工房 十一椿(toi tsubaki)

久留米絣や 大島紬など 着物を使って洋服やバッグなどの製作・販売を行っています。

年末のご挨拶 そして 新年のご挨拶

2020年12月31日 | 日記

今年は、どんな一年だったのだろう・・。

思い返しても ”コロナ”に振り回された記憶すら思い出せない・・。

 

マスク作りに明け暮れたのも 遠い昔のことのようで

自粛じしゅく・・で外出できない生活も 日常になりつつあり・・

毎日の感染者数の増加にも 驚きが薄れ

マスクをすることにも慣れてきた。

 

先日、大型ショッピングセンターで

小さなお子さん連れのお父さんが

お子さんに ドアノブに触れない ドアの開け方を教えていた。

エレベーターにも乗らない。

手の消毒も店に入るときも出るときも忘れない。

 

あぁ、これが 新しい生活様式。

父が子に教える”新しい生活の仕方””なのだ。

 

数か月前のこと

ストアーで 足に擦り傷を作った女の子がいた。

咄嗟に 私は持っていた絆創膏をその子のお母さんに渡した。

 

お母さんは 「ありがとうございます」と受け取ってくれたものの

 

このコロナ禍で はたして 渡して良かったのか?

あとで 後悔した。

 

たぶん・・同じ場面にもう一度 遭遇することがあったら

次は 絆創膏を渡さないっと思う。

 

良かれと思ったことでも 相手に不快な思いをさせる可能性がある世の中

 

人と接することで 

すべてにおいて”コロナ”を疑ってかからないといけない世の中

 

もし、万が一 移したら 移されたら・・不安になるくらいなら

”やらない””‥選択をしてしまう世の中

 

先日、日当たりのいい公園のベンチで

お弁当を食べていたら

小さなお子さん連れの親子がやってきた。

私のベンチは 日が燦燦と当たり 暑いくらい。

でも あとからきたその親子は 日陰の薄暗いベンチで

お弁当を食べ始めたので

慌ててお弁当を食べ終わり席を立つことに。

その親子の横を通りながら

「あっちのほうが暖かいですよ。」

そう声をかけると ご夫婦も 「あぁ・・どうも」と

戸惑いながらも 軽く会釈してくれた。

 

黙って通り過ぎても 

きっと その親子は 日の当たるベンチに移動したのでしょうが

なんとなく

”これくらいの声掛け”くらいは許してほしいっと思ってしまう。

 

マスクで顔が隠れている分

まったく 言葉を交わさなければ 交わさないでも済むのでしょうが

マスクで顔が隠れている分

”言葉”で伝えなければ 伝わらない。

 

言葉を交わすな

接近するな

 

そういわれ続けた一年間。

 

そろそろ・・そんな新しい生活様式に疲れてきた。

 

知らない人でも 通りすがりの人でも

そこに”人”と”人”が存在するなら 

お互いが お互いを思って言葉を交わす昔ながらの生活様式も

あっていいと思う・・。

 

いわゆる”お節介”

 

こんな不可思議な一年を過ごしてみて

やっぱり

”お節介”は 必要である・・という結論に達した気がする。

 

来年は どんな年になるだろう。

 

また どこかで足に擦り傷を作った子を見かけたら・・

 

絆創膏 

 

 

渡すかな・・。

 

渡さないっと言いつつも

私の財布には 

やっぱり 絆創膏が入っている。

 

いつの日か こんなことで 悩まなくていい日常が戻ってほしい。

 

 

 

 

長崎・諏訪神社の門松。

来年も皆様にとって

良き年になりますように。

 

十一椿。

 

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綿花栽培日記~~4年目の冬 2020.12月

2020年12月30日 | 綿栽培日記

今日は、雪が降ってます。

ここ2年ほど雪が降らない暖かな冬でしたが

綿花にとって 今年は、寒い越冬となりそうです。

 

今年で4回目の冬ですが

室外で気温5度を下回ると枯れ始めますが

室内なら ほとんど変わらず 冬を越せます。

 

ですが・・今年はちょっと様子が違う・・。

 

 

 

枯れました・・(泣)

 

 

通常の植物なら 年々 一つの幹が太くなり成長しますが

綿花は、 

最初の一年目に 主になる幹が伸び

2年目以降は 最初の主の幹は枯れ

違う個所から 脇芽が伸び それが 次の主の幹となり

花を咲かせ 実がなり 綿がはじけます。

それを 毎年繰り返し成長します。

 

 

他の綿花の様子は・・

 

 

こんな感じ。

 

まだまだ元気です。

 

水槽の綿花は

 

 

こんな感じ。

土栽培に比べると 葉っぱの勢いはないですね・・。

 

 

12月の綿花たちは こんな感じです。

 

 

早く暖かい春がきてほしいですね。

 

 

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紅型羽織で シャツカラーブラウス

2020年12月29日 | その他の着物

紅型の羽織で 台襟つきシャツカラーブラウスをお作りしました。

 

 

 

デザインは シンプルですが

紅型の華やかさが 存在感を増してます。

 

襟は、キュッと詰まった台襟シャツカラー

 

 

 

袖は シンプルに筒袖

 

 

 

脇裾に スリット。

 

 

 

後ろは・・

 

 

 

こんな感じ。

 

 

お客様のお気に入りの羽織。

今日、納品です。

 

これで 年内納め 終了~~~!!

 

間に合って・・良かった・・・(泣)

 

さぁ、明日から 大掃除に取り掛かろう!

 

っと意気込んでみるものの

明日から寒波で 雪予報・・。

 

テンション・・下がるなぁ・・。

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青×白の格子の紬でバルーンワンピース

2020年12月29日 | その他の着物

青×白の鮮やかな紬の長着のお着物で バルーンワンピースを

お作りしました。

 

 

 

 

胸元にピンタック。

 

 

あ・・わかりづらいですね。

 

襟はシンプルにノーカラー。

 

ポケットはウエストに バイアスギャザーポケット。

 

 

袖は、 バイアス裁ちにして 袖口をふっくらギャザー袖。

 

 

脱ぎ着がしやすいように

後ろ中心に 15cmほどのコンシールファスナー開き。

 

 

後ろ見頃にも ピンタックをいれてふんわりと。

 

・・で 

後ろは・・

 

こんな感じ。

 

この形は お客様のお気に入りの形。

なので 「仮縫いなしで この型でどんどん作ってっ」と

着物を数着お預かりしています。

なので 出来上がったら スーパーの片隅で待ち合わせして

受け渡し。

コロナ禍になる前から お客様とは このやり取りをしていますが

 

このようなお客様は稀で

基本、”仮縫いをする”お仕立て・オーダー方法をとってます。

 

なぜなら 「この洋服と同じにっ」と渡されるお洋服をそのまま型抜きして

仮縫いすると

必ず・・サイズの手直し・着丈や襟の変更など

が発生します。

 

素材が変わり

流行も変わり

体のラインも変わる・・。

 

なので 仮縫いは 必須!です。

 

ですが 今年のように 

コロナ禍で 人との接触を避けることを余儀なくされるようになると

私のように 人と接触しないといけない オーダー方式は

今後 厳しくなるのかもしれませんね。

 

今のところ

ご自宅にお邪魔することも

近づいて仮縫いすることも 

お客様に拒否される?!こともなく 

今までと同じようにお仕事させていただいてますが

コロナの終息の兆しもみえない中

今年は乗り切れた でも・・来年は・・?!

 

さらに 自己管理を徹底して

体調管理に努めたいと思います。

 

 

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龍郷・泥大島紬で コート

2020年12月29日 | 大島紬

龍郷の泥大島紬で コートをお作りしました。

 

 

 

 

斜めに切り替えを入れ その切り替え利用でポケット。

 

 

 

袖口にスリット。

 

 

 

襟は 飽きの来ない ショールカラー。

 

 

・・っで 今回の龍郷・大島紬 生地をアップでみると・・

 

 

バイアス格子柄と・・

 

 

縦格子柄。

 

 

さて、どっちが 縦地でしょ??

 

 

正解は・・

 

 

こっち。バイアス格子柄が 縦地です。

 

ですが・・せっかくなので 前見頃のウエスト切り替えは

 

 

地の目を変えてアクセントデザインを入れてます。

 

縦に地の目を通さなくていいの???っと思われるかもしれませんが

前中心パーツには しっかり 接着芯を貼り

前端には 縦伸び止めテープで補強をして

型崩れ防止の対策をとってのお仕立てです。

大島紬は 生地の打ち込みがしっかりしているので

バイアス使いをしても 型崩れしにくいです。

なので・・

 

 

後ろ見頃は 縦格子柄==バイアス使いをしてます。

 

こうなると・・どっちが 縦地で

どっちが バイアスか??わからなくなりますね。

 

この 後ろ見頃==背中にバイアスを(正バイアス)使うやり方は

時々やります。

背中にバイアスを通すことで 後ろ見頃のフレアーがきれいに出ます。

今回のお客様は 背中が湾曲になられているので 特に

背中にバイアスを通すことで 

裾が跳ね上がらず 体になじむ服になるという利点があります。

洋服の裁断は ”縦地”が基本ですが

時と場合によって 違う地の目も通すこともあります。

 

・・っで 今回のコート 総裏地付きですが・・

 

裏地には・・

 

 

 

じゃぁ~~ん!!

 

 

可愛い稚児柄の長襦袢で 裏地をお付けしました。

 

 

いやいや 可愛い!

 

この襦袢を裏地にっと選ばれたお客様のセンス

素敵です。

 

先週 納品してきました。。

 

お友達に

「稚児の裏地を付けたのよ~。」と話されているらしく

今度 お友達が見に来られるそうです。

喜んでいただけて良かったです。

 

*****************

 

このデザインのもともとのサンプルは

こちら。

 

 

これも 大島紬。

こちらも 上記のコートと同じく バイアス裁ちをしてますが

長年、洗濯も繰り返し 愛用してますが

型崩れしません。

体になじみ フレアーがきれいに落ちる(出る)ようになった気がします。

 

ポケットの切り替えがどうなっているかというと・・

 

 

こんな感じ。

袖底部分は  色を変えて泥大島を使ってます。

 

手が斜めに入るポケット。

こんな感じ。

 

この大島紬は、裏無しですが

薄くて軽くて暖かい。

中に ウールのとっくりセーターを着ると

これだけで外に買いものに行けます。

大島紬って・・すごい。

 

さらに・・大島のすごさは その存在感。

 

今日、納品の際に この大島を着て出かけましたが

やっぱり お着物好きの方の目には”大島紬”は目に留まる。

 

「これ 大島?!」

 

必ず言われます。

 

数年前までは、大島を着ていても あまり声を掛けられることは

なかった(=似合ってなかった?)のですが

ようやく

大島を着ても 違和感?!のない年齢に近づいてきた?っということでしょうか?(苦笑)

 

 

それならば・・年をとるのも悪くはない・・。

 

来年は、絣も 大島も どんどん着て アピールして回ろう。

 

来年も頑張ります!

 

 

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