寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第3791話) 早朝の読書

2025年01月29日 | 行動
 “週I~2日はいつもより1時間早い午前4時半に起き、図書館で借りた本を読みます。昼間の家事の合間に読むよりも集中できるため、内容が頭に入り、気付けばページをかなり繰っています。林真理子さん、石田衣良さん、桜木紫乃さんの恋愛ものや時代小説が好きです。読書は至福のとき。読了すれば、また次の本を借りてきます。現在20~30代のわが子が中学生のときに学校で毎朝10分ほど、自ら選んだ本を静かに読むことが課されていましたが、その意図が今の私は分かります。
 泊まり込みで読書ができる書店があることを、テレビを見て知りました。そんなぜいたくな体験をぜひしてみたいです。”(1月6日付け中日新聞)


 愛知県弥富市の主婦・大河内さん(55)の投稿文です。普通より1時間早く起きて読書をする、これはいい発想と思う。特別の日を作り、楽しみに費やす。何かをするために特別の日を作るのである。特別の日と思うと、気分が高揚してくる。毎日同じパターンよりいいかもしれない。
 ボクは年中5時起きである。そしてその後の2、3時間はほぼすることも順序も決まっている。非常に集中でき効率の良い時間と思っている。至福の時間というのは言い過ぎだろうか。大河内さんは同じパターンから少し抜け出た日をつくられた。ボクも一考していい考え方と思う。頭に入れておきたい。



(第3787話) 周囲の気遣い

2025年01月21日 | 行動
 “たまに電車やバスに乗ると、赤ん坊を乗せたベビーカーを父か母が車内に入れるや周辺の乗客がスペースを空けようとする。そんな光景を目の当たりにし、私は隔世の感を覚える。
 私が、現在37歳と36歳になった年子の息子2人の子育て真っ盛りのとき、子どもを連れてバスを利用するのは大仕事だった。ベビーカーは邪魔にならないように折り畳んだ上、即座に長男を背負って、次男を抱きかかえた。降車する際、運転手から「速やかにお願いします」と言われて、泣きそうになりながら何度も頭を下げた。
 少子高齢化で子どもは地域の宝だからか、近年、親子運れへの周囲の視線は変わってきた。気遣いも、子育て家庭にはきっと温かいはず。”(12月28日付け中日新聞)


 愛知県豊川市のパート・宇井さん(女・61)の投稿文です。こうした親子連ればかりでなく弱者に優しい社会になってきましたね。以前に比べればですが。バスには車椅子の場所も用意されています。そして乗り降りに運転手さんも手助けをする。
 しかし、電車の優先席を見るとがっかりする。その席で若い人がスマホに夢中になっている、そんな光景が多い。それも混雑した電車に多い。席が空いていればそれは何の問題もない。弱者の人も優先席でなく、空いている席に座ればいい。混んでいるときが問題である。座っていてもいいが、そんな人が来たらすぐに替わるべきである。ボクはどちらかと言うと優先席を設けることに反対である。どこの席でも弱者と思われる人が乗ってきたら替わればいいのである。それが正常であろう。それができないから優先席ということであろうが、何かおかしい、とボクは思っている。



(第3785話) 山車文楽

2025年01月16日 | 行動
 “地元・愛知県知立市の知立まつりで上演され、国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産となった「知立山車文楽」を初めて見たのは2019年5月。豪華絢爛な山車で太夫が三味線に合わせて語り、3人がかりで巧みに人形を動かす文楽の魅力にはまった。
 子育ての大変な時期を終えた私は新たな趣味を探していた。新型コロナウイルスの影響もあって、しばらくそのままにしてきたが、昨春、太夫の試し稽古を申し込んだ。独特な口調や音がなかなかできなかった。今春に正式メンバーになれたものの、四苦八苦しつつ毎土曜の練習に参加している。先生や先輩の語りを繰り返し聞き、何とかものにしようと励む日々。11月の秋の山車文楽上演で私はついに太夫としてデビューした。私もさらに技量を高め、いずれは250年続く伝統をこの手で継承できたらと思っている。”(12月23日付け中日新聞)


 愛知県知立市の会社員・橋本さん(女・47)の投稿文です。子育てが一段落したので、山車文楽の太夫を志す。こういう人があるから伝統は守られていくのである。橋本さんの生き方もポジティブである。一段落したので、自分の思うまま気ままに過ごそう、ゆっくりしよう、などが多いでしょうが、橋本さんは、社会活動に目を向けられた。何に目を向けるか、ここらが人生の大きな分かれ道である。やはり建設的、創造的でありたい。橋本さんは若い。まさにこれからである。思いがけないつながりや縁ができよう。
 伝統を続けていくのが本当に難しい時代になったと思う。地域のしきたりなどほとんどが風前のともしびである。代わりにもっといい物が生まれればいいが、非常に疑問である。



(第3784話) 登校見守り

2025年01月14日 | 行動
 “学校がある平日は午前7時半になると、自宅前の三差路交差点に30分ほど立って児童の登校を見守る。そんな生活を続けてはや22年-。
 この交差点は通勤ラッシュ時、混雑を回避するための抜け道として使う車がひっきりなしに行き交うため、気が抜けない場所だ。私は黄色の帽子にジャンパー姿で旗を持ち、児童に「おはよう。行ってらっしゃい」と声をかける。当初は恥ずかしがって返事ができなかった子どもも、やがて元気にあいさつできるようになり、私とハイタッチしてくれるまでになると、私も心底うれしさを覚える。間もなく冬休み。「児童の皆が元気いっぱいに新年を迎えられますように」。(12月21日付け中日新聞)


 愛知県知立市の三浦さん(男・74)の投稿文です。児童の登校見守りを続けて22年と言われる。52歳からである。素晴らしい。ボクも老人会で年10数日見守りに出かける日がある。これだけの日であるが、児童を見て接すると、いろいろ知らないことを発見する。孫はもう皆大人の域であるから、児童と接する機会はない。この見守りも大切な機会と思っている。
 ボクの知人で長年児童の登校見守りを続けている人がある。ボクのように地域の役割でなく、自発的のようだ。このことについてまだよく話を聞いたことはないが、素晴らしいと思う。この日は早起きをしているという。自身の生活のメリハリにもなっている。何事も行えば相手の益ばかりでなく、自分の益もある。ポジティブに生きること、老いてますます重要なことである。



(第3782話) 100キロ完歩

2025年01月10日 | 行動
 “名古屋市から愛知県豊橋市までの100キロを2日かけて歩く催し「尾張三河ウルトラウォーキング」に初めて参加しました。健康維持のため仕事休みの日はこの2~3年、3~5時間歩いていて、行きつけの喫茶店で知り合った人に出場を誘われました。仲間6人とスタートし、私はすぐに遅れてしまいましたが、普段見られない風景を堪能しながら楽しく歩を進めていきました。夜中の山道では奇麗な星空に癒やされました。70キロを過ぎた辺りから左のふくらはぎが痛くなってきました。それでも自らほぐし、27時間弱のタイムで何とか踏破しました。来年もぜひ参加し、24時間以内のゴールを目指したいです。”(12月13日付け中日新聞)


 名古屋市の介護福祉士・後藤さん(男・45)の投稿文です。ボクが全国を歩いていた時代に、こういう長距離ウォークの大会があることは知っていました。一度参加したいと思っていましたが、結局挑戦する機会はありませんでした。後藤さんは昨年100kmに挑戦された。そして27時間で完歩された。こうした体力の限界まで挑戦することは、良い思い出になるでしょう。いい機会を得られたと思います。まだ若いし、体力、気力がある間はされるのもいいでしょう。
 ボクは淡墨桜ウォークの60kmが最長距離だったと思います。記録を見てみると、平成10年3月52歳の時が最初でした。以後第8回まで参加しています。毎回60kmではなかったが、いろいろな形で参加していました。その他の大会で40km、50kmは度々参加しました。今思うととんでもない距離です。できるときにしておいて良かった、そんな気持ちになりました。



(第3781話) 朝の果物

2025年01月08日 | 行動
 “わが家では必ず朝食に旬の果物を出している。寒くなったこの時季はリンゴやカキ。春はイチゴ、夏はキウイやスイカ、秋はブドウ・・・・。果物は父が好きで、子どものときから夕食後によく果物をいただくのが常で、そんな習慣が身に付いたのだろう。「朝の果物は金」という言葉が昔からあり、それを私たちは実践している。
 ところが近年は物価高の影響で、スーパーに並ぶ果物の値段が高騰している。果物は概して日待ちせず、中には皮をむく手間もあるが、そこに含まれる豊富な栄養価や老化防止、腸内環境の改善といった効果は他の何物にも代え難い。加えて季節の変化も肌で感じられる口に運んでの幸せなひとときをこの先も大切にしていきたい。”(12月10日付け中日新聞)


 名古屋市の宅地建物取引士・畑中さん(女・46)の投稿文です。「朝の果物は金」という言葉が昔からあり、それを私たちは実践している、と言われる。こんな言葉は知らなかった。妻も知るか知らずか、結構わが家は朝に果物が出るのである。というのはわが家は果物も作っているのである。多いのはミカンと柿である。ミカンの木は3本あり柿は1本であるが、自分の家だけでは食べきれないので、お使いものになる。イチゴやキウイ、枇杷、スイカに瓜類、柚子に夏みかん、作れば自家用には多すぎる。年中とは行かないが、量が多いだけにかなりの期間食べているだろう。果物はデザートになるし、おやつにもなる。ありがたいことである。少しの土地があれば作られるのも良い。



(第3772話) 挑戦してみたい

2024年12月20日 | 行動
 “ジョギングやジャズダンス、バレエ、和太鼓・・・・。さまざまな趣味に挑戦してきた私ですが、高校生のときから憧れた武道はなかなか始めるきっかけを見いだせません。特に関心が強かったのは合気道や弓道、空手で、技を決めるのが実に格好良く見えました。特に空手はテレビ番組で紹介されると、ついまねをしたくなってテレビの前で体を動かしてきました。
 近くに住む小学校3年生の孫娘が今年から空手を習っています。技を習得すると楽しいらしく、体全体が柔らかくなった上、言葉遣いが丁寧になったのも空手の効果のよう。孫娘の様子に触れ、私は「七十の手習い」を前向きに考え始めました。”(11月21日付け中日新聞)


名古屋市のパート・古橋さん(女・72)の投稿文です。本当に様々な事に挑戦された古橋さんです。今度は空手と言われる。72歳の女性です。人様々と言いますが、これほどの人があるのでしょうか。好奇心は大切です。それがいろいろな引き金になる。発展になる。高齢者は、とかく引っ込み思案になると思いますが、高齢者こそ大切です。うまくならなくてもいい、まずはやることです。それが老化防止に繋がります。若い人はジッとしていてもそれ程に衰えないが、高齢者はすぐに衰えます。今日行くところがある、用事がある、それにはいろいろなことをすることです。ボクもいろいろなことをやってきたが、これらはしたことがないし、こんなにはしてこなかった。でもやり始めことは、比較的長く続けてきた。それが今も暇を持て余すことなく過ごせる理由であろう。



(第3770話) 17音に没頭

2024年12月15日 | 行動
 “10年ほど前から本紙の時事川柳への投稿に挑戦している。「軽く」「明るく」「はすに」の三つのイメージを、五・七・五に盛り込むよう、心がけている。自分でもひねりが効いたものができると、気持ちが明るくなって、憂さが晴れたような気になれる。
 新聞各面の見出しから題材を探している。題材が決まったら、その記事を何度も読み、そこでの印象的な語句をスマートフォンのメモアプリに記録しておく。それら語句を入れ替えて推敲して、記事一つあたり3作品を詠むことを目指している。
 たった17音でも大変な集中力と根気が必要。―句を完成させるのに半日かかることだってある。それでも新聞を読むのは楽しく、投稿作品が選者の目に留まって入選でもしようものなら天にも昇る気持ちとなる。認知症予防にもつながれば、まさに「一石二鳥」以上。”(11月21日付け中日新聞)


 愛知県一宮市の後藤さん(男・76)の投稿文です。17音に没頭である。17音の最も一般的は俳句であろうが、その他にもある。後藤さんは時事川柳と言われる。川柳とは言われていない、何か意図があるのであろうか。ボクは川柳を始めて40年以上である。それなりの流れは分かっているつもりである。川柳と一言で言っても、一人一派というほど様々である。そこを心得て時事川柳と言われたのだろうか。ボクも昔はいろいろ思ったが、今は何も気にしていない。それぞれ良いと思うこと、やりたいことをやること、続けることが重要と思っている。
 先日に続いて一石二鳥の話しであった。高齢者は何をやっても一石二鳥になるのである。本来の楽しみとやることによる心身の健康である。面白いものである。



(第3769話) 家計簿の中に

2024年12月13日 | 行動
 “結婚して家計簿をつけだしてはや40年。これまでの家計簿は全て収納棚に保管しており、気になったときに開いている。毎日の出入金をはじめ、その日の献立、ちょっとした出来事もつづってある。
 わが子2人が幼かったときのものを見ると、書かれた病院名と医療費から、風邪をひいた子どもをおんぶしたり、自転車に乗せたりして病院まで寒い日に連れて行った記憶がよみがえってくる。2人が成長するたびに私と夫それぞれの実家から祝い金をもらってきて、そんな記述を目にすれば、感謝の念が込み上げてくる。こんな家計簿はわが家の「生き証人」。これからも大切にしたい。”(11月16日付け中日新聞)


 愛知県幸田町の主婦・吉見さん(64)の投稿文です。わが妻も全く同じことをしている。結婚して以来同じ家計簿を使い続けている。毎日の余白欄は日記代わりになっている。考えて見ればボクの日記よりも長い。読み返してみれば、貴重な記録であろう。先日頼まれて来年の家計簿を買ってきた。黙っていても死ぬまで続けてくれるだろう。時にはボクにも参考になっている。続けるということは大変であるが、その分価値があることである。頼もしい相方である。



(第3768話) 大きな夢を

2024年12月11日 | 行動
 “次女の通う高校のPTA研修会が10月にあり、在宅医療に尽力する地元の医療法人理事長の講演を聴いた。患者とその家族の思いに応えようという奮闘ぶり、在宅医療への熱意が伝わってきた。中でも特に私の心に残ったのは「夢以上のことはかなわないから大きな夢を持つことが大事だ」という言葉。49歳という理事長自身も、日本一の在宅緩和ケアの診療所をつくるという夢を掲げているそう。
 私も現在の職を定年まで務め上げるとすると、あと5年半。そろそろ定年後を真剣に考えなけれぱならなくなってきた。わが家には介助が必要な障害がある長女がおり、その経験を生かしたことはできないかと考え始めた。かの理事長みたいに大きな夢を掲げられたらと思う。”(11月16日付け中日新聞)


 三重県四日市市の会社員・鈴木さん(男・54)の投稿文です。「夢以上のことはかなわない」という言葉、だから大きな夢を持ちなさい、と言われる。そうとばかりは言い切れないと思うが、一理であろう。夢を描いて邁進する、邁進する目標がなくてはどこに邁進していいか分からない。鈴木さんは定年退職まであと5年は、その先を考えるに早過ぎると言うことはない。退職だから終わりではない。平均寿命まで生きても20年以上ある。もっと長い可能性は大である。短いと言うことはない。ことによっては定年