せっかち散歩

ゆっくり急げ、時間がないから

里山の春 ~ アケビ、ミツバアケビ、サルトリイバラ、クロモジ

2014-04-24 | 日記
イヌシデの新緑が美しい。



イヌシデメフクレフシという虫こぶがあちこちについていることからもイヌシデであることが判る。


アケビがイヌシデの木に絡みついてたくさんの花をつけていた。この辺りの山の中で右肩上がりの太いツルを見つけたらアケビかミツバアケビの可能性が大。左上がりの太いツルの場合はたいていがノダフジ。

アケビ

花は淡紫色をしている。


ここには雄しべばかりが見えている。


アケビの場合、雌花の花柄が雄花の花柄よりも長く伸びる。雌花、雄花ともに、花弁はなく花弁状の萼片が3枚。雌花には紫色の円柱形の雌しべが3-9本、雄花には雄しべが6本、葯は花糸の外側に2つ並ぶ。

アケビの花があるところには、きっとミツバアケビもあるに違いないと探してみるとやっぱりあった。

ミツバアケビ

全体が黒っぽく見えるほど花は黒紫色をしている。




ミツバアケビの場合は雄花の花柄の方が雌花の花柄よりも長い。


雌花を比較してみる。左がミツバアケビで右がアケビ。ミツバアケビは色黒で少し小さい。。昨年はミツバアケビの果実をゲットして食べることができたから一層親しみが湧く。


サルトリイバラ サルトリイバラ科

林縁の道に垂れているツル性植物。ジグザグに角度をつけた複雑なやじろべえのようで面白い。サルトリイバラは雌雄異株。


この散形花序は雄花が集まっている。雄花には雄蘂が6本見える。


クロモジ クスノキ科

とても地味で全く目立たない落葉低木。それでもよく見るとちゃんと花が咲いている。雌雄異株。


葉の展開と花の時期が同じ。葉はバドミントンの羽根のように広がり、二つの散形花序が左右に突き出ている。

里山の春 ~ ウワミズザクラ、トウグミ

2014-04-24 | 日記
竹の子の季節。里山にはあちこちに竹林がみられるが、中には全く手入れがなされずに竹が密生して入ることもできない竹林もある。かつてはその竹林でも今の季節になると竹の子を掘っていたに違いない。その主は一体どうしたのだろう?何気なく見上げた樹上にウワミズザクラの花が咲いていた。今日は天気が今一つなので残念だけれど周りを明るくする美しさがある。






両側を山に囲まれ細長く続く田んぼに沿って歩いていくと、水を溜めた水田でカエルが鳴いている。目をやるとセグロセキレイがやってきてせわしなく歩きまわっているのが見えた。小さなカエルかオタマジャクシでも探しているのだろうか?


写真を撮ろうにもじっとしていないので焦点が合わない。


農道でもありその地域の散歩道ともなっている林縁の小道を歩いていくと、いい香りが一面漂う場所があった。




何だろう?と頭上を見ると7-8mほどの木の枝に小さな薄い黄色の花がびっしりと咲いていた。近づいて見るとグミだった。






今の時期に咲くグミはナツグミかトウグミ。トウグミはナツグミの変種だとされるから、まあどちらでもいいけれども葉の表面には星状毛があればトウグミで鱗状毛ならばナツグミと同定できるらしい。ルーペで見たわけではないから確定はできないけれどトウグミのような気がする。