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熱田神宮は創祀1900年。大祭神事は5月8日挙行!(2013Topic)

2013年04月23日 | お知らせ

4/20(土)の産経新聞に「熱田神宮 千九百年大祭 平成二十五年五月八日(水)」と大書された全面カラー広告が出ていた。1900年! 平城遷都1300年よりも、竹内街道・横大路1400年よりもずっと古いのだ。同日付のYOMIURI ONLINE(読売新聞愛知版)「熱田神宮創祀1900年来月8日、本殿で大祭 GW中心に次々奉納行事」によると、

熱田神宮(名古屋市熱田区)の「創祀(そうし)千九百年大祭」が、5月8日午前11時から本殿で開かれる。三種の神器の一つ「草薙(くさなぎ)の剣(つるぎ)」がまつられてから1900年となるのを祝う神事で、これに合わせゴールデンウイーク期間を中心に、各種奉納行事が行われる。大祭は100年前に行われたのが初めてという。

今回の大祭に向けて同神宮では、本殿の改修工事や、境内に「こころの小径(こみち)」などを整備するなど2007年から準備を進めてきた。大祭神事では、神社本庁から田中恆清(つねきよ)総長を招き、約1000人が参列する予定。

奉納行事としては、まず21日に「信長 歴史ウオーキング」が開催され、清洲城(清須市)~熱田神宮と、桶狭間古戦場公園(名古屋市緑区)~熱田神宮両コースを、市民らが歴史的な名所などを巡りながら散策を楽しむ。

5月3日には愛知県棒の手保存会が棒の手を披露。翌4日には、若宮八幡社(名古屋市中区)の山車「福禄寿車」を、氏子ら約170人が熱田神宮まで引き回す。福禄寿車は1676年に造られた山車で、からくり人形や車に施された彫刻の美しさが見どころ。6日には、子どもたちの幸運を祈って熱田神宮の参道を練り歩く「神様猩々(しょうじょう)」と呼ばれる行事も行われる。

8日の大祭神事後には、岡山県高梁市に伝わる国の重要無形民俗文化財の備中神楽が披露される。スサノオノミコトが大蛇を退治した際、胴から1本の剣が出てきたという神剣由来をもとにしたもの。奉納行事以外にも、境内では県内の農産物販売(5月1~5日)や花展(同7~10日)などが行われる。

また記念講座として、5月16日には東京・日比谷公会堂で「ヤマトタケルと熱田神宮」と題し、歌舞伎俳優の市川猿之助さんによるトークショーが開催される。問い合わせは熱田神宮総務課(052・671・4153)。


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上田 正昭
吉川弘文館

創祀1900年大祭に関連する行事の詳細は、同神宮HPの奉祝奉納行事のご案内に出ている。正確にいえば、熱田神宮の創建1900年ではなく、草薙の剣をこの地にお祀りしてから1900年なのである。草薙の剣(天叢雲剣)については、Wikipedia「天叢雲剣」に紹介されている。

天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ、あまのむらくものつるぎ)は、三種の神器の一つ。草薙の剣(くさなぎのつるぎ)ともいう。熱田神宮の神体である。三種の神器の中では天皇の持つ武力の象徴であるとされる。

草薙剣は、神話の記述の通りであれば熱田神宮の奥深くに神体として安置されている。この剣は盗難にあったことがあり、天智天皇7年(668年)に新羅の僧・道行が熱田神宮の神剣を盗み、新羅に持ち帰ろうとした。しかし船が難破して失敗し、その後は宮中で保管されていた(草薙剣盗難事件も参照)。朱鳥元年(688年)6月に天武天皇が病に倒れると、これが神剣の祟りだということで熱田神宮に戻された。

江戸時代の神官が神剣を盗み見たとの記録がある。それによれば長さは2尺8寸(およそ85センチ)ほどで、刃先は菖蒲の葉に似ており、全体的に白っぽく、錆はなかったとある。神剣を見た神官は祟りで亡くなったとの逸話も伝わっている。

昭和天皇の侍従長であった入江相政の著書によると、太平洋戦争当時に空襲を避けるために木曾山中に疎開させようとするも、櫃が大きすぎて運ぶのに難儀したため、入江が長剣用と短剣用の2種類の箱を用意し、昭和天皇の勅封を携えて熱田神宮に赴き唐櫃を開けたところ、明治時代の侍従長・山岡鉄舟の侍従封があり、それを解いたところで明治天皇の勅封があったという。実物は検分していないが、短剣用の櫃に納めたという。


今年は伊勢神宮と出雲大社の遷宮だけでなく、熱田神宮でも、このような大きなお祭りがあったのだ。熱田神宮は、名古屋の中心に位置しながら都会のオアシスのような雰囲気を漂わせ、最近ではパワースポットとしても注目を集めている。近鉄名古屋駅と宇治山田駅間は、近鉄特急で1時間30分ほどの距離なので、1日で両方の神社をお参りすることも可能だ。記念の年に、ぜひお参りを!
コメント (2)
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