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五條文化博物館は、こんなに楽しい!

2011年05月20日 | 奈良にこだわる
市立「五條文化博物館」(五條市北山町930番地の2)が再オープンしたのをご存知だろうか。各紙に報道されていた。朝日新聞奈良版(4/27付)の見出しは「幻の五新鉄道、ジオラマで 五條文化博物館が再オープン」だった。《休館していた奈良県五條市北山町の市立五條文化博物館が5月1日、2年1カ月ぶりに再オープンする。中学生以下を無料にし、「幻の五新鉄道」のジオラマを置くなどして「子どもが楽しめる博物館」を目指す》。



《博物館は1995年にオープン。建築家の安藤忠雄氏が設計、「年輪」を連想させる円形の建物は「五條バウム」と呼ばれ、市の文化や歴史、祭礼などを資料や映像で常設展示した。しかし、JR五条駅から約4キロも離れ、路線バスがないため、来館者は年間5千人にとどまった。市の財政難もあり、2009年4月から休館していた》。


栄山寺八角堂内陣装飾を再現



《再オープン後は、勝部明生館長ら職員4人、学芸員3人、市民ボランティア25人で運営する。ジオラマは、五條市から和歌山県新宮市まで結ぶ計画だったが、トンネルや路盤の建設途中で廃止された五新鉄道が「もし完成していたら」の姿や、07年3月に廃止されたJR北宇智駅のスイッチバック、木材集積場、山林、町並みなどをボランティアが手作りする。制作途中を来館者に公開しながら、夏休み前に完成させる予定だ。ほとんど利用されてこなかった「円形広場」で影絵や創作ダンスのイベントも開き、来館者を2万人に増やすことを目指す》。


栄山寺八角堂

《登録有形文化財「藤岡家住宅」(同市)を運営するNPO法人「うちのの館」が指定管理者となる。田中修司理事長は「有効利用されていなかった設備などを市民の力で活性化させたい」と話している。開館時間9~17時(入館16時半まで)。入館料は高校・大学生200円、大人300円。月曜休館(祝日の場合は翌日)。問い合わせは博物館(0747・24・2011)へ》。


大日寺(だいにちじ)梵鐘

5/7(土)、帰省の途中に、この博物館に立ち寄った。五條市西部(金剛山南東麓)の山麓線(県道261号西佐味中之線)沿道にある。市街地ではないが、車で行くには便利なところである。「ばあく」(手作りハム・ソーセージ工房)も、この周辺にある。この道はよく通るが、博物館を訪ねるのは初めてである。ユニークな外観は、ヨーロッパのお城を思わせる。受付では、スタッフの方が親切に応対してくださった。


奈良検定頻出!猫塚古墳(五條市西河内町)出土・蒙古鉢形の眉庇付冑(まびさしつきかぶと)

朝の早い時間帯だったので、人は少なく、おかげでじっくりと見て回れた。入ったところが3階で、そこから2~1階と降りて行く。同館のHP(常設展のご案内)によると

3階 「五條文化の荘厳世界」というテーマで、五條市を代表する絵画「榮山寺八角円堂内陣装飾画」を中心に、天平時代はるか中国シルクロードに通じた文化遺産を紹介します。

2階 「五條文化の始まり」「五條の古墳時代」「都と五條」「五條地域の荘園と武士」といったように五條文化の歴史に沿って解説します。

1階 「近世の五條」「近代への胎動」といった解説を、実物や映像などで行います。その他、「陀々堂の鬼はしり」「御霊神社の祭礼」などを、実物や映像、文書などで解説します。


呼びものは「鉄道ジオラマ」である。完成は今夏だが、一部を見ることができる。週刊奈良日日新聞(5/7付)が「地元鉄道の模型スゴイ 親子連れら感動」と紹介している。《五條文化博物館が1日、2年の休館期間を経て再オープンを迎え、新たな目玉展示物になるJR北宇智駅のスイッチバックなどを再現する鉄道ジオラマに親子連れらが見入っていた。ジオラマはボランティアの手で6月下旬をめどに完成予定。同館は制作過程も楽しんでもらいたいとしている》。


JR五条駅

《同館は平成7年4月にオープン。世界的建築家の安藤氏が手掛けた円形の斬新なデザインが注目を集めたが、市財政状況の悪化により21年に休館となった。その後、新たに「NPO法人うちのの館」(田中修司理事長)が同館の指定管理者となり、スタッフらが手弁当で再オープンにこぎ着けた。当日、市内外から333人が来館。この日に合わせて用意した、吉野川に生息するウナギやナマズなど20種類の魚を集めた「山の水族館」や、関西唯一としてあったJR北宇智駅のスイッチバック、建設が幻となった「五新鉄道」の大掛かりな鉄道ジオラマに来館者の足が止まった》。



《ジオラマは半径7.2メートルの扇形で、有志ボランティアら十数人が制作、完成すれば県内最大となる。活動の中心として活躍している鉄道ファン歴40年の自営業、大谷秀樹さん(53)=和歌山県橋本市=は「北宇智駅のスイッチバックなど再現が難しいところもあるが、これを見て地元鉄道に興味を持ってもらいたい」と話している》。


