tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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田中利典師の「蔵王供正行/第15日 休酒」

2024年03月18日 | 田中利典師曰く
今日の「田中利典師曰く」は、〈蔵王供正行15日目「休酒…」〉(師のブログ 2015.5.15 付)である。お行に入っている期間中は、禁酒しなければならない。毎日、相当な量のお酒を召上がっておられる利典師も、お行の期間にはピタリと止められるそうで、これはさすがである。健康にも、良いことだろう。師には長生きしてもらわなければ…。では、全文を紹介する。
※トップ写真は、吉野山の桜(2024.4.7撮影)。今年もまもなく桜のシーズンだ

蔵王供正行15日目 「休酒…」
蔵王供正行15日目(5月15日)。晴のち曇り。今日の一日。
5時に起床。
5時半、第29座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法       於本堂 
9時、第30座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
10時半、本堂法楽・例時作法      於本堂
12時半、水行            於風呂場
13時、法楽護摩供修法        於脳天堂
14時、本堂法楽・法華経読誦     於本堂
    参拝者2名。

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「休酒…」
蔵王供も今日で30座目を終えた。もうすっかり、作法は身についた感があるが、毎日、午前9時からの、2座目が途中でときどき猛烈に眠くなる。今日はさほどではなかったが、昨日はなんどか、座から下りようかと思うほど、睡魔に襲われた。作法が身について、会得出来る分、緊張感を保つことが肝要となる。まだ先は長いのだし…。

さて、行中ではあるが、今日はお酒の話。私はお酒が飲める方だ。というか、人よりたくさん飲むし、強いと思う。めったに潰れることはない。お酒の種類はだいたいなんでも飲む。ビール、日本酒、ワイン、焼酎…。昨秋からはマッサンがマイブームだったので、10年ぶりくらいにウイスキー党になって、よく飲んだ。今回の修行も、28日からの前行に入る直前の、4月26日の夜まで飲んでいた。

しかし、一旦修行に入ると、ぴちっと止められる。ま、当たり前なのだが…。少しづつ減らして、などというような柔な人間ではない。止めるとなったら、ぴたっと止められる。一年365日、ほぼ毎日のように飲んでいたが、行なので、止めたら止めたで未練はない。別火坊にて別火精進はしているが、水行やトイレで本宅に入ると、もうそこら中に、ウイスキーやビールやお酒が置かれている。でも、もう止めて半月を超えるが、それらを見ても飲みたいとは全然思わないのである。

さすがに半月を超えて、飲んでいないので、肝臓くんが昨日あたりから、「生き返りました!」と言っているように実感する。一昨年からお世話になっている漢方医の名医から、このまま、今までのような生活をしていると必ず死にますよと、言われ続けてきたので、宗務総長離職と、お行入りは、かねてからの先生とのお約束でもあった。「70歳の田中利典」に会うためには、生活を変えないとだめだと言われているのである。

とはいえ、行があければ飲むだろうから、禁酒というより、休酒くらいなものである。ただ、今回の修行を契機に、若いときのような飲み方ではなく、漢方医の先生のおしえどおりに、大いにわきまえて、お酒との心得た付き合い方が出来るようになりたいものだ。ま、行明けのことだから、まだだいぶ先の話にはなるが…。

ともかく今は目の前の一日を大事にしよう。参拝者は地元の方1人と、ネットで調べてわざわざ神戸からおいでになった方の2名。
コメント
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