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稗田阿礼がご祭神、「阿礼祭」を催行する 売太(めた)神社(大和郡山市)/毎日新聞「やまとの神さま」第44回

2023年05月27日 | やまとの神さま(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「やまとの神さま」を連載している。先週(2023.5.18)掲載されたのは〈古事記ゆかり「話の神さま」/売太神社(大和郡山市)〉、執筆されたのは、同会会員で大和郡山市在住の森田康義(もりた・やすよし)さんだった。
※トップ写真は、売太神社の拝殿=大和郡山市稗田町で

森田さんは「大和郡山市観光ボランティアガイドクラブ」に所属し、同市内でガイド活動を行っている。私のもと勤務先の先輩でもある。では、記事全文を紹介する。

古事記ゆかり「話の神さま」
売太(めた)神社は、稗田環濠集落(大和郡山市指定史跡)の東南部に鎮座します。平安時代の延喜式神明帳(じんみょうちょう)に掲載される式内社で、稗田阿礼命(ひえだのあれのみこと)、天宇受売命(あめのうずめのみこと)、猿田彦神(さるたひこのかみ)の三神を祭る古社です。

この地には古代、天宇受売命を祖とする猿女君(さるめのきみ)の一族が居住し、祖神を祭っていたと伝えられ、その一族の末裔(まつえい)が稗田阿礼です。

阿礼は天武天皇に舎人(とねり)として仕え、抜群の記憶力をもって「帝紀」「旧辞」を誦(よ)み習わしたことで名高く、のちの712(和銅5)年に太安万侶(おおのやすまろ)がこれを書き記したのが日本最古の歴史書である「古事記」です。

毎年8月16日に行われる「阿礼祭」は、1930(昭和5)年、児童文学者で、童謡「夕やけ小やけ」を作詞した久留島武彦が、アンデルセンに匹敵する「話の神さま」は稗田阿礼が最もふさわしいと、全国の童話作家に呼びかけてはじまった祭りです。以降、毎年途切れることなく行われ、今年で94回目を迎えます。

当日は拝殿で舞姫に選ばれた女性による「稗田の舞」が奉納され、続いて境内で地元の平和校区の幼稚園・小学校に通う女児が浴衣と花笠姿で、「阿礼さま音頭」や「阿礼さま祭子どもの歌」などを奉納します。(奈良まほろばソムリエの会会員 森田康義)

(住 所)大和郡山市稗田町319
(祭 神)稗田阿礼命、天宇受売命、猿田彦神
(交 通)JR郡山駅から徒歩約20分
(拝 観)境内自由
(駐車場)有(19台、無料)
(電 話)0743・52・4669


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