武田 Hand Made コレクション

ジオラマの陰に隠れて報道すらされていないが、ここには面白いものがある。「武田 Hand Made コレクション」と銘打たれた鉄道模型である。大和高田市西町に住んでおられた故武田晴士(たけだ・はるお)氏が手作りされた200点以上の模型のうち、一部の鉄道模型が展示されているのである。国内だけでなく海外の列車もある。鉄道ファンならずとも、必見である。




今朝の週刊奈良日日新聞(5/20付)に、田中修司理事長へのインタビュー記事が載っている。聞き手は奈良日日新聞社代取の藤山純一氏である。田中氏は「五條の宝を地元が支えていかなければならないという思いから、市の指定管理者募集に応募しました」「最寄りのバス停から徒歩30分もかかるなど交通アクセスが非常に悪いという点も、大きな課題になっていることは事実です。しかし最大の課題は、地元の五條市民ですら博物館のことを知らなかったということだと感じています」。


武田氏が愛用した金槌

「わたしたちには藤岡家住宅の成功体験があります。この博物館運営でもその経験を生かして、地元住民の方々にボランティアなどで協力してもらえる枠組みづくりや仕掛けづくりをしています」「藤岡家住宅でもそうですが、わたしたちの最大のミッションは五條の宝物を次世代へ引き継いで残していくことです。だからこそ、この博物館の最も大切な来館者は子どもたちです」。

同紙には安藤忠雄氏からのお祝いメッセージも掲載されている。「この施設はもともと、博物館としての機能を満たすだけでなく、地域住民の文化的な核となり、人々が集い、語らう場として活用されることを期待して計画されました」「」ぜひ、五條の子どもたちに大いに活用してもらいたいと思います。ここでの体験や学習を、しつかりと体に刻んで、豊かな感性を育ててほしい。また、博物館の再生が1つのきっかけとなって、今後も市民と行政が力を合わせていくことで、五條のまちがますます元気になっていくことを期待しています」。

五條の歴史や文化が自然と身につき、鉄道ジオラマや鉄道模型を楽しめる五條のワンダーランド、五條文化博物館に、ぜひ親子連れで足をお運びいただきたい。
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5 コメント

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また行かなくては (蔵武S)
2011-05-20 09:56:13
 数年前に行ったことがあります。ほとんどの人が指摘しているようにアクセスが問題です。小生の場合はバスを永く待つ時間がなく、仕事だったのでタクシーを利用しました。プライベートで行ってたら、歩いただろうか、時間つぶしをしてバスを待っただろうか。紹介されているように内容はすこぶるいいです。鉄道ジオラマが完成したら、ばぁく共々訪れたいです。新町も再訪しなければ。しっかり鉄道とバスの時間を調べてから行きます。車で行くと呑めないので。
Unknown (かぎろひ)
2011-05-20 22:50:58
こんばんは
「まちなかバル」から帰ってきたところです。

「五條文化博物館」が休館してほんとうに残念に思っていたので、再オープンはうれしい限りです。早く行きたいなと思っていたのですが、さすがはtetsudaさん、情報をありがとうございます。

実は、3年ほど前の五條取材の折りに偶然、こちらの博物館の学芸員さんにお会いしました。おしゃべりするうちに、この方のお母様は九度山町河根の出身だということが判明、叔父様は姉の友人だったりして、個人的に大いに盛り上がりました。
同行の女性とも別のご縁があって、五條で飲んだり…
博物館へ行って、このお二人にもお会いしたいと思っています。

蔵武Sさん
ご無沙汰です。
五條文化博物館へは、北宇智駅から藤岡家住宅に立ち寄ってハイキングというのはいかがですか。
私はそのルートでと思っています。

>車で行くと呑めないので。

酒蔵を改装したレストランバーがいい雰囲気ですよ。
ぜひ、お訪ねください! (tetsuda)
2011-05-22 07:48:18
蔵武Sさん、かぎろひさん、コメント有り難うございました。

> 鉄道ジオラマが完成したら、ばぁく共々訪れたいです。新町も再訪しなければ。
> しっかり鉄道とバスの時間を調べてから行きます。車で行くと呑めないので。

かつては専用バスも走らせていましたが、今はありません。あまり欲張らず、のんびりとお訪ねいただきたく。

> 早く行きたいなと思っていたのですが、さすがは
> tetsudaさん、情報をありがとうございます。

どういたしまして。珍しいものがたくさんありますので、半日かけても惜しくありませんでした。

> 博物館へ行って、このお二人にもお会いしたいと思っています。

なるほど、いろんなご縁があるのですね。

> 酒蔵を改装したレストランバーがいい雰囲気ですよ。

山本本家のバーでしょうか。かぎろひさんも車を運転されないので、いろんな楽しみ方ができますね。
Unknown (ならねこ)
2011-05-28 12:37:43
五條市は起伏がさほどなく、あっても楽しいサイクリングに適した土地です。この博物館と「うちのの館」などを結び、駅前乗り捨て自由のサイクリングプランはできないものでしょうか。五條の風を満喫したい猫より。奈良県の魅力創造課のNPOやボラ丸投げのサイクリング案は破綻含み、公共施設を結ぶ知恵のネットワークが急務かと。
サイクリングロード (tetsuda)
2011-05-28 15:39:26
ならねこさん、コメント有り難うございました。

> この博物館と「うちのの館」などを結び、駅前乗り捨て
> 自由のサイクリングプランはできないものでしょうか。

これは良いアイデアですね。文化博物館-うちのの館-新町通り というルートができますから。ぜひ検討していただきたいと思います。

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