tokyo_mirage

東京在住・在勤、40代、男。
孤独に慣れ、馴れ、熟れながらも、まあまあ人生を楽しむの記。

大岳山・御岳山・日の出山

2017-06-20 23:00:00 | 旅と散歩と山登り
8:12 青梅線の終点、奥多摩駅。朝、運良く早く起きられたので、そのまま迅速に家を出てきた。平日というのに青梅線は登山客が大勢乗っているので驚いた。「梅雨の合間の貴重な晴天」ゆえか。しかも、みな御岳で降りるのだろうと思いきや、奥多摩まで乗り通していた。駅を出た乗客の大半は、駅前に停まっていた日原鍾乳洞行きのバスに呑み込まれていった。

多摩川を高い橋で渡る。以前にも来たことのあるこのコース、勘と記憶を頼りに歩き出し、別の橋を誤って渡っていたが、途中で様子が違うと気付き、スマホの地図を見て軌道修正した。だから多摩川を渡るのは2度目。

山道に入ってしばらくすると、なかなか長い石段が現れる。愛宕神社の参道。

8:40 石段を登りきると、五重塔が現れる。裏手に回ると、林道がこの山上まで通じている。キツい階段のお蔭で、すでに駅から150mほど高度を上げている。

南東方向、目指す大岳山が頭を覗かせる。大岳山の頂は肩を傾いだような独特な姿をしているので、遠くからでも見つけやすい。

鎖場が現れる。しかしまあ、岩場を伝う木の根っこの伸びようのすごいこと。

若葉の輝きが綺麗。

コアジサイは今が咲き頃みたいだ。

苔の生えた岩。ミニチュアの岩山の尾根を俯瞰しているようにも見える。

10:38 鋸山頂(1109m)。眺望はきかない。

尾根を歩く。植林の杉林ではない、広葉樹の雑木林が気持ち良く感じられる場所に出ると、そこには必ずエゾハルゼミの鳴き声が響いている。人間に気持ち良く感じられる木立ちは、セミにとっても居心地のいい木立ちなんだろう。

12:01 大岳山頂(1266m)。人が結構いる。自分と同じルートを歩いているのは2人しか見かけなかったから、他はアクセスしやすい御岳山から来ているのだろう。

西側、御前山方面を望む。ひとり静かに食事をしたいので、このまま歩き続けることにする。少し下ったところの岩場でおにぎり(梅・シーチキンマヨネーズ・鮭)を。

13:16 御嶽神社奥ノ院。大岳山から御岳山へは、渓谷沿いを歩く「ロックガーデン」のコースもあるが、これはかなり標高を下げた後、再び登り返さないといけないので、行程の長い今日は、高低差の少ないこの尾根伝いのコースを選んでいる。

日の出山が見える。御岳山は左側の木々に隠れているが、もう近い。

13:52 御嶽神社拝殿前。登ってきた階段を振り返ると、正面に日の出山。

拝殿前でなんとなく御岳山を「登頂」した気分になってしまうのだが(事実、そこで引き返したこともあるが)、山頂(929m)は拝殿の奥を進み、石段をあと数段登ったところにある。社の左手に山頂を示す石柱がある。

御岳山頂の方が大岳山頂より人は少なかった。参道の石段を下り、門前の茶店街を抜ける。宿坊の門の前に老犬。

日の出山に向かっている。山の斜面に畑が開かれている。山上の住人がここから野菜を調達しているんだろうか。

14:42 日の出山頂(902m)。ひと気はない。山頂を独占。靴も靴下も脱いで東屋の下のベンチに寝転び、30分ほど目を瞑る。静かで、そよ風が気持ちいい。東屋の向こうが都心方向だが、視界の抜けは良くない。

吉野梅郷方面へ、長い尾根道をひたすら下りていく。
16:02 送電線の鉄塔の立つ梅の木峠を過ぎ、振り返る。一番奥に頂の半分だけ見えているのが大岳山だろう。

16:27 山上に社がある琴平神社。車の走る音など、だいぶ麓の「里」の気配が濃くなってきた。

道標に従って下りてきたはずだが、登山道が変更されたのか、それとも、自分の見落としなのか、いつもとは明らかに違うルートで来てしまった。見慣れぬ俯瞰風景。無心に歩き続けているのと、高度を下げているのとで、暑くなってきた。

いつもとは違う地点(天満宮)で吉野の里に下り、多摩川を渡る。

宮ノ平駅17:26発の電車で帰途につく。


財布に1万円札は要らない(1円玉も要らない)

2017-06-19 15:21:10 | 雑感
なんとなく、財布の中には1万円札が2枚くらい入っていないと落ちつかない、と今まで思っていた。

「何かあった時」にどうするんだ、と。(こんなことも言っていた)。
しかし「何かあった時」って具体的になんだろう?

僕の中では、「タクシーに乗って急遽移動しなきゃいけない」というシチュエーションが思い浮かぶのだが、
考えてみると、1万円に到達しそうな長距離を「タクシーで急いで」移動するということは、
昼間では考えにくい。急いでいるなら電車を使うだろう。
電車の動かない深夜はまず家にいるわけで、家には自分の車があるし。
そもそも、クレジットカードが使えるタクシーも増えつつあると思う。

そう、万円単位でお金を使う局面では、ほとんどの場合、クレジットカードが使えるわけで、
高額紙幣を持ち歩く意味って、もはやないのだ。

今年初めに家のリフォームを行なった。
支払いが80万円ほどになり、クレジットカードは使えなかったが、
ネット銀行から振り込んだので、現金を手にする必要はなかった。

財布の中に1万円札を入れておいても、日々現金が必要な買い物と言えば、
カードの使えない飲食店か八百屋くらいで、金額は数百円から、行っても2000円くらい。
1万円札で支払ってもお釣りが増えて細かくなるばかりで、煩雑になるだけだ。
店員にとっても面倒なだけだろう。
つまり、1万円札は持っていても使い勝手がよくないということ。
財布を開いた時の自己満足でしかない。
これからは、銀行で1万円札をおろすのはやめて、1000円札×枚数でおろそうと思う。

ついでに言うと、1円玉も邪魔くさい存在だと思う。
1円単位で現金の支払いが必要なのは、僕の場合、八百屋しか思いつかない。
スーパーもコンビニもドラッグストアも、みんなクレジットカードが使える。

1円玉ってもう、廃止してもいいんじゃないか?

個々の商品の値札に1円単位の金額がつくのは構わないが、
現金での支払いの段では10円単位に切り下げ/切り上げを行う、という運用にする。
(現金購入の切符なら10円単位、電子マネー購入のパスモなら1円単位、という、
鉄道運賃の支払い方法のように)

「1万円札1枚をつくるのに1万円はかからないが、1円玉1枚をつくるには1円以上かかる、
だから、1円玉は最もコストが高くつく通貨である」
という話を聞いたことがあるが、1円玉をなくしてしまえば、通過製造の効率の面でも、
お金のやりとりの効率の面でも、ずいぶんすっきりするんじゃないかと思うのだが。


三軒茶屋

2017-06-18 23:00:00 | 旅と散歩と山登り
朝からずっと雨模様で、散歩というほどは歩かなかった。

13:00前頃に三軒茶屋駅に着く。
駅が地下にあり、駅を出ると高速道路の高架橋ばかりが存在感を示している街というのは、
あまり魅力に感じない。
日本橋や六本木などもそうだ。

北口の地上に出て、あてずっぽうに歩き出し、ランチの店を探す。
パスタをメニューに出す店、つまりイタリアンが目につく。
しかもどこもなぜか「ラグーソース」ばかりだ。
僕らはランチでパスタを選びがちなので、今日はパスタ以外にしようと言う。
飲食店は多いようで、歩けばすぐに別の店にぶつかる。
そうしていくつか立ち止まりながら、和風ののれんが見えて近づくと、鉄板焼きの店。
たまにはこういうのも面白いかも知れないと、そこに決める。リーズナブルだし。
お好み焼き(ミックス)と、焼きそば(五目)。
卓も椅子も壁もみんな油が染みついているのが、いかにも。
具材が来る。
お好み焼きの種の入ったカップというのは、どうして「ぎりぎりまで小さく」されているのだろうか?
大きければ混ぜやすいのになあと思うが、卓の「鉄板以外」の敷地面積からすると、
これくらいのサイズが邪魔にならなくていいのかも知れない。
あるいは、大きくてゆとりがあるとぐいぐい力任せに混ぜすぎてしまい、
種に空気を入れてふわっと仕上げる上手な混ぜ方にならないので、
小さい器でこぼさないよう恐る恐る混ぜるくらいでいいのかも知れない。
焼きは連れに任せる。
見ながらあれこれやり方に口出ししてみるが、自分の小賢しい意見などより
連れの腕前を信頼している方が美味しく仕上がるに決まっている。
美味かった。もう1種類くらい何か焼いてもよかったかもしれない。

14:00前、世田谷線の小駅の踏切に向かう。
ここで係の人と待ち合わせて、リフォームの戸建て物件を見学することになっている。
車の入れない狭い路地を進み、完成した物件へ。
住人の方はここで商売をなさるそうだが、近隣住民以外は絶対に通らなそうな路地なので、
本当に「知る人ぞ知る」ような存在の店になりそう。
余計なお世話ながら、これで商売が成り立つのかな?と不安になる。
もっとも、僕には縁のない、ある種ディープな世界の商売だから、
僕の邪推では窺い知れないような豊かな鉱脈があるのかも知れない。
住人の方はとてもポジティブな印象だった。人脈も広げやすい人なのかも知れない。

1時間ほどでそこを辞する。雨が降ってきた。
下北沢まで歩こうかという話をしていたのだが、雨が鬱陶しいので三軒茶屋へ戻る。
キャロットタワーの最上階・26階に昇り、レストランでケーキセットの休憩。
東側、つまり渋谷側の窓辺の席に座るが、雨で視界は優れず、
渋谷のすぐ先の六本木ヒルズですら霞んでいる。

活動的とまでは言えなかったけど、それなりにイベント感はあった休日。


来週(土曜~金曜)の注目番組

2017-06-15 17:15:28 | 今日の出来事
18(日) 17:00 BSフジ 「大杉漣の漣ぽっ」
 ★この番組、月1くらいの放送なのかしら?ゆる~く見てる。

     19:54 テレビ東京 「日本のSOS!?便利屋密着24時」
 ★便利屋を追うドキュメンタリーは好きだ。

     21:00 NHK 「“睡眠負債”が危ない~徹底対策命を縮める“ちょっと寝不足”~」
 ★いい睡眠をとりたい。

19(月) 25:59 日テレ 【映画】『アルバート氏の人生』

21(水) 20:00 BS12 「発掘!鉄道記録映像」都市鉄道の誕生
 ★こんな番組やってたんだな。BS12だからどの程度のクオリティーかはわからないが。

22(木) 19:30 BSP 「中井精也のてつたび!」江ノ島電鉄
 ★江ノ電はいいよね。


素敵な女性が読んでいた本

2017-06-14 23:00:00 | 今日の出来事
移動の東横線。

ドア際に立っていたが、同じドアの反対側に立つ女性が、とても綺麗だった。
目を奪われた。年齢は僕と同じか少し若いくらい。

多分、「美人」というのは正当な評価ではない。
人によっては「とりたてて目に留まらない」と言いそうだし、
「美人」という言葉では、顔の「つくり」しか表現できていなかったり、
加齢とともに崩壊してしまうような表層的な質感しか表現できていない気がするからだ。

その人の佇まいの全体に気品を感じた。
「着こなし」といった外面の取り繕いの話でも、「オーラ」といった雑駁な空気の話でもなく、
もっと内側からじんわり滲み出てくるような「気品」。
めったにある感触ではなく、本当に一目惚れしそうだった。

その人は本を読んでいた。
本にはカバーがかかっていなかった。どんな本を読んでいるのか、タイトルを見たいと思った。
表紙は濃いピンク色で、タイトルは長いのか、たくさんの文字が書かれている。

「水晶」という文字がまず見えた。その後「水晶化する地球人」という文字が見えた。

…むむむ、なんだか怪しい気配になってきた。

その場でスマホで書名を検索してみた。この本だった。
『高次元シリウスが伝えたい 水晶(珪素)化する地球人の秘密』
アマゾンのサイトで内容紹介文に目を通すが、一文たりとも言葉が理解できない。
(そして無論、興味も湧かない)。

この女性に何が起きているのか?…そんな詮索など実に余計なお世話だが、がっかりしてしまった。

混雑が解消される先ほどまで、彼女は僕の後ろにいて、
僕は彼女の読むこの本で、背中を柔らかく小突かれていた。
駅で乗客が入れ替わって体勢が変わり、彼女は僕の正面に来た。彼女は綺麗だった。
読む本のタイトルが見えた。表紙がむき出しになっていたから。
…これもすべて、何かの“神秘”の流れなのだろうか?

しかし、彼女は次の駅であっけなく降りていった。間違いは起きないのだった。