ときぶーの時間

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子供たちの苦しみ

2011-11-26 08:01:50 | 日記
NO-11                                             今日は、被災地の子供たちの事を書こう。被災地に残った彼は、毎日一人でくまなく町の中を歩き、地震で壊れた家や断裂した道路、屍骸だらけの牛舎や鳥舎、家々に残されたペットたちの姿を、デジタルカメラやムービーに収め歩いていた。(この映像や写真の一部は、地元のTV局で放映された。) 
                                                                                                                                                              その時に、電力会社の社員で保守点検のために富岡町で仕事をしていたH氏と出会った。それでH氏に「こんな所にいては危ないですから、早く避難して下さい!」と言われたのだが、突然見ず知らずのH氏に言われた彼は、カチン!と来てこう言い返した。                                                                                                                                  

「誰のせいで避難しなきゃならないんだ!いいか良く聞け!着の身着のまま逃げた子供の中には、今年入学する子もいて、爺ちゃんや婆ちゃんに買ってもらったランドセルを、楽しみにしていた子供もいたんだぞ!そのランドセルも置いて逃げて行った子供の気持ちを考えた事あるのか?おまえら3万人以上の会社なのだから、一人千円でも寄付を募って、その子供たちを何とかしてやれ!」と一気にまくし立てた。
                                                                                                                                                            この時の彼のクレームは、間違いなく電力会社の本店に届いたのだが、何もしてくれなかった。今回の震災で精神的に傷ついている子供たちを、僕は他にもたくさん知っている。

                                                                                                                                                                     
ある小学生の話だが、大熊町の住民は町ぐるみで会津に避難したのだが、全員という訳ではなかった。県外に避難した家族もあれば、他の市町村に避難した家族もいて、大熊町は会津に仮設の小学校を作ったのだが、この時すでに半分の児童しかいなくなっていて、大熊町は2つの学校を1つにして仮設の小学校を、会津町に開設したのだ。                                                                                                                                             

その子の友達の親が、この震災で仕事を失い会津で仕事を探すも、会津では仕事を見つけられず、新しい仕事をいわき市とか仙台市に見つけ、家族と共に友達が一人、また一人と次々に転校して行った。                                                                                                         

その子は、4歳の頃からの仲の良い複数の友達との別れに、驚愕し悲しみに暮れていた。自分の力ではどうする事も出来ない大きな問題に、毎日押し潰れそうになりながらも学校へ行き、友達との別れをして帰って来る。                                                                                                                                                 

会津に避難して来た時に、同級生が半分になっているのに、そこから次々に転校して行く友達。話題は今度、誰が転校して行くか?なんて話ししか無かったのか?その深刻さと不安が良く分かる。                                                                                                            

こんな状態で勉強なんて、普通に出来なかっただろうし、その子のお母さんは「急に学力が落ちたのと、集中力が無くなったの。他の家の子も表情は暗いし、落ち着きが無くどこかおかしいのよ」と言った。

                                                                                                                                                        その子にとっては、大人には分からない辛い日々、それでなくても大熊の自宅にいた時は、自分の弟みたいに可愛がっていた犬と、この震災で別れたばかりで、がっくり来ていた彼は、更に心の拠り所を失い絶望の淵にいた。                                                                                               

今度の会津の借り上げ住宅では、犬が変えないという事で他に預けてきた訳だが、この状況を分かる大人と分からない大人の差が出るところなのだが、小学3年生くらいでは思いっきり辛かっ事だと思うよ!                                                                                                       

毎日仮設の学校に通うその時に、ポツリと彼が自分の母親に言った言葉が「お母さん、もう僕、この学校でいいや」と投げやりに、また憂いの表情で、避難先の学校でない地元の小学校をさして言ったのである。                                                                                                     

もう友達の転校は見たくない!最後に残るのは、どうせ僕だけかも知れないから、こんなに辛いなら、いっそ他の学校に行って新しい友達をたくさん作りたい!という事なのだ。                                                                                                                     
この子だけじゃなかっただろう。友達の転校やその話しに不安や焦りに怯えて暮らす日々。お母さんはこうも言った。「子供の中には、学校に行きたくない!と、ごねる子供が多いの」だと。                                                        

こんな事から子供の心の叫び!に悩む親が多い事と思う。今日は、この家の話しをしたが、小学3年生や4年生くらいの子供にも母親にもきついよ、これは。                                                                                              
この子たちは、親友って言える友達を作る事が出来るのだろうか?と真剣に考えてしまう僕だった。こんな訳で、大人以上に悩んでいる子供たちが、今回の震災でこの東北にはたくさんいる事を、みんなに知って欲しい!                                                                                                

自分の事ばかり考えて、子供の事を等閑にしている大人が多いこの時にあって、松村氏は、そこら辺の大人より子供の気持ちが分かる男だと、その時強く思った。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                    
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