ときわの広場

ときわ動物病院のコミュニティ。診療のお話やしつけ教室の様子など、ざっくばらんに綴っています。

ここ1週間のしつけ教室☆

2015-01-31 08:51:11 | しつけ教室
近々のしつけ教室の様子をお伝えしたいと思います。

前回のしつけブログで「次回は動物福祉について書きます~」と書いたのですが、
今回あまりに長文になるので、動物福祉は単独で書きたいと思いますのでしばしお待ちを。。。




1/31(土)
ステップアップクラスではピースちゃんとラッテちゃんの仲良しコンビが来てくれました。

私は久しぶりにこの2頭のクラスを見学したのですが、
前回見たときと比べて飛躍的にレベルアップしていたのにびっくり


でもでも変わらず、今回も楽しくをモットーにお勉強しました

☆マット



☆鈴鳴らし

☆おすわり、フセ、立って をランダムに行う

言葉の聞き分けがきちんとできているかを確認しました。

ご飯の前に勝手に、おすわり→お手→お代わり ってやっちゃうわんこさんって多いと思うんですけど、
そうではなくてきちんと、指示と動作が一致しているか 確認です。

指示と違う動作をしてもごほうびはナシです!!

案外難しいです💦



☆甘えて


甘えての完成形がコレ↓です  甘えてますね~


練習中のピースちゃん
飼い主さんが求めることを理解しようと試行錯誤でがんばってくれています!!



☆ヒール


宿題も出されて今回はおしまい。。。
1ヶ月に一回でも一緒にがんばる仲間や、課題が出ているとお家でもがんばれますよね


次はジュニアクラス~~

お家での困ったことへの対応策を中心にお話しました

少しでも「これってどうしたらいいんかなぁ?」とか「これでいいんかなぁ」とか疑問があったときに
教えてくれる先生が身近にいてくれると心強いですね


お話もしつつ、

☆足元でのフセ


☆歯を見る練習




奥歯まで嫌がらずに見せてくれていますね!!
さっすがです

☆お散歩中にリードをひっぱらない練習



上手に歩けています!!!


2/2(月)

カウンセリング兼パピークラスでした。

しっかりとお話を伺ってから、パピークラスにはいりました。
お家でも色々と頑張ってみたものの、なかなか思うように改善が見られなかったので相談してくれました。




カウンセリング中心だったので写真が少なくてごめんなさい

☆カウンセリング

☆体を触る練習

☆トンネル

☆ブラッシングの練習



とっても上手にグラッシングできていますね

☆仰向け抱っこ

☆ひっぱりっこ

☆おすわり、フセ

など短時間でみっちりと行いました。

次回またあんずちゃんのとびっきりの笑顔に会えるのを楽しみにしていますね

2/3(火)

節分なり。
食べる豆の量が、どんどん増えて晩ごはんに差し支えがでちゃうようになりました。。。
せつないです。

そんな本日もしつけ教室がありました。

本日1コマ目は歯みがき教室

いくらデンタル処置で歯石を取ってもらっても、日頃のケアをしないとすぐに元の黙阿弥…
そんなわけで、本日からリオちゃんが歯みがき教室に参加してくれました


まずは、しっかりとお口周りや顔周りを触られることを好きにしていきます。

それができるようになれば、歯を見る練習です



1回目とは思えないくらい上手に歯を見せてくれています。


歯ばっかりだと嫌になっちゃうので、
少しブレイクタイム





ブレイクタイムの後は気を取り直して、歯の練習のつづきを~


お家での困っていることや日常のことなんかも楽しく相談しながら、今日の授業はおしまいになりました。

リオちゃん、お疲れさまでした



本日2コマ目は、パピー教室

3回目の倫太郎くん
柴のかわいさにメロメロです

☆体を触る練習

☆仰向けだっこ

お家ではなかなか成功しないとのことでしたが、
病院ではとっても上手にできていました。

コツをつかまれたようです

☆口を見る練習




上手に触らせてくれています~。
後ろでマイペースにお勉強しているきみちゃんをよそに倫太郎くんは頑張ります!!

☆ドライヤー

お尻から風を当てていたのですが、
最後には…


ガン見ですw


☆おすわり、フセ、ごろん

初めての挑戦にして、この通りっ



めっちゃ上手でした


そんなところで宿題をだして、パピークラスはおしまいになりました。



今週も元気にたくさんのワンコさんと飼い主さまが参加してくれて、
笑顔で帰ってくださったのでよかったです。



では近日中に『動物福祉』についてお伝えできればと思います~~☆



ときわ動物病院
しつけ教室 担当:たづみ
☎️072-493-6710


ウサギ専門診療科29 車椅子

2015-01-27 21:09:22 | ウサギ専門診療科
今日はうさぎさんの車椅子についてのお話です


うさぎさんでも、背骨を痛めて後肢麻痺になったり、
年を重ねて後肢が弱くなったりすることがあります


前肢だけで力強く歩き回る子もいますが、
車椅子があったら、もっと自由に動き回れるのに…
と思うこともありました


しかし、うさぎさん用の車椅子はなかなか
見つけることも難しく、ワンちゃん用を
代用しようとすると、重すぎて進めなかったり、
サイズが合わなかったり、
改良の余地が多々ある状態です


先日、来院されたトトちゃんの飼い主様は、
車椅子を手作りされていて、
その完成度の高さに驚きました



素材や重さ、快適さにも配慮され、
おしっこやウンチで体が汚れることもありません




トトちゃんも、車椅子でスイスイ進んでいきます。
そのまま休むこともできます


トトちゃんとの生活の中で、
どれだけトトちゃんをよく観察し、
大切にされているかがヒシヒシと伝わってきました


残念ながらトトちゃんは、お月様へと旅立ちましたが、
飼い主様の愛情をいっぱい受けて、
とても幸せな毎日だったと思います


いつか車椅子を必要とするうさぎさんにお会いしたら、
トトちゃんの車椅子を参考にさせていただきますね




ときわ動物病院
〒596-0823
大阪府岸和田市下松町3-4-1
072-493-6710

しつけ教室と動物福祉

2015-01-22 15:49:25 | しつけ教室
1/22(木)お天気 雨

ステップアップクラス

本日は、仲良しコンビのガブちゃんとマルコちゃんでした。

前回、ジュニアクラスをめでたく卒業して当院の一番上のクラスまでやってきました
今回もとっても充実したクラスになりましたよ

これからのクラスでどんなことをやっていきたいかなどをお話ししながら、
クラスを進めていきました


足元でのフセは卒業して、
☆マット

これまでは飼い主さんの足元でフセをさせることを行ってきましたが、
マットになると場所を移動することができます。

わんこにいてほしい場所にマットを置けばいいのです
革命的ですね


 


少しずつ飼い主さんから、マットを離していきますよ

☆もってこい

ボールなどは取りに行ってくれるガブちゃんですが、
課題は、
・手に返してくれないこと
・ボール以外はできない
だそう 

きっとよくある課題かと思いますw


・咥えて、渡す

トコ「ガブ、見ておけよ!コレが「もってこい」やで!!」


と見本をみせてくれ

と、ガブ「僕も早くトコにいちゃんみたいにできるようになるぞ!!」




一生懸命挑戦するガブちゃん

☆ヒール
ジュニアクラスで教えていた方法よりも高等な方法で、練習しましたよ

「学ぶ楽しさ」を知っているガブマルコ両人は、何でもすごい速さで吸収してくれます!
さっすがです


1/23(金)お天気 雨

パピークラス

今日は久々にゆずわんちゃんが来てくれました~
飼い主さんのご事情でなかなか来れなかったのですが、
晴れて卒業の日を迎えることとなりました~

☆仰向け抱っこ
おねえちゃんのおひざは落ち着くわ~~



☆体を触る練習

☆歯を見る練習

☆アスレチック
お姉ちゃんの力作に満を持して挑戦!!



体を動かす楽しいことが大好きなゆずわんちゃんにかかれば、
一瞬でクリア~です

☆フセ

飼い主さんがとてもお忙しく、なかなかお時間がない中で卒業まで通ってくれてとても嬉しかったです。
飼い主さんもお家では困ったこともないと言ってくれているし、病院も大好きになってくれたので何よりです。

卒業おめでとうございます。
これからもトレーニングやいろんなことにもチャレンジしていってくれるといいなと思います


1/27(火) 雨→晴れ☀️

パピークラス

本日は2回目の倫太郎くんがしっぽプルプリ大笑顔で来てくれました
この顔を見ると本当にパピークラスをやっていて良かったと心から思います

☆引っ張りっこ
でまずは体を動かして、

☆フセ



だいぶ早くフセの姿勢ができるようになってきました~


☆オスワリ


☆色んなものへの社会化

おっきい物や音が苦手な倫ちゃん、

いろんなものに挑戦しましたよ

★ガラガラキャリー(正式名称はなんでしょうか。。。)

はじめは取っ手を引っ張り出す音だけでビクッ💦となっていましたが、



帰るころには動かしてもへっちゃらにw

これには飼い主さんもびっくりされていました。。。


★ガタガタいう板

★いろんな楽器や音

★おおきな荷物

お家では怖がって確認しにいけないそうですが、この通り



クンクン嗅いで「なんや、こんなもんかい」って分かれば怖がることも減ってくるはずです!

☆脚立またぎ

などで本日のパピークラスはおしまいです


この一週間もたくさんのわんこさんがしつけに来てくれました~


パピークラスをして、
子犬さんの飼い主さんとお話をしっかりとするようになってよく聞くのが、


★フードの量は頭の大きさくらいをあげてくださいと言われました
★お散歩しなくていいって言われました

など本当にテキトーなコメント。。。
聞くたびに悲しい気持ちになります。

→フードは体重によって量は変わります。
その時に応じた適切なフードを選び、適切な量を与えてください!
キチンと量って与えましょう。


→お散歩も必要です。
小さい犬だからお散歩が必要ない わけがないです。

お散歩に行かなくても、フードと水を与えていれば、生きてはいけるでしょう。

それは人でも同じですよね。
食事と水を飲んでさえいれば、生きてはいけます。

でもそれって楽しい生活でしょうか?
人らしい生活でしょうか?

犬にも犬らしい生活、楽しい生活を与えてあげましょう。
それができるのは飼い主さんだけですので。。。

トレーニングなど学ぶことも犬はとっても大好きですよ。



次回は、しつけ教室ブログに加えて、
もう少し詳しく動物福祉と5フリーダムについてお伝えできればと思います。

早く知りたい方は、
http://jaws.or.jp/welfare01/


ではまた


ときわ動物病院
〒596-0823 大阪府岸和田市下松町3-4-1
☎️072-493-6710

しつけ教室担当:たづみ

2015年初のパピークラス☆

2015-01-20 09:16:53 | パピークラス
遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
本年も、ときわ動物病院しつけ教室をよろしくお願い致します。

看護師のタヅミです。

今年初のパピークラスがありました。
とってもかわいい柴犬の倫太郎くんです

一緒に暮らし始めてからの、ちょっとした悩みやそれに対する対応策などをお伝えしながら、パピークラスを行いましたよ

☆遊びタイム



パピークラスで重要視していることのひとつは、体中どこでも触らせてくれるようにしておくこと。
なので
☆体を触る練習
耳や足、おしりだって平気で触れました!!


☆ブラッシングの練習
柴さんには必須の課題です!!

ブラッシング中にブラシに噛み付いてきちゃう~ってわんちゃんの相談もたまに受けます。
倫ちゃんもはじめは気にはしていましたが、とっても上手にブラッシングさせてくれました




☆リードを付ける練習
リードの付け外しも慣れてしまえば、平気でつけられるようになることが多いですが、
リードを噛みに来る、または暴れる、はたまた人の手を甘噛みしてくるパピーちゃんは結構多いです。。。

そんなふうにならないように、練習しましたよ



☆おすわり
お家でも教えてもらっていたようで、上手におすわりができていました



☆フセ
フセは初めての体験だったのですが、
すぐに覚えて伏せてくれていましたよ

とっても賢いんだなぁと実感しました



☆トンネルくぐり
ちょっぴり怖がりさんで、慎重派な倫ちゃんだったので、
トンネルを準備している段階で、飼い主さんが「大丈夫かなっっ」焦っておられましたが(笑)


この通りっ




ちゃーんとできましたよ!
ちょっぴり怖い事に挑戦して、それが成功して飼い主さんに褒められ、
子犬ちゃんはとっても自信がついていきます。

こうして、少しずつ怖い事や苦手を一つ一つクリアしていこーね

怖い事や苦手に立ち向かって克服していく姿は、本当に頼もしく
人間にも当てはまることなんやろーなと思いながら、パピークラスをやっています。

私も頑張るぞ
今年の目標も考えなくちゃいけません!!


今回はこの辺で~
ではまた





消化器科3 門脈シャント(単一性肝外シャント結紮術)

2015-01-18 11:58:28 | 院長のつぶやき
こんにちは、岡村です。
新年になり、寒さも継続していますが、お変わりなくお過ごしでしょうか?
本年もどうぞよろしくお願いいたします

アフリカで、エボラウイルスに効果的なワクチンの臨床研究が始まったようです。
ワクチンひとつを完成させるのに、とてつもない知恵と時間、お金がかかります
それでもこういう恐ろしい病原体に対するワクチンは、はやく世にでてほしいですね。
インフルエンザも毎年かなりの患者さんがかかります。
ワクチンで重症化が防げる病原体に関してはその英智の恩恵をうける事が賢明ですよね。
わんちゃんにもジステンパーウイルスやパルボウイルス、狂犬病ウイルスといった
致死的となりうる危険な病原体が意外と身近に存在します。
予防接種で余計な心配を防いでおきましょう

若い動物がかかる疾病には、こういった感染症や先天性疾患(生まれ持っての疾患)があります。
今回は先天性疾患の中でも一般的に「門脈シャント」と呼ばれる、こむずかしい疾病のお話です

肝臓の近くには、門脈と大静脈という重要な2つの血管があります
門脈は腸から吸収された様々な物質の輸送路で、物質はこの血管を通って肝臓に預けられて代謝(解毒)され、きれいになった状態で肝臓をでていきます
大静脈は全身をまわってきた血液が通る血管で、肝臓に入っていくことなく心臓に帰ります。
2つの血管は交わることはなく、代謝されていない毒素が全身をまわらないようになっています
しかしもし、門脈と大静脈の間にバイパス(シャント=短絡)が生まれ持ってあるならば、
門脈を通った血液のほとんどは肝臓を経由せず大静脈を通って心臓に帰ってしまいます
ここで発生する問題は
1. 肝臓で代謝されていない(アンモニアなど)有毒な物質が体内を巡り、
  脳などへ直接または結石の形成などを介して間接的に体に有害な作用をおよぼすこと
2. 肝臓に栄養が行き届かず、肝臓の発育が悪くなること
3. 肝酵素値やアンモニア値など、検査上でも臨床症状でも様々な異常をみせること  などです。

診断は、CTを含む複数の検査をしっかり受けていただく必要があります
治療は、検査結果を踏まえて行い、バイパスが1本なのか複数なのか、
またどこでバイパスを形成しているのかで変わります。



写真は、単一の短絡血管をもつ猫ちゃんの門脈造影検査です。
肝臓に造影剤(白い管)が入らず、バイパスを通って心臓に帰っていることがわかります。
この場合、外科治療が可能です。
門脈圧を測定しながら、シャントを糸でしばります。



術後には、バイパスは封鎖され、肝臓の隅々まで造影剤が入っていくことがわかります。
これで肝臓の機能障害は改善され、様々な問題は解決に向かいます
しかし外科治療を選択される場合、それは唯一の根治療法ですが、
術後予測は不可能で、時には発作をおこし、昏睡状態となるケースもあり、
そこから回復するための手厚い看護ケアが求められます

肝臓酵素に異常がみられる場合や食後に嘔吐をよくする場合、ふらつきがある場合などは、
放置せず1度は詳しく診てもらってくださいね。
わんちゃん、ねこちゃん、フェレットさんで報告のある疾病です。


今回は、何よりも昏睡状態から回復するまで献身的な看護をなさり、ずっとご信頼いただいた飼い主様、
そして、多大なるご支援をいただいた、しん動物病院(http://www.shin-ah.net)の皆様、ありがとうございました。
持つべきは友人で、獣医師会もそうですが、同級生ネットワークもとても大切だなととても感じました