太平洋高気圧の影響で、猛暑が続いている。ウェザーニュースによると、昨日(8/3)の最高気温No1.は久留米市(福岡県)で38.4 ℃、No.2の京都市では38.2 ℃だったそうだ(奈良市では36.3℃)。地球温暖化もここまで進んだか、と空恐ろしくなるが、古代人も夏という季節を嫌っていたらしい。伊藤博著『萬葉のいのち』(はなわ新書)「古代の夏歌」には、
※写真は飛鳥ツアーの下見(7/31)。10km歩き水を2ℓ飲んだ。デトックス効果か体調はいい
文献によるかぎり、古代日本人は夏という季節を一般に好まなかったらしい。柿本人麻呂に季節の歌を集める私家集があったけれども、それには「夏」の部はなかったことが明らかにされている。
巻十の「夏相聞」の最後に、
六月(みなつき)の 地(つち)さへ割(さ)けて 照る日にも 我が袖干(ひ)めや 君に逢はずして(1995)
という歌がある。真夏の太陽は地割れがするほど容赦がなくて、古代人にとって歓迎すべき現象ではなかったことを伝える。こういう季節には食欲も進まなかったらしく、吉田石麻呂(よしだのいしまろ)という痩人(やせびと)をからかった大伴家持は、
石麻呂(いしまろ)に 我物申す 夏痩(なつや)せに よしといふものぞ むなぎ取(と)り食(め)せ(16-3853)
とうたっている。「むなぎ」は「うなぎ」で、「夏痩に鰻」の習いの古かったことがわかる。
徒然草第55段には有名な「家のつくりやうは夏をむねとすべし。冬はいかなる所にも住まる。暑き頃わろき住居は堪へがたきことなり」というくだりがあり、今夏は特に納得している。この猛暑は9月まで続くと言われている。皆さん、体調には十分ご留意いただき、エアコンもうまく使いながらこの猛暑を乗り切りましょう!
※写真は飛鳥ツアーの下見(7/31)。10km歩き水を2ℓ飲んだ。デトックス効果か体調はいい
文献によるかぎり、古代日本人は夏という季節を一般に好まなかったらしい。柿本人麻呂に季節の歌を集める私家集があったけれども、それには「夏」の部はなかったことが明らかにされている。
巻十の「夏相聞」の最後に、
六月(みなつき)の 地(つち)さへ割(さ)けて 照る日にも 我が袖干(ひ)めや 君に逢はずして(1995)
という歌がある。真夏の太陽は地割れがするほど容赦がなくて、古代人にとって歓迎すべき現象ではなかったことを伝える。こういう季節には食欲も進まなかったらしく、吉田石麻呂(よしだのいしまろ)という痩人(やせびと)をからかった大伴家持は、
石麻呂(いしまろ)に 我物申す 夏痩(なつや)せに よしといふものぞ むなぎ取(と)り食(め)せ(16-3853)
とうたっている。「むなぎ」は「うなぎ」で、「夏痩に鰻」の習いの古かったことがわかる。
徒然草第55段には有名な「家のつくりやうは夏をむねとすべし。冬はいかなる所にも住まる。暑き頃わろき住居は堪へがたきことなり」というくだりがあり、今夏は特に納得している。この猛暑は9月まで続くと言われている。皆さん、体調には十分ご留意いただき、エアコンもうまく使いながらこの猛暑を乗り切りましょう!