YAMAHA XS250 (4A8)

1981年式Midnight Specialの修理・整備とツーリングの記録

XS250 左右気筒の温度上昇時間差と燃調

2024年02月25日 | YAMAHA XS250(SOHC) 整備記録
ずっと解決できていない、左右シリンダーの温度上昇の時間差。

直近のプラグの焼けは、
右:白っぽい=燃調が薄い
左:カーボン付着=燃調が濃い

ということは、右シリンダーは燃料冷却の効果が低いから温まるのが早く、通常より高温になっていて、左シリンダー内は過剰な燃料冷却により温まるのが遅い、といえないだろうか?

点火系に関しては、デジタルイグニッションへの換装を始め、点火タイミングも確認、調整済み。

圧縮圧力も低めではあるが、左右気筒差がなかったから、燃調に影響しているとは考えづらい。

そうなると、やはり燃料系(=キャブレター)が疑わしい。

ただ、キャブレターに関しても、キャブ屋さんに再生を依頼したことに始まり、同調調整、パイロットジェット・ジェットニードル・ニードルクリップ段数を変えてみる等したものの顕著な変化はなかった。

エンジンの調子はそれほど悪くはないのだが、左右の気筒差(燃焼状態の差)が大きいまま走り続けるのはどうも気分が良く無い。

とはいうものの、キャブのどこをどうすべきなのか迷う。

色々考えた末、一段上げたままにしている左キャブのジェットニードルクリップを元に戻し、左右キャブのパイロットジェットとメインジェットとジェットニードルを入れ替えてみることにする。

これで少し走ってプラグの焼けを見て、症状が左右逆になっていれば、原因は主にキャブ(のジェット類)と目星がつくだろうと思う。

しかし、2020年9月30日にキャブレター再生から返ってきて、オドメーター55,413.3km時から3年4ヶ月、走行約13,000kmだと、ジェット類等も多少調子が狂う程度には劣化・摩耗するもんなのかな?

そういえば昔、それこそ20年以上前、いくらキャブをバラして掃除しても混合気が濃く、まるでチョーク(バイスターター)を引いたままの様な状態の時があった。
そんな状態のまま無理やりテストランに出て、結構な距離を走った帰り、ついにエンストとなったが、その場所が運良くバイク屋さんのすぐ近くだった。
その時は、ニードルジェットのOリングが硬化していたことにより、混合気が異常に濃くなっていたのが原因だったらしい。唯一見落としていた部分だった。

今回もきっとどこか見落としているに違いない。

…とか考えつつ、ずっと買うべきか買わざるべきか迷っていたキースターの燃調キットをついに発注してしまった。通常は1セット4,400円が3,630円になっているのに後押しされた。
ただ、この燃調キット、賛否両論あるようだ。コスパに関しては、同じものを純正部品で揃えることを思えば破格といえる。そもそも純正では手に入らない貴重なパーツが含まれている。精度については、「使えない」という意見も見かけるし、以前の記事でコメントにもいただいているように、バイク屋さんが言うにも、「何故か調子が悪くなる」とか。
自分としては一度は使ってみる価値があるかと思っている。

しかし現段階ではキャブのどこが問題なのかを絞り込むため、燃調キットは使わず、一旦左右のジェットを入れ替えて様子をみる。

まずフロートチャンバーのガソリンを抜く。

右は約45cc。


左は約40cc。


前回はたしか左右ともちょうど30cc位だった。オーバーフロー気味なのか?それにしても、調子が良いはずの右キャブの方が多いとは…。

キャブレターを外し、分解前に各部をチェック。

やっぱり右の燃調が濃くなっているみたい。ガソリンが付着している。


左はガソリン付着無し。
前回施工したコイルインサートが反対側からはみ出ている。


バタフライ周辺も、右にはガソリン付着。


左はガソリン付着が見当たらない。


左右キャブのジョイントホースが長すぎたようだ。少し切って短くした。


左プランジャーの先端のゴムの状態をチェック。特に問題は無さそう。


できる限り全て分解し、各通路をパーツクリーナーとキャブクリーナーとエアダスターを使って洗浄しつつ、通気を確認。
ニードルジェットだけは、外してしまうと中のOリングは再使用できなくなるため、穴が全て貫通していることのみチェック。




メインジェットとパイロットジェットは左右入れ替える。


左のジェットニードルクリップ段数を元に戻す。


再度エアダスターで各通路の通気を確認しつつ組み立て。


ついでにバッテリーを補充電。


時間の関係で本日の作業はここまで。

約100kmテストランツーリングでの感触

2024年02月12日 | ツーリング/キャンツー
新たに購入したテントの試し張りを兼ねて、泉南までテストランツーリング。

エンジンが完全に冷めた状態からのエンジン始動は、やや手こずる。以前からこの季節はこんなもんだったと思う。ただ、セルよりキックの方がかかりやすいから、セルモーターもしくはバッテリーか弱っているのかもしれない。
エンジンが暖まってからの再始動はセル一発。

アイドリングは、安定してると思ったら、周期的にきっちり200回転程落ち、またもとに戻るというのを繰り返す。
アイドリングを1,200回転にセットすると、1,000回転位まで落ち、また1,200回転まで戻る。1,500回転にセットすると、1,300回転位まで落ち、また元に戻る。
ということは、やはりキャブのアイドル系のどこかに主原因があるんだろうな。

この季節だと、比較的高回転で走った後でも油温は80℃前後で安定。


中〜高回転は何ら問題なし。あえていうなら、高回転の伸びが少し落ちているかもしれない。
高回転時のエンジンの振動は、3〜4年前と比べるとものすごく低減されている。


試し張り場所付近の唯一の写真。肝心の新テントの写真は無い。


プラグ焼けのチェックをしたい気持ちを抑えつつ、帰りに入れたガソリン分の添加量約20ccLoopパワーショットを添加して終了。

XS250 (しつこく)プラグ焼けチェック

2024年02月11日 | YAMAHA XS250(SOHC) 整備記録
45kmほど走り、また性懲りも無くプラグの焼けを見てみる。

右は前回チェックした時と同じく、やや薄めながら、悪くない焼け具合。カーボンの付着もなし。


左はジェットニードルのクリップ段数を1段目に変えたまま。
あまり影響は無い様子。
中心電極はキレイなものの、接地電極にはうっすらと柔らかめのカーボン付着。ただ、急激にカーボンが増えている様子はない。


ついでにシリンダー内を撮影。左しか撮れていなかった。
前回撮影時と同じく、ピストンヘッドの縁に付着物らしき物がある。


ちなみに、右は前回と変わらずピストンヘッドはピカピカのままだった。

効果が期待できないのは承知の上で、左シリンダーだけにキャブテックを注入。


効果が期待できないどころか、添加しているスーパーzoilに悪影響が出るかもしれないな。

今回はキャブテック注入後時間をおかずにプラグを取り付け、エンジン始動し、しばらくアイドリング。
思いのほか長時間&大量に左マフラーから白煙が出た。白煙を出したまま2キロ程走って燃焼させた。


今日はこの後所用のためここまで。