tokyo_mirage

東京在住・在勤、40代、男。
孤独に慣れ、馴れ、熟れながらも、まあまあ人生を楽しむの記。

婚活の現在(4)「1ヶ月半、足踏み」の人

2013-04-26 23:00:00 | 雑感
この前のブログに、新卒採用の面接官をした体験記を書いた。
これは、何をどう書いても「鼻持ちならなく」なる。
「私=選ぶ人 / あなた=私に選ばれる(選ばれない)人」という立場からの描写が、
自分ではそんな高慢な意識は周到に排除しているつもりでも、
構造上の必然として「上から目線」と取られてしまうからだ。

だから、その記事に「バランスを取る」…と言えば自虐がキツすぎるが、
「選べない(選ばれない)」立場としての自分のことを書こうと思う。

婚活のことだ。

婚活サイトでやりとりをしていた女性と、ゴールデンウィークを前に、終わらせることにした。

何が原因かと言えば、3月上旬からずっと「一度会ってみましょう」と誘いかけてきたのに、
今の今までずっと、応じてもらえなかったからだ。

気乗りがしないということであれば率直に言ってください、ともちろん言ったのだが、
そんなことはない、ただ、タイミングが悪いことに、
今、自分は「プライベートの状況が混沌としている」ので、
新たに人と会っても楽しめそうにないのだ、というのが彼女の説明。

僕に悪友がいれば、この状況についてこう突っ込むだろう。
「それはさあお前、お前とは別に交際している男がいて、そっちがダメだった時のための
“スペア”か“補欠”の扱いを受けてるんじゃないの?」
メールの文面からはそんな感じは受けなかったが、所詮メールはメールに過ぎない。
本当のところはわからない。いや、だからこそ、「実際に会うこと」が大事だと思っているのだが。

3月上旬に初めて「会いたい」と伝えてから以降も、
「しつこい催促」と受け取られないよう細心の注意を払いながら、何度か、
会える時をお待ちしています。都合がつきましたら教えてください。
最初に会うのはお茶だけ、小1時間程度で構いません。平日でも休日でも。
…とアプローチしてみたのだが、彼女の抱えている「問題」とやらは一向に解決しないようで、
返ってくる答えは「今はまだ、ごめんなさい」だけ。
かと言って、その「問題」について納得のいくような説明をしてくれるわけでもないし、
僕とは終わりにしたいというわけでもないらしい。
要するに、理由も、先行きの見通しも示さず、ただ「待って欲しい」の一点張りということだ。

…さて、どうします?

だから、待ちましたよ。3月上旬から数えて、1ヶ月半。
もう充分待ったんじゃないか…?
そう思い始めた矢先に来た最近のメールに、こうあったのが引っかかった。

「自分は完璧主義的なところがあるので、今はまだお会いしても楽しめないと思う」

何だ、「完璧主義」って?

もちろん、言わんとすることはわかる。
自分だって、できるだけベストのコンディションで相手に会いたいと思うもの。
でも、自分の「ベスト」を追求するあまり、
相手との関係を「ゼロ」の状態に留めておいたまま動こうとしない、というのは本末転倒じゃないか?
「完璧主義」のベクトルを、「自分自身」ではなく、「相手との関係」に向ければ、
この「ゼロの状態=完璧からほど遠い状態」を放っておくことはできないと思うのだが。
それに、自分自身のコンディションが「100点」の完璧さに到達したところで、
相手との関係が、冷え切った「0点」に近づいていたら、意味がないと思うし。
現に、1ヶ月半も待ちぼうけを食わされ、その理由も、先行きの見通しも見えない僕は、どんどん白けてきている。

「村上春樹の新刊、出ましたね!」
そんなことも今回のメールには書かれている。つまり彼女は、世事に疎からぬくらいの社会生活は送れているわけだ。
会社にだって通っているだろうし、1ヶ月半の間には美味い物を食べることだってあるだろう。
テレビでバラエティーを見て笑い転げることだってあるだろう。
もちろん、それがいけないことだなんて全然思っちゃいない。
でも、なぜそうした日常の1コマの中で、
「1人の男と会うちょっとした機会」をつくることができないのだろうか?

…もう、潮時だな、と思った。
「価値観の違い」というフレーズは、それを持ち出すと、どんな婚活だって簡単に終わってしまう、
「魔法」の言葉であり、「馬鹿の一つ覚え」の言葉だけど、これこそまさに「価値観の違い」なんだろう。

理由や先行きの見通しを説明しないで、1ヶ月半、まだ面識もない相手を待たせられること。
(僕はこの間、他の相手を探したりもせず、それなりに「筋」を通しているつもりで、
 「待つ=無為にかまけている」わけでもないつもりなのだ)
抱えている「問題」がなんであれ、この1ヶ月半の間に、「解決」は難しいかも知れないにせよ、
「折り合い」をつけようとか、「妥協」しようとか、脇に置いて「留保」しようとか、
そうした結論を見出せないこと。そういう「大人の」判断ができないこと。
「完璧主義」にせよ、「楽しめない」にせよ、そのこだわりのベクトルは自分の方にしか向いていないこと。
…これらは僕の価値観には相容れない。

一方、彼女の方も、
「1ヶ月半くらい(あるいはそれ以上)、無条件に待ってくれてもいいはず」
という価値観を持っているのだろう。
その見方からすれば僕などは、「寛容さ」も「思いやり」も持ち合わせていない人間、と映るのかも知れない。

…さて、また振り出しに戻ってしまった。連休明けから、新しい相手を頑張って探さねば。

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続・採用面接官をして思うこと

2013-04-26 18:50:22 | 雑感
同じテーマで書いた昨日のブログを、後になって読み返してみると、
建前ばかり言ったつもりもないものの、校長先生の訓示のような、
「当たり障りなく体裁を整えてみました」というだけの代物に読めなくもなく、
きまり悪くもあるので、もう少し「あからさま」に徹して書いてみようと思う。

たとえば、「見た目」の話。

美人は面接に有利なのか。
実は、僕が今通っている歯医者さんは結構な美人で、これはなかなかしめたものなのだが、だからと言って、
その先生の腕が悪そうと思えたら、すぐによその歯医者に切り替えることを考えるだろう。
(この歯科に辿り着くまで、ここ1年半で僕はすでに2軒の歯科を訪ねている)
つまり、「それはそれ、これはこれ」ということだ。別問題。面接での判定だって同じことだ。
また、美人を鑑賞するためには、こちらにそれなりに余裕がなきゃいけないわけで、
(「診察台で身を任せてさえいればいい状態」とか)
限られた時間内で相手を見究めなきゃいけない面接の場では、とても「美人を愛でる」余裕などない。
それに、顔について言えば、「つくり」より「表情」が物を言うのも間違いない。
表情というのは、顔の「つくり」の出来よりも、話の「喋り」の出来に連動するものだ。
トークが盛り上がれば、いい表情もどんどん出てくるだろう。
だから、顔をあれこれどうにかしようと思うくらいなら、喋りを磨いた方がいいと思う。
化粧やファッションも関係ないな。特に注目もしないし、覚えてもいない。
前に、顔にファンデーションを塗っている男子がいて、それはさすがに印象に残っているが。
(別に塗ったっていいが、「塗ってる」ってバレるような塗り方じゃ駄目だろう)。

ただ、「見た目」について一つだけ言うなら、姿勢は良くするよう気をつけた方がいいと思う。
今回面接した中で、どうにも姿勢が悪い男子がいて、喋るうちにどんどん猫背で前のめりになってくるし
(そのうち膝に頬杖をつくんじゃないかとすら思えた)、おまけに顔もくたーっと横に傾けるので、
彼の目を見ながら話を聞いていたら、時空間が歪み始めるんじゃないかと思えたよ。
あとは、女子で、大学で打ち込んだことの話が一風変わっていて、
ちょっとヘンな人だけど通してみたら面白いかも…と僕は思いかけたのだが、
後で別の面接官と協議をしたら、「彼女、猫背でしたねー!」の一言であっさり斬られ、
そうなると、いい意味で「ヘン」と思えたのも、
実は、姿勢が悪いがために奇妙な雰囲気を醸し出していただけかも…と思えてきてしまい、
途端に彼女を押せなくなった。
自分も姿勢はいいとは言えない方だが、小さい頃から親に背中をピシャッと叩かれることが多く、
「姿勢が悪いのはだらしないこと」という意識は根強くある。
箸を正しくもつとか、物を噛む時に音を立てないとかと同様、根本的な「しつけ」の問題で、
それができていないと、多くの人にマイナスイメージを植え付けるには結構強力なものがある。
姿勢が悪くていいことは一つもない。

…といろいろ書いているが、
「じゃあ、自分はどうなのよ?人を合格だ不合格だなんて言う資格あるの?」
と問い詰められれば、返す言葉もない。本当に。
その言い訳に言うわけじゃないが、面接官にも間違いなく当たり外れはある。
僕自身の就職活動を振り返っても、幸い「圧迫面接」とかいうくだらないものには当たったことがないが、
まああいつは単なる「嫌な奴」だったんだろうな、というのは何人か思い当たるし。
今の時代なら考えられず、あの時代でも相当珍しかったが、
タバコをのべつまくなし吸いまくって、机の上の灰皿が山盛り、って面接官もいたもんな。超有名企業で。
「その会社に落ちた」ということは、「その会社に落ちた」という以上の意味も、以下の意味ももたない。
すぐに気持ちを切り替えた方がいい。

…なーんて、アドバイスって柄でも器でもないだろうに。もうやめておこう。

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