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tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

万博も開幕し、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

大阪ずし「たこ竹」の上ちらし

2021年01月11日 | グルメガイド
昨日(2021.1.10)大阪に出る用事があったので、「たこ竹」(大阪市北区天神橋3丁目8-1)に立ち寄った。たこ竹はもと松屋町(大阪市中央区)にあったお店で、創業は幕末の天保2年(1831年)だそうだ。ここは大阪ずしの老舗名店である。奈良からだと、近鉄日本橋で地下鉄に乗り換え、南森町から徒歩5分のところにある。なお大阪ずしとは『日本大百科全書』によると、



関西地方で発達した押しずしの形態のすし。箱型の押し器の中にすし飯を入れ、具を上に置き、あるいは中に混ぜたものを何段か重ねて固めたもの。小鯛 (こだい) の姿ずし、バッテラなども包含していう。


包装紙は、旧住所のままだった

手間がかかり、また技術も要するので、握り寿司に圧倒されて「大阪ずし」を看板に掲げる店はほとんどなくなってしまった。このお店も一旦閉店していたのだが昨年12月、期間限定・お持ち帰り専門で、天神橋筋商店街にオープンしていたのだ。この日は本えびすの日だったので、たくさんの人が福笹を携えていた。



「さば棒すし」税込み2,500円、「海老棒すし」2,500円、「箱すし」(穴子・海老・鯛各3貫ずつ入)2,100円にも心引かれたが、買い求めたのは、名物「上ちらし」税込み2,300円。それが写真の寿司である。

持ち帰って早速いただいたところ、うーん、これはうまい!具材がたっぷりで、いい具合に締めてある。すし飯のほのかな甘みが、具材ととてもよく合う。薬味もいい。今どき、なかなかこんなちらしずしにはお目にかかれない。次はさばにするか海老にするか、とても悩ましいところである。大阪ずしは関西の伝統的な食文化だ。皆さんも、ぜひ!
※食べログは、こちら(まだほとんど情報が掲載されていないが)
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丸餅か切り餅か、それが問題だ!

2021年01月10日 | 日々是雑感
年明けの4日(2021.1.4)に、奈良テレビ放送の情報番組「ゆうドキッ!」の「奈良ベスト3」のコーナーに出演した。「奈良の伝統的なお正月料理」のベスト3として、雑煮、お餅・かき餅、魚料理の3つを紹介した。

そこでスタジオにいる出演者(奈良県外出身者)に、「どんなお雑煮を食べていたか」を聞いてみた。ほぼ農水省の情報のとおりだったが、お1人、福岡県出身の若い女性が「干しシイタケのダシの澄まし汁に鶏肉、大根、ニンジンや葉物野菜を入れます」とおっしゃった。

それは想定の範囲内なのだが、私があえて「お餅の形は?」と聞くと「四角い切り餅でした」という答えが返ってきて驚いた。九州は丸餅文化圏のはず(関ケ原の西と東でわかれる)。気になって、あとで別の若い知人(県外の関西出身者)に聞くと「丸餅のこともあったり、切り餅のこともあったり」という回答だった。

どうしてこんなに記憶があいまいなのだろう、と思いながら、よくよく考えた。最近は家で餅をつく家庭はほとんどないのだ。もちっ子(電動もちつき機)で餅をつく家庭すら珍しくなっている。だからスーパーで餅を買う。奈良市内のスーパーでも今、売られているのは「丸餅」と「切り餅」がほぼ半々だ。家庭の主婦は、おそらくその時の気分とか、特売になっていたとかで深く考えずに籠に入れるのだろう。

1970年代後半、「サトウの切り餅」(新潟市のサトウ食品)のCMが、何度もテレビに登場した。西川峰子(現・仁支川峰子)のハリのある歌声で「あ~、も~ちも~ちもっちもち」と歌い上げ、たいそう評判になった。「ほう、四角い餅があるのか」と私は驚いたが、それが見る見るうちに関西のスーパーの棚にも並びだした。

おそらくこれが起爆剤になって、丸や四角にこだわらない人が増え、お正月の餅が「丸餅のこともあったり、切り餅のこともあったり」という風潮になっているのだろう。まあ、そんなにこだわることもないのだが、また1つ食の伝統文化が廃れていくのは、おじさんはちょっと寂しい。
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川上村・森と水の源流館の「門杉(かどすぎ)」は、1月17日(日)まで!(2021 Topic)

2021年01月09日 | 観光にまつわるエトセトラ
昨日(1/8付)の奈良新聞「こまどり」欄に、森と水の源流館が門松ならぬ「門杉」で来館者を迎えている、という話が出ていた。引用すると、
※写真はいずれも、森と水の源流館からいただいた

良質な吉野スギの産地、川上村の環境学習施設「森と水の源流館」で、吉野スギで手作りした「門杉」が来館者を迎えている=写真。17日まで。土台は吉野スギの板を組んだ樽(たる)で、「門松」に使われる竹の代わりに3本の吉野スギ間伐材を立てた。



飾りは村内の山中で採取できるさまざまな植物。難を転じる南天(なんてん)、トゲで邪気を払うヒイラギなどで無病息災を、また「ウラジロの2枚の葉のように白髪になっても夫婦仲良く」と、人々の幸せを願って職員が作った。


丹生川上神社上社やホテル杉の湯にも、別の人が作った門杉が飾られているそうだが、こちらは1月10日頃までと期間が短い(早めにとんどで燃やされるそうだ)。森と水の源流館にうかがうと、門杉は同館の元館長・辻谷達雄氏(「源流塾」塾長、ヤマツ産業有限会社取締役会長)の発案によるもので、上社とホテルの門杉は源流塾のメンバーが作っているそうだ(デザインも異なる)。

世界大百科事典「門松」によると《正月,家の内外に立てる生木のことで,門口に松を立てる例が多いので門松と総称されている。しかし,カドバヤシ,門木,拝み松などと呼ぶ所もあり,場所も屋敷の正面や屋内の土間,床の間,神棚の前に立てたり大黒柱にくくりつけたりする例も少なくない。また用いる木も松の他に栗,サカキ,ナラ,ホオノキ,竹,あるいはそれらを2~3種混ぜたものなどがあり,土地によって一様ではない》と、松と竹に限定されているわけではない。要は、年神さまの依代(よりしろ=神霊が寄りつくもの)なのだ。

吉野杉の名産地・川上村で門杉とは、素晴らしいアイデアである。これは末永く受け継いで行っていただきたいものである。
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令和3年新春文楽公演を堪能!

2021年01月08日 | 奈良にこだわる
今年(2021年)のお正月は、2日まではステイホームしていたが、3日は国立文楽劇場(大阪市中央区日本橋1-12-10)で「令和3年新春文楽公演」の初日へ。見たのは「第1部(午前11時開演)菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)」と「第2部(午後2時30分開演)碁太平記白石噺(ごたいへいきしらいしばなし)と義経千本桜(道行初音旅)」。
※写真はすべて1月3日(日)に撮影した



しんみりとした「菅原伝授手習鑑」に始まり、悲喜こもごもの「碁太平記白石話」、そして最後はお正月らしく華やかな「義経千本桜(道行初音旅)」と、楽しく飽きさせない工夫がこらされていた。お客さんは大半が女性で、着物姿もちらほら。館内でのお弁当の販売がなかったのは残念だったが…。姫路市出身・在住で奈良まほろばソムリエの会会員の池内力さん(第2部と第3部を鑑賞)がご自身のFBで紹介されていたので、引用する。





令和3年1月6日(水)午後、3年ぶりに大阪・日本橋にある国立文楽劇場に行きました。令和2年4月には「義経千本桜」の全四段が通しで上演される予定で楽しみにしていたのですが、新型コロナウイルス感染症の影響で中止になってしまいました。今回は新型コロナウイルス感染症対策をとったうえでの上演です。客席は三席のうちの一席が空席とされ、ロビーにある人形の首(かしら)を模したオブジェもマスク姿です。



第二部は、「碁太平記白石話」の二段に次いで、メインである「義経千本桜」の「道行初音旅(みちゆきはつねたび)」が上演されました。幕が開くと奥には大きな紅白の幕が張られています。舞台向かって右の「床(ゆか)」には、浄瑠璃を語る大夫が五人、三味線弾きが六人座っていて、豪快な語りと華やかな演奏を行います。紅白の幕が上がれば、舞台は花盛りの吉野山で、静御前と佐藤忠信(狐が義経の家臣に化けている)が登場します。正月らしく華やかな舞台でした。



第三部は「妹背山女庭訓(いもせやまおんなていきん)」から「鱶七上使の段」「姫戻りの段」「金殿の段」が上演されます。残念ながら、吉野川を舞台とした「妹山背山の段」は上演されませんでした。



大夫の語りは江戸時代の言葉なので分かりにくい部分もありますが、熱演されるので喜怒哀楽の雰囲気を感じることはできます。私は700円でイヤホンガイドを借りていたので、より理解が深まりました。早く新型コロナウイルス感染症の流行が治まり、「義経千本桜」や「妹背山女庭訓」を通しで見たいと願っています。

私も今回は、「義経千本桜」(道行初音旅)がメインだった(「妹背山女庭訓」は以前に通しで見たので、今回は省いた)。学生時代に歌舞伎の義経千本桜「鮨屋(すしや)の段」は見たことがある。「道行初音旅」は初めてだったが、今回は「令和3年初春文楽公演 鶴澤清治文化功労者顕彰記念」として、鶴澤清治氏の門下の「浄瑠璃を語る大夫が五人、三味線弾きが六人」という豪華キャストで、これは見ごたえがあった(いわゆる「お芝居」は抑えられていた)。



浄瑠璃の三大傑作「菅原伝授手習鑑」「義経千本桜」「仮名手本忠臣蔵」のうちの2本が、部分的とはいえお正月から鑑賞できたのは、とてもラッキーだった。今はイヤホンガイドがあるし、天井近くにセリフの字幕が出るので、とても分かりやすい。

それにしても江戸時代の古典芸能なのに、すーっと頭に入るし、悲しいシーンでは泣けてくる。ハンバーガーを好み、ビールやスコッチを飲んでいても、やはり私もハートは日本人なのだ。最後に公演のプログラムを紹介しておく。

令和3年初春文楽公演/鶴澤清治文化功労者顕彰記念
第1部 午前11時開演 菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)
 車曳の段
 茶筅酒の段
 喧嘩の段
 訴訟の段
 桜丸切腹の段
第2部 午後2時30分開演 碁太平記白石噺(ごたいへいきしらいしばなし)
 浅草雷門の段
 新吉原揚屋の段
義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
 道行初音旅
第3部 午後6時開演 妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん) 
 道行恋苧環 
 鱶七上使の段
 姫戻りの段
 金殿の段




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ミ・ナーラの食品スーパー「KOHYO」が1月10日(日)閉店!(2021 Topic)

2021年01月07日 | お知らせ
年明け早々、残念なニュースが流れてきた。昨日(1/6付)の奈良新聞1面のニュースは、《ミ・ナーラの1階スーパー「KOHYO」10日閉店 4月下旬に別店開業》。全文は記事の画像を見ていただくとして、要は1月10日(日)午後6時に閉店、別のスーパーが4月下旬に新規開店する。閉店の理由は「経営上の判断で、コロナの影響ではない」ということだ。
※トップ画像はこちらのサイトから拝借した

私も奈良市役所へ行った帰りに時々買い物をしたが、お客はあまり入っていなかったし、ミ・ナーラ自体、空きスペースが多くてあまり活気はなかった。「KOHYO(光洋)」はイオン系の食品スーパーで、JR奈良駅1階にも入店している。こちらはいつもよく流行っており、駅構内という立地から、惣菜などの品揃えが充実している。「小売りは立地」とよく言われるが、JR奈良駅構内という立地と、近鉄新大宮駅から約800mという立地の違いがこの差になっていると感じる。

またぞろ「長屋王の祟り」説を持ち出すつもりはないが、わざわざあの場所までお客を引きつける何か新たな仕掛けを打ち出さないと、同じ結果になりそうな気がして心配でならない。

コメント (2)
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