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日本三大荒神の1つ、立里荒神(野迫川村)/毎日新聞「やまとの神さま」第28回

2022年12月19日 | やまとの神さま(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「やまとの神さま」を連載している。先週(2022.12.15)掲載されたのは〈三大荒神 空海も修行/荒神社(野迫川村)〉、執筆されたのは香芝市在住で、永らく「斑鳩の里観光ボランティアの会」に所属し、法隆寺のガイドを務める柏尾信尚さんだった。
※杉が軒を貫く拝殿=野迫川村池津川で(同村産業課提供)

野迫川村は奈良県内の村だが、和歌山県の高野山経由で行くのがお薦めだ。京奈和自動車道を西に走り、紀北かつらぎICで降り、南東方向に車を走らせて高野山に向かう。途中で、全国に約180ある丹生都比売を祭る神社の総本社である「丹生都比賣(売)神社」も、お参りできる。では、記事全文を紹介する。

荒神社(野迫川村)
荒神社(こうじんしゃ)は通称「立里荒神(たてりこうじん)」と呼ばれています。創建の確かな年代は分かりませんが、西暦800年ころとされ、笠山荒神(桜井市)、清(きよし)荒神(兵庫県宝塚市)とともに日本三大荒神の一つに数えられています。

県西南部ですが、高野山からのアクセスの方が良く、奥高野の秘境と呼ばれる野迫川村、荒神岳の標高1242㍍に鎮座しており、ここから望む雲海は見事です。

当神社の三宝大荒神略縁起では空海が高野山を開山する際に修行し、三宝荒神を勧請したとも伝わる弘法大師ゆかりのお宮です。熊野参詣道小辺路(さんけいみちこへち)の東側にあり、古くから高野山と結ぶ神仏習合の宮で、明治まで宝積院と称していました。

祭神は火産霊神(ほむすびのかみ)と誉田別命(ほむだわけのみこと)です。火産霊神は阿弥陀如来が本地仏で商売繁盛、火の神、竈(かまど)の神として火や竈にかかわる職業の人や高野山参詣の人々を中心に全国からあつい信仰を集めています。

奥深い山中ですが、広い駐車場、食事処や土産物店もあり、参籠(さんろう)できる施設もあります。大鳥居から社殿までつづら折れに石段の参道が続き、連続する白木の鳥居が荘厳で神秘的です。

拝殿は軒が円形にくりぬかれ、そこを杉の幹が貫通しており、木の生命力・気を得るパワースポットでもあります。(奈良まほろばソムリエの会会員 柏尾信尚)

(住 所)野迫川村池津川347
(祭 神)火産霊神、誉田別命
(交 通)南海高野山駅からバス約1時間(土日祝のみ、要予約)、五條市から車約1時間15分
(拝 観)境内自由
(駐車場)有(無料)
(電 話)0747・37・2001


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