水徒然2

主に、水に関する記事・感想を紹介します。
水が流れるままに自然科学的な眼で解析・コメントして交流できたらと思います。

驚異的!スペインの風力発電パワーが原発を超えたという。

2014-01-28 | 再生可能エネルギー・省エネ関連

'14-01-28投稿

既報にて脱原発と再生可能エネルギー・省エネについて記載しましたが、

参考関連投稿:
脱原発と再生エネルギー・省エネに係る雑感(その1)
脱原発と再生エネルギー・省エネに係る雑感(その2)

 半世紀前から問題提起されている化石燃料資源の枯渇に対して、再生可能なエネルギーの開発に各国取り組んでいますが、わが国の低迷とは異なり、ドイツと並んでスペインでも進展して頭角を現しているようです。

 ルネッサンスの風が吹くのか?いつの間にかヨーロッパの技術革新の進展には目を見張るものがあります。計画通りに進展しないわが国の再生エネ化の原因は一体何なんだろうか?今更感じる次第です。やはり文字通り風土の違いなのだろうか?国民哲学の違いなのだろうか?

最新記事

原発を超えたスペインの風力発電パワー

Spain, Powered by the Wind
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2014/01/post-3165.php

スペインの風車といえば、ドン・キホーテ。そのスペインで昨年初めて、風力発電が電力供給源のトップになったことが送電企業の報告書で分かった。全発電量の21・1%を占め、原子力発電の21%をわずかに上回る。これに石炭火力発電、水力発電が続く。

 風力発電量は前年比で約12ポイントの増加で、過去最高だった。風力発電施設は国内のおよそ150カ所に点在している。

 国際業界団体「世界風力エネルギー会議」の報告書によれば、12年の風力発電の総設備容量の1位は中国で7万5564メガワット。6万メガワットのアメリカ、3万1332メガワットのドイツに続いて、スペインは2万2796メガワットと4位だ。以下、インド、イギリス、イタリア、フランス、カナダ、ポルトガルが上位10カ国に入る。

 スペインの再生エネルギー推進には、温暖化ガスの排出削減とエネルギーの国外依存度を下げる目的がある。実際、両者とも08年から減少に転じている。

 ポルトガルでも水力発電と風力発電の割合が増えており、昨年の第1四半期には総発電量の70%以上を再生可能エネルギーで賄うことに成功した。スペインは30%台だから、まだまだ伸びる余地はある。」という。

⇒風力発電にふさわしい風に恵まれていると想われるヨーロッパとはいえ、わが国とは雲泥の差です。

既報再生可能なエネルギーに係る記載(その15:Mgを媒体とした発電・蓄電の現状と将来への展望)の引例によると、

プロダクトサービス特集:環境に優しいエネルギー技術
マグネシウム文明の夜明け −石油に代わる新しいエネルギー
東京工業大学 機械物理工学専攻 矢部 孝 教授   本文を読む

 全世界で使用している電力は年間18兆kWh。100万キロワットの発電所にして2000基分という。

 
もうひとつ、見落としてはならないのが、中国、米国の再生エネ化への重点化です。一方、エネルギー資源に乏しいわが国がいかにCO2を出さない原発に頼り切ってきたかがよくわかる構図です。
関連投稿:
太陽熱温水器の普及率の高さ。次世代の太陽熱利用を制するのは中国か?
(2013-07-14)
 

 太陽光発電と並んで信じられない再生可能なエネルギーに対する世界各国の取り組み、普及の進展に関する意気込みは目覚しいものがあります。

 再生可能なエネルギーに係る記載(その16:サハラ砂漠の2%で世界の電力をまかなう高効率太陽光発電)2013-05-06) 

  msn産経ニュース
サハラ砂漠の2%で世界の電力需要をまかなう高効率太陽光発電http://sankei.jp.msn.com/wired/news/130502/wir13050218230003-n1.htm
「通常の太陽光発電では太陽光のうち最大30%しか利用できないが、IBMは残りの7割の多くを熱として再利用することで、システム全体の熱損失を入射エネルギーの約20%まで減らせる「HCPVT(High Concentration Photovoltaic Thermal)」を開発した。
チューリッヒにあるIBM研究所は4月22日(現地時間)、IBM社のスーパーコンピューター技術を応用した冷却システムにより、集光型太陽光発電(CPV:concentrated photovoltaic)の全体的な効率を劇的に向上させることに成功したと発表した。 

 

 出典(引用統計資料)によって、わが国の再生エネの普及率(稼動)実績然り、各国のエネルギー普及状況は異なっているとは思われますが、

ちなみに、大雑把に診た世界のエネルギー確保の状況は

  引用:WWF                                     
本文を詳しく読む>>

再生エネの普及は現状は微か。

 

 

 

 

 

 

 

であり、風力発電の占める割合は現状、少ないようです。

関連情報:再生エネ普及率
日刊 温暖化新聞
「日本の再生可能エネルギーによる発電量は、たったの3%」
によれば、

「日本のエネルギー源別の発電電力量の割合をみると、火力発電が約7割を占め、次いで原子力(22.5%)、大規模水力(5.8%)となっています。再生可能エネルギーは全体のたった3.2%に過ぎません」
   
<<詳しく見る>>

再生可能なエネルギーに係る記載
(その25:日本とドイツのエネルギー関係データの比較)
(2013-10-31)の引例によれば、

再生可能エネルギーの割合は、
日本1.6% 
VS ドイツ20.3%

 参考: ドレスデン情報ファイル
http://www3.ocn.ne.jp/~elbe/kiso/atomdata04.html
ドイツのエネルギー関係データ

  電力に占める再生可能エネルギーの割合

 

100年の大計を担うべきエネルギー戦略として、核燃料リサイクル、原発ごみの処分技術が確立されていない原発推進が理想かどうか?はさておいて

世界各国のエネルギー事情および風力発電の普及率の近況を調べてみると、

FORUM ETT

暮らしの中のエネルギー

2012-2013年版
http://www.ett.gr.jp/books/kurashi/kurashi2013.pdfによれば、
(関連記載の一部抽出しました。)

「世界の主要国で消費される一次エネルギーの割合(2011年
世界で消費される一次エネルギーは、石油33%、天然ガス24%、石炭30%と、
化石燃料だけで8割以上を占めている。

確認可採埋蔵量(採掘可能と確認される資源量)÷年間生産量=可採年数
可採年数は石炭が最も多く、次いでウラン、天然ガス、石油の順。

アメリカ世界最大のエネルギー消費国であるアメリカは化石燃料に大きく依存し、石油の約6割を輸入に頼っています。一方、アメリカは世界一の原子力大国でもあり、CO2排出削減のため、原子力発電所新設に向けた取り組みも進めています。

ロシアでは近年、国家による資源管理が進む傾向。
ロシアの動向は、今後も世界のエネルギー情勢に大きな影響を与える。

ヨーロッパでは国を越えて電力網・ガスパイプライン網が張り巡らされ、
ヨーロッパ全体で「エネルギー・ミックス」を進めている。

イギリスは数年前まで、エネルギー自給率100%超。
しかし、北海油田の年間生産量が減少し続け、2010年は73%に。

フランスは原子力発電所で発電した電力を、
原子力発電ゼロのイタリアをはじめ周辺の国々へ輸出している。

ドイツはヨーロッパ最大のエネルギー消費国。石炭火力の割合が高く、
原子力発電を進めるフランス・チェコから電気を輸入している。

中国の発電電力量は、ここ数年平均で約2,500億キロワット時増加。
この増加分は、東京電力の年間発電電力量に相当。

東日本大震災以降(2011年度)は、日本の電気の約3割をまかなってきた
原子力が約1割に減り、石油と天然ガスが増加。

再生可能エネルギーは、絶えず補充される自然のプロセス由来のエネルギー。
そのうち新エネルギーは技術的には導入段階だが、普及のために経済支援を
必要とするもの。

原子力発電所から出る使用済燃料を再処理し、再利用できる部分を回収し、
再び発電所で利用する一連の流れを「核燃料サイクル」という。

世界の風力発電導入量(出力)
2011年末
世界計
23,702万
キロワット

中国26%、アメリカ20%、ドイツ12%、スペイン9%インド7%、イタリア3%、フランス3%、イギリス3%、カナダ2%、ポルトガル2%、ポルトガル2%、デンマーク2%、
スウェーデン1%、日本1%、その他10%  ・・・」とのこと。

 既報再生可能なエネルギーに係る記載(その24:世界初の浮体式洋上風力発電「ふくしま未来」 実証実験へ)(2013-10-05)の成果など期待されます。 

 また、既報再生エネの進展には普及状況の見える化と国民総意が必要か?と思われます。

 現状の数%?からどのくらい増加、稼動率が推移しているか?掲示板、等での わかり易い「見える化」によって 再生可能エネルギーによる発電量が世界各国と比較して、今後どのように、進展しているか?も含めて、単位の統一など国民がわかるようなシステムがほしいところです。

補足:
出典によって表示単位が異なり、全体発電量との比較しにくいですが、個人的に整理してみました。

 誤解かもしれませんことを予め断っておきます。

ちなみに、わが国は約10,000億(兆)kWh(キロワット時)で推移
参考:電源別発電電力量構成比 2013 年5 月17 日
電 気 事 業 連 合 会
http://www.fepc.or.jp/about_us/pr/sonota/
__icsFiles/afieldfile/2013/05/17/kouseihi_2012.pdf

上記の引例プロダクトサービス
特集:環境に優しいエネルギー技術では
全世界で使用している電力は年間18兆kWhは100万キロワットの発電所にして2000基分ということから、

わが国では100万キロワットの発電所として100基分か?

 

 したがって、

 今回紹介したスペインは2万2796メガワットを換算すると

100万キロワットの発電所23基分か??

 

 上記の2011年末の風力発電は世界計23,702万キロワットということから、

 100万キロワットの発電所237基分か?

 スペインは9%のシェアーということから、約23基分?となるようです。