YAMAHA XS250 (4A8)

1981年式Midnight Specialの修理・整備とツーリングの記録

続 キャブレターオーバーフロー

2023年09月12日 | YAMAHA XS250(SOHC) トラブル対応・修理記録
67,306.6km

昨日の続き。
 
フロートバルブを再度良く観察。






左のみ、社外品の新品フロートバルブセットと交換するつもりでいたが、あまりにももったないし、おそらくオーバーフローの原因はフロートだから、フロートのみ新品に換えればいいかということもあり、フロートバルブはすり合わせ的なことをやって再利用してみることにした。

極細のコンパウンドをごく少量バルブの先端に付け、バルブシートに挿入し、エンジンバルブのすり合わせと同じような要領で軽く叩きつける。100回ほどして一旦コンパウンドを落とし、再度コンパウンドを付けて100回トントン。これが正しいやり方なのかはわからない。

すり合わせ後の左


すり合わせ後の右


段付きは多少減っている様に見える。この程度ならまだ使えると判断して良いのだろうか?

何にしろ一旦これで組み付けてみよう。

それから、フロートレベルを調整。今回は実油面ではなく、フロート高さで調整した。標準値26mm±1mm。あえて混合気が薄めになるであろう27mmに合わせた。

あと、早くフロートピンが届くといいのだが。

キャブレターオーバーフロー

2023年09月11日 | YAMAHA XS250(SOHC) トラブル対応・修理記録
67,306.6km

一昨日の修理に問題がなかったかふと気になり、作業小屋を見に行くと、左キャブがオーバーフローしている様子。

エアクリーナーとのジョイントチューブを外し、キャブの吸入口からあちこちにエアーを吹いてみると、本来出るはずのないところから、ガボガボ言いながらガソリンが噴き出てくる。明らかなオーバーフローの症状。

これはもう、キャブのフロートバルブ周りのトラブルなのは間違いない。
面倒だが、キャブを外さないわけにはいかなくなった。

左キャブのフロートバルブ。爪でなぞると、わずかに引っかかりを感じる。段付きなのか?キャブレター再生してからそれほど経っていないのに。
といいながら、遡って調べてみると、再生からまもなく3年、走行距離は12,000km程になるところだ。


フロートチャンバー内はすごくきれい。ゴミが引っかかっていたとかはまず無さそう。


左フロートピン(?)。目視するだけでやや曲がっているのがわかる。さらに傷がついている。このピンは純正部品が出るので早速2本発注。


左フロート。振ると音がする。フロート内に少量のガソリンが入ってしまっているようだ。オーバーフローの原因はこれか⁈


2014年に買って、使うことなくストックしていた社外品のキャブレターパーツ。


その中から、ニードルバルブアッセンブリーに相当する部品を使用する。


いつ、どこで、なぜ買ったのか覚えいないが、新品のフロートもひとつだけあった。左フロートと入れ替える。

念の為右キャブのニードルバルブもチェック。やはり段付きがあるようだ。
右キャブは調子は悪くないから、このまましばらく使うか、新品に替えるか迷う。


本日はここまででタイムアップ。

XS250 エンジン始動不能の原因?

2023年09月09日 | YAMAHA XS250(SOHC) トラブル対応・修理記録
67,304.2km

先日、作業を途中で止めていた、ガソリン滲み・プラグかぶり対策。

XS250 コックからガソリン滲み - YAMAHA XS250 (OHC) 記録

実は先々週のツーリング出発前に気づいていたのだが、燃料コックのレバーをPRI位置にした時に限り、ガソリンがじわじわと漏れてくる。原因は十中八九、Oリングのヘタリか切...

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まず、再度コックの負圧が効いているか確認し、おそらく変わりないだろうから、タンクの燃料を抜いて、コックを分解してダイアフラム他をチェック、キャブレターを取り外し、フロートバルブ周りをチェック…と予定して、作業開始。


コックのレバーをONの位置にし、ホースの詰め物を外す。
ホース内に残っていたガソリンがちょろっと出てきて、その後は2秒に1滴位出てくる感じ。ダイアフラムが弱っているかもしれないが、負圧はまあまあ効いている状態と判断。この程度の燃圧なら、フロートバルブに負担がかかることもないだろう。


プラグを外すと、左は黒いが湿ってはいない。右は湿りまくりだった(写真はエアブローした後)。

この前、左キャブフロート内のガソリンは抜いておいたが、右はそのままだったせいかな。

右も一旦フロート内のガソリンを抜く。


プラグ外しついでに、スコープカメラでシリンダー内を撮ってみると、ピストンヘッドが左右とも思いの外きれいになっていた。ピカピカといってもいい位。

旧車バイクにガソリン添加剤 LOOP パワーショット - YAMAHA XS250 (OHC) 記録

XS250を手にしてから早30年以上。この間、実に様々な燃料添加剤を試してきた。ここにきて、燃料添加剤の「第3世代」ともいうべき時期が来ているように思われる。「第1世代...

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これは、この前添加したLOOPパワーショットの効果としか考えられない。

XS250 左プラグ付近にガソリン滲み⁈ - YAMAHA XS250 (OHC) 記録

66,349.1kmwifiのマイクロスコープ的なものを久しぶりに充電したので、シリンダーの内部を確認しようとプラグを外してみると、左の状態がかなり悪いみたい。↑ガソリンらしき...

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この前シリンダー内を撮った時は、かなりひどい状態だったのに。

シリンダー内がこれだけきれいということは、燃焼状態もそれほど悪くはないんじゃないか?でもかぶったということは、もしかしてプラグ自体の問題か?


出先でのトラブル対策用に用意している標準プラグ(といっても使いさし)を出してきて、こいつを取り付け。

フューエルホースをキャブに接続し、コックを一旦PRIに切り替えて、キャブレターフロートチャンバー内にガソリンを送る。
今のところフロートチャンバー合面からの滲みは無し。レバーをONにし、セルを回す。

セルを0.5秒回すか回さないか位でエンジンが始動した。

そのまま数kmテストラン。
非常にスムーズ。かぶりの原因は何だったんだろう?フロートバルブに何か噛み込んでた?プラグの寿命?
とにかく、症状がおさまるどころか、調子が良くなった。
二輪車の場合は特に、プラグをちゃんと管理した上での定期交換は重要だとあらためて思った。

左キャブのフロートレベル調整はやっておいた方がいいかもしれないが、とりあえずこれでしばらく走って様子をみることにする。

XS250 エンジン始動不能

2023年09月03日 | YAMAHA XS250(SOHC) トラブル対応・修理記録
昨日ガソリンコックを修理し、漏れは止まった。

XS250 コックからガソリン滲み - YAMAHA XS250 (OHC) 記録

実は先々週のツーリング出発前に気づいていたのだが、燃料コックのレバーをPRI位置にした時に限り、ガソリンがじわじわと漏れてくる。原因は十中八九、Oリングのヘタリか切...

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そして今日、所用でテストランがてら乗っていこうとセルを回すも、エンジンがかかる気配がない。これはカブらせたかな、と思い、とりあえずプラグを外してチェックしたところ、ガソリンがベッタリ付いている。

よく見ると、左キャブのフロートチャンバー合面からも滲んできている。

どうやらオーバーフロー気味の様だ。

フロートチャンバーのドレーンにホースを繋いでガソリンを抜いてみた。コックのポジションはONにもかかわらず、ドレーンからガソリンが出続ける。コックの負圧が効いていない。

ということは、コックのダイアフラムも劣化しているのだろうか?

Yambits : for Yamaha bikes

Yambits : for Yamaha bikes

 
それが原因かどうか不明なまま、とりあえずYambitsにコックのリビルドキットを発注。

それと、フロートバルブに負荷がかからない様にするため、燃料ホースを抜いて栓をしておく。

しかし、負圧が効がなくなるだけですぐオーバーフローするということは、フロートバルブ周りにも問題があるんじゃないだろうか?

それにしても、ガソリンを抜くのが面倒。

この際なので、燃料系統をキッチリ目に診ておくか。

本日はここまで。

XS250 コックからガソリン滲み

2023年09月02日 | YAMAHA XS250(SOHC) トラブル対応・修理記録

実は先々週のツーリング出発前に気づいていたのだが、燃料コックのレバーをPRI位置にした時に限り、ガソリンがじわじわと漏れてくる。
原因は十中八九、Oリングのヘタリか切れだろう。

ONとRES位置では全く漏れない。走行に支障はない。
しかしこのままでは危険。


幸いにして、Oリングは昔買っておいた純正のものがある。


よく見ると、ホースも細かい亀裂が入りかけている。ついでに手持ちのストックと交換することにする。

ただ、タンク内のガソリン残量がかなり多い。面倒だが一旦抜き取るしかないか。


手持ちのガソリン保管タンクは容量5ℓのもの。


これに移せるだけ移す。


とはいえ、タンク内にはまだかなりの残量がある。かなり不安定だが、タンクを斜めに置いて燃料を右側に寄せた状態でコックを分解する。


燃料通路に堆積物が付いている。キャブクリーナーで除去し、新しいOリングを取り付けて組み付ける。

症状は変わらず、コックのレバーをPRIの位置にすると燃料が漏れ出す。


小さなゴミを噛み込んでいるのかもしれないと思いなおし、再度分解して入念にチェックする。1mmぐらいのゴミを発見し除去。

こんどはコックをRESの位置にした時にだけ漏れる。
原因はOリングではなくウェーブワッシャーのヘタリかもしれないと推測。そう簡単にヘタるものではないと思うのだが。

純正パーツではウェーブワッシャーは廃番となっている。


オリジナルのコックから移植してみる。

が、やはり症状変わらず。

オリジナルコックのレバーをよくよく観察していると、今のレバーに比べてかなりタイトな感じがする。


オリジナルコックからレバーとプレートを移植したら、症状はおさまった。ホースも少し長めにして交換。

原因は、まさかのコックレバー本体の劣化(?)であった。


オリジナルのコックは、ホースが繋がるところがセパレートの真鍮部品になっていたのだが、それが破損したため、10年ほど前に現在付いているコックアッセンブリーと交換した。

これにてようやく落着。