2020,1229
龍郷の泥大島紬で コートをお作りしました。

斜めに切り替えを入れ その切り替え利用でポケット。

袖口にスリット。

襟は 飽きの来ない ショールカラー。

・・っで 今回の龍郷・大島紬 生地をアップでみると・・

バイアス格子柄と・・

縦格子柄。
さて、どっちが 縦地でしょ??
正解は・・

こっち。バイアス格子柄が 縦地です。
ですが・・せっかくなので 前見頃のウエスト切り替えは

地の目を変えてアクセントデザインを入れてます。
縦に地の目を通さなくていいの???っと思われるかもしれませんが
前中心パーツには しっかり 接着芯を貼り
前端には 縦伸び止めテープで補強をして
型崩れ防止の対策をとってのお仕立てです。
大島紬は 生地の打ち込みがしっかりしているので
バイアス使いをしても 型崩れしにくいです。
なので・・

後ろ見頃は 縦格子柄==バイアス使いをしてます。
こうなると・・どっちが 縦地で
どっちが バイアスか??わからなくなりますね。
この 後ろ見頃==背中にバイアスを(正バイアス)使うやり方は
時々やります。
背中にバイアスを通すことで 後ろ見頃のフレアーがきれいに出ます。
今回のお客様は 背中が湾曲になられているので 特に
背中にバイアスを通すことで
裾が跳ね上がらず 体になじむ服になるという利点があります。
洋服の裁断は ”縦地”が基本ですが
時と場合によって 違う地の目も通すこともあります。
・・っで 今回のコート 総裏地付きですが・・
裏地には・・

じゃぁ~~ん!!

可愛い稚児柄の長襦袢で 裏地をお付けしました。
いやいや 可愛い!
この襦袢を裏地にっと選ばれたお客様のセンス
素敵です。
先週 納品してきました。。
お友達に
「稚児の裏地を付けたのよ~。」と話されているらしく
今度 お友達が見に来られるそうです。
喜んでいただけて良かったです。
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このデザインのもともとのサンプルは
こちら。

これも 大島紬。
こちらも 上記のコートと同じく バイアス裁ちをしてますが
長年、洗濯も繰り返し 愛用してますが
型崩れしません。
体になじみ フレアーがきれいに落ちる(出る)ようになった気がします。
ポケットの切り替えがどうなっているかというと・・

こんな感じ。
袖底部分は 色を変えて泥大島を使ってます。

手が斜めに入るポケット。
こんな感じ。
この大島紬は、裏無しですが
薄くて軽くて暖かい。
中に ウールのとっくりセーターを着ると
これだけで外に買いものに行けます。
大島紬って・・すごい。
さらに・・大島のすごさは その存在感。
今日、納品の際に この大島を着て出かけましたが
やっぱり お着物好きの方の目には”大島紬”は目に留まる。
「これ 大島?!」
必ず言われます。
数年前までは、大島を着ていても あまり声を掛けられることは
なかった(=似合ってなかった?)のですが
ようやく
大島を着ても 違和感?!のない年齢に近づいてきた?っということでしょうか?(苦笑)
それならば・・年をとるのも悪くはない・・。
来年は、絣も 大島も どんどん着て アピールして回ろう。
来年も頑張ります!