せっかち散歩

ゆっくり急げ、時間がないから

ニホンズイセンとハナナ

2014-01-30 | 日記
枕草子を読んでいて、第28段「にくきもの」の中でちょっとした記述に目がとまった。

「わが知る人にてある人の、はやう見し女のこと、ほめ言ひいでなどするも、ほど経たることなれど、なほにくし。まして、さしあたりたらむこそ、思ひやらるれ。されど、なかなか、さしもあらぬなどもありかし。 」

(自訳:自分が「付き合っている人」が、前に関係のあった女のことを誉めたりするのは、時間がたっていることとはいえ、やっぱり嫌だ。まして現在も続いていたとしたら、どんなに嫌か思いやられる。だけれど、かえってそんなに気にならないということもあるのかも。)

清少納言の時代も今も、男女の間に働く心情は同じ。そして彼女にもこんな経験があったからこそこれを書いたに違いない。ただ気になったのは最後の文。これは一体何のことを言っているのだろう?付き合っている男が他の女のことを話すことが気にならないこともある、とはどんな状況のどんな相手のときなのかなあ?清少納言自身の体験かあるいは周りの人の中にこのような相手がいたのだろう。女の心の幾重にも屈折した感情は単純には理解できない。



ニホンズイセン ヒガンバナ科

まだカワズザクラは咲いていないけれども、ニホンズイセンだけは今一番の見ごろ。香りもいいし冬の寒さを吹き飛ばしてくれる。周りはサクラの木。


ニホンズイセンの後ろのほうには、畑で野菜として栽培されているハハナがもうすでに咲いている。



ハナナ (ナノハナ) アブラナ科

房総は日本一のナノハナの産地。次いで徳島県、香川県、高知県などの四国で生産されている。


この黄色を見るともう春はそこに来ているのを感じる。