tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

茅原のトンドは毎年1月14日、コロナ禍で今年は中止/毎日新聞「やまと百寺参り」第83回

2021年01月17日 | やまと百寺参り(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は『奈良百寺巡礼』(京阪奈新書)の刊行を記念して毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「やまと百寺参り」を連載している。年明けの初掲載(2021.1.7)となったのは、「夜空を焦がす大松明/吉祥草寺(御所市)」、執筆されたのは大和郡山市在住の岡田充弘(あつひろ)さんだった。残念ながら今年も1月14日に営まれる予定だった「茅原のトンド」は、コロナ禍のため中止となった。では、記事全文を紹介する。

修験道の開祖で神変大菩薩(じんべんだいぼさつ)とも呼ばれる役行者(えんのぎょうじゃ)の生誕地に創建されたと伝わる吉祥草寺(きっしょうそうじ)。寺名にある吉祥草は、釈迦が悟りを開いた時に、菩提(ぼだい)樹の下にこの草を敷いて座したことに由来します。伊豆配流の冤罪が解かれて役行者が故郷の茅原に帰った時、吉祥草の花が咲き乱れたとの伝承があります。

1月14日の県指定無形民俗文化財「茅原のトンド」で有名です。境内に地元の茅原・玉手の区民によって設置された雌雄一対、2基の大松明(たいまつ)に火を灯すトンドが、修正会(しゅしょうえ)結願(けちがん)の日に左義長(さぎちょう)として行われます。

注目すべきはその大きさで、高さは6㍍、重さは1㌧以上にもなり、燃え上がる炎の丈を合わせると10㍍を超え、県内最大とされます。燃え盛る炎を天に向かって奉納し、感謝報恩と五穀豊穣(ほうじょう)を願うこの大トンド。修験道寺院と農村の行事が結びついた勇壮な大松明、一度見学されてみてはいかがでしょう(残念ながら2021年は、コロナ禍のため中止となりました)。(奈良まほろばソムリエの会会員 岡田充弘)

(宗 派)本山修験宗
(住 所)御所市茅原279
(電 話)0745・62・3472
(交 通)JR玉手駅から徒歩約5分、または近鉄御所駅からバス「茅原」下車すぐ
(拝 観)9時~17時 無料 
(駐車場)有(無料)




コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする