ときわの広場

ときわ動物病院のコミュニティ。診療のお話やしつけ教室の様子など、ざっくばらんに綴っています。

ねこちゃんと楽しく暮らす7~ストレスを少なく動物病院につれて行くには~

2016-01-14 13:50:10 | 猫ってどんな動物?
明けましておめでとうございます。
2016年初めての「猫ちゃんブログ」です。

今回は「動物病院への連れて行き方」

できるだけストレスがかからないようにしたいものですよね

・待合室での待ち方
・診療を受け方
・帰ってきてからの過ごし方

 を写真と一緒に書いていきたいと思います。


☆待合室で待つ
出来るだけ、他の動物(猫・人も含めて)見えないようにしてあげましょう。
慣れない場所でキャリー越しに犬が見えただけでも、ねこちゃんにとっては心臓バクバクです




下に置くと興味津々のわんこさんが「あなただぁれ~??」とごあいさつに来てしまうこともあります。


わんこさんに悪気は全くありませんが、
わんこさんの飼い主さんは、

・リードを短く持つ
・むやみにごあいさつに行かせない
・キャリーに入れる      など他の動物さんへの配慮をお願いします。


※当院ではうさぎさんもとても多く来院されます。
 キャリーの中でびっくりして跳ね、骨折などという事故を引き起こさないためにも
 ご協力をお願い致します。

ねこちゃんも他のねこちゃんへの「ごあいさつ」をしたいとは思っていませんので、
ストレスを少なくするため、院内感染を防ぐためにも、
むやみに他のねこちゃんに顔を見せに行かないでください

飼い主さまも他のねこちゃんが見たくても、ねこちゃんに配慮していただき、
わざわざ見に行くのは遠慮してあげてください。

体調が悪い時に、知らない人にハイテンションで声をかけられてしんどいのは、人も動物も同じです
そっとしておいてあげましょう。


好物を持って来ていただき、待合い室で与えることも有効だと思います。
網越しに優しく声をかけながら与えるといいでしょう。

待合い室で、キャリーを開けると、飛び出してしまうかもしれません!
ドアの隙間から与えましょう。
(※絶食の指示が出ている、症状によっては食べさせない方がよい場合もありますので、ご確認ください)



では、診察室へ



診察室へ移動しても、すぐにはねこちゃんを出しません。



まずは、先生との問診(症状など話を伺うこと)です。
キャリーの扉を開けるれど無理に出さず、先生と現在の状態や症状を話しましょう。
お話を伺っている間に、ねこちゃんの意志で出てくるのを待ちます。
なかなか出てこない子の場合は、診察台に好物を置いてあげていると良いかもしれません。

逃走しないようにだけは、逐一見てあげてくださいね。


問診も終わり、いざねこちゃんを診ていきます。
問診の間にキャリーから出てきていないようでしたら、キャリーの上側を外して診察します。
上が外せないキャリーの場合は、前足を引っ張らずに優しくキャリーから出します。

キャリーの上部を外した場合は、上からフリースやタオルで覆ってあげると良いでしょう。

診察が終われば、キャリーに速やかに戻します。


診察が終わっても待合室では、診察前と同じようにタオルなどで覆い、
他の動物が見えないように引き続き配慮してあげましょう。


ご帰宅されてからは、あまり構わずに落ち着ける場所でゆっくりさせてあげます。



多頭飼いの場合には他にも配慮が必要です。

特に入院していた場合には、より注意して再会させる必要があります。
病院の匂いや、エリザベスカラーなど慣れないものがついているなど、
お家にいた子を驚かせてしまう場合があります。

びっくりしてお互いがケガをしない為にも、ゆっくりと様子を見ながら再会させてあげます

・キャリー越し
・別々の部屋に入れて、体が入れない程度ドアを開けて

などの方法でゆっくりと様子を見ながら対面させましょう。





病院に連れていくためだけでなく、大切なことは『お家でもキャリーに慣らしておくこと』




災害時などでも、クレートトレーニングは役に立ます。
一緒に避難できるように日頃からクレートにフードを入れておく、
よくくつろいでいる場所にクレートをおいてみる など
日頃からキャリーやクレートを特別な場所にしないよう、好きな場所にできるように練習しておきましょう。


病気は早期に発見・治療したいのに、キャリーに入れることがにストレスになってしまうと、
ねこちゃんも飼い主さまも辛いです


ねこちゃんの為にも、日頃から『もしも』の為に練習を。。。


ときわ動物病院
大阪府岸和田市下松町3-4-1
072-493-6710
(電話のかけ間違いにご注意ください)

動物看護師:田積(タヅミ)
過去のねこちゃんブログはこちらから





当院では、ねこちゃんの動物福祉を考慮し、
できるだけストレスの少ない診療を心がけています。
他の動物さんのいない時間のご予約も承っていますので、お気軽にご相談ください。


動物福祉の詳しいお話は、こちらのブログをご参照ください。
http://blog.goo.ne.jp/tokiwaah/e/3978b622e31fff18a04c09742fb56210

2016年初 しつけ教室

2016-01-10 09:05:22 | トレーニング
明けましておめでとうございます。
本年も、ときわ動物病院しつけ教室をどうぞ宜しくお願いいたします。

1/9(土)、2016年初のしつけ教室がありました。


パピークラスから

☆ごあいさつ から 遊びtime



前回の教室から、少し時間が空いていたので
2頭ともとっても嬉しそうで、大ハッスルしていました

☆今困っていることへの相談・対応
パピーちゃん特有の困ったことから、
少しずつ個々の困ったことに変わってきます。

「ちょっと困ってんねん」くらいで相談・対応してあげると良くなるまでの時間も早いですね

☆体を触る練習

☆歯を見る練習
2頭とも着実に成長してくれていました

☆おすわり

☆フセ

☆ゴロン
ルカちゃん、ゴロン上手にできましたね~

初級クラス
☆ゴロン
パピークラスと合同で行いましたよ!!
くうちゃんのお姉ちゃんが一生懸命チャレンジしてくれ、
ほぼできていました

☆前回からの経過相談・対応策

☆おいでゲーム
「おいで」と言っても来ないんです! というお話をよく伺います。
楽しんで「おいで」を練習です

☆かくれんぼゲーム
「おいで」の応用です!
くうちゃんは「おいでゲーム」より「かくれんぼ」の方が楽しそうでした
お姉ちゃんを見つけた時の嬉しそうな姿がとっても印象的でした

嗅覚や聴覚をしっかりと使って、探すことで犬の探索欲求も満たしてあげられ、
2度美味しいゲームです


☆アイコンタクト
「おいで」と同じように、名前を呼ばれても反応しない子もいます。
「名前」を呼ばれたら「何??」って嬉しそうに見て欲しいですよね


☆口を開ける練習



薬を飲む時にも役に立ちます
歯を磨く時にも役立ちます



今回は、パピークラスも初級クラスも全員『卒業』となりました。
新年早々めでたいです

皆さま、お疲れさまでした~
また元気にお会いできる日を楽しみにしています



ときわ動物病院
大阪府岸和田市下松町3-4-1
072-493-6710
(電話のかけ間違いにご注意ください)


今年も皆様にとって笑顔の絶えない素敵な年となりますように

動物看護師:田積(タヅミ)

ウサギ専門診療科53 耳根膿瘍

2016-01-09 17:38:48 | ウサギ専門診療科
今日は耳の付け根にできた膿瘍(のうよう)のお話です。

膿瘍とは細菌感染によって起きた化膿性の炎症が、
限局した形をとったものです

ウサギさんでは白色~クリーム色のチーズのような膿を
被膜が覆って、袋状に形成されます

歯、眼、耳、皮下、お腹の中、胸の中…等、
身体中、どこでも形成される可能性があります。

一度できてしまうと完治することが難しく
今でも世界中の先生方がなんとか完治させることが
できないかと治療法を模索している状態です



らいすちゃんは、膿瘍がお耳の付け根に
できてしまいましたが、CT検査を経てから
外科手術によって完全切除することができました

写真は摘出した膿瘍です。


半分に割ると中にクリーム色の膿が詰まっています。


耳根部にできた膿瘍は、その病巣の位置によっては
取り切ることが難しく、また顔面神経にも隣接する
ことがあるため、手術で摘出するのであれば
CT検査が必須です

らいすちゃんはCT検査の結果、外科的に切除可能
という判断をいただき、手術に踏み切りました。

CT検査も手術も麻酔が必要になりますし
飼い主様には、大きな心配と負担がかかります

それでも、今後、膿瘍と一生付き合っていく事よりも
取れるなら取ってあげたいという深い愛情
の込もった思いで手術を選択されました

その大きな決断が功を奏し、らいすちゃんは
現在のところ術後の経過も良好です



らいすちゃん自身も術後すぐに食べ出してくれる
とっても前向きな頑張り屋さんです

今回、らいすちゃんは膿瘍ができてから早期に
ご来院されたことも、良い結果につながった
一因だと思います

皆さんもウサギさんの体をナデナデしてあげながら
膨らみなどいつもと違うところがないか
普段から確認してあげてくださいね




ときわ動物病院
〒596-0823
大阪府岸和田市下松町3-4-1
072-493-6710