論外。しかも、原発の安全対策の根幹をなす部分である。不具合の修理だけではなく、どうしてこうなったのか原因の究明まできちんとやってもらわないといけないと思っていると、今後、中電には厳しい姿勢で臨むことを明言いただきましたことを心強く思いました。

 3.11以降、各担当大臣は「地元理解が大前提」と繰り返していますが、安全性の確認は、やはり、立地市町村とそこの知事の同意というように考えておわれるようで、「それは違う。放射能汚染は立地自治体を超えて広がる。防災計画で避難対象となる30キロ圏内と、地球の自転や風の流れなどで放射能汚染の心配がある地域は地元として対処して欲しい」と境港や米子の位置を示しながら説明をしたましたら、一応の理解は示していただけたようですので、今後も引き続き、強く訴え、参ります。

 福島原発の事故の原因、現状なども説明を受けました。福島原発の危機的現状を招いたのは電源の喪失に尽きるのだそうです。炉心の緊急冷却装置も、燃料棒を抜く緊急炉心停止装置も、装置そのものは発災当時は稼動できる状態だったそうですが、いずれも電動だったために作動しなかったと考えているそうです。通常は自給している電源を外部電源に切り替える装置も、緊急発電装置も、バッテリー装置も一瞬にして津波に流され、電力が失われたというのです。いずれの装置も、ほぼ同じ位置にあったことが、最大の失敗だったと総括しておられました。

 対策は、これらの設置場所を分散させることと、電源車やポンプ車などを配置し、すべてが喪失しても、電源を確保するようにしたいとのことでした。私は危機管理という視点からは問題だと申し上げました。電気は配線の断裂などの心配がある。二重、三重にしても危険性は下がってもゼロにはならない。手動や機械的に作動する仕掛けがあってこその危機管理ではないのかとも申し上げました。この点は委員会などを通して、しっかりと意見を申し上げていきたいと思いますが、やはり、原子力から自然エネルギーへの転換を1日も早く進めなければとも思いました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする