寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第2955話) あわや賞味期限切れ

2020年05月07日 | 出来事

 “ボランティアのグループラインに、「友達の友達が給食の食材の自営業をしていて、賞味期限の近いバターが大量にあって困っているから助けてほしい」という内容のメッセージが入りました。
 新型コロナウイルスをめぐる休校のあおりで、バター三千個の賞味期限が一カ月を切ってしまったというのです。「大変ですよね、二個くらいでよければ買います」「他にも聞いてみますね!」などのメッセージが次々と飛び交いました。そしてなんと、二日間で七百個の購入が決定。みんなのパワーはすごい。事業主さんも大変喜んでいらっしやったという報告も入りました。
 あまりの多さに、配送用のクラーボックスを提供したり、配送を手伝ったりするメンバーもいました。一個四百五十グラムで、七百個だと計三百十五キログラムに。配送は一日仕事になったそうです。引き受けたメンバーたちを誇らしく感じ、見習いたいと思いました。グループラインには感謝のメッセージがあふれ、心が温かくなりました。
 その後もいっぱいのヘルプメールが飛び交い、三千個のバターはすべて賞味期限切れを免れたそうです。会社の危機も免れたことでしょう。人と人とのつながりが広がっていくといいなと思いました。”(4月15日付け中日新聞)

 愛知県春日井市の主婦・田本さん(42)の投稿文です。新型肺炎で、いろいろなものが中止になり困っている事業者が多いでしょう。この投稿文は、学校給食中止で余ったバターを声をかけ合ってさばいた話です。混乱の中にも美談は広がります。こんな時こその助け合いです。
 一宮市は、給食用に用意した食材を安く販売しました。新聞には毎日のように美談が紹介されています。病院やいろいろな施設に寄付の話、困難者を励ます行動等、善意の市民の行動は凄いものがあります。しかし、反対の行動や過激な行動をする人もいます。今は間違った噂話がすぐ拡散する時代です。自分勝手な行動が終息を長引かせば、それは自分にも降りかかってきます。日本人の真価が問われている気がします。今は耐えるときです。今は皆が協力して乗り切るときです。ボクは道路脇に立てた案山子に「止まない雨はない」「明けない夜はない」と書いたプレートを持たせました。読んだ人に少しでも勇気を持ってもらえば、と思っています。


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