小さな木の実

先日近所へ買い物に行く途中、
ころころとドングリが落ちていた。
と思ったけど、これ、椎の実かな。
道すがら、口に出て来た歌詞。

　小さな手のひらにひとつ
　古ぼけた木の実握りしめ

子供の頃、音楽の時間に興奮して歌った。
なんてセンチメンタル、でもなんて情熱的な
メロディーなんだろう。
子供心に、情感揺さぶられ、歌に情を込めやすい、
（わかりやすい）音楽だった。

その先の歌詞を忘れていたが、
間奏のメロディーなどもくっきり浮かび上がって来て、
帰宅する頃には、全て思い出していた。
すごいな。子供の頃に習った歌って。

帰って、ネットで検索すると、
「ビゼー作曲」とある。
ああそうか！そうだった。
そうよねぇ、このメロディー、そうだよねぇ。


なんてことがあった数日後。今日。
誘われて行った千葉の花見川でのコンサートで、
この歌が出て来た。
皆で歌った。

声を出していたら、いろんな感情がわき起って、
不思議な感覚におそわれる。
悲しくないけど悲しい部分を呼び起こし、
でも逞しく希望に満ちている。
なんとも骨太な、ドラマチックな歌だな。

この短い秋のテーマソングの様に、
私の中でリフレインしている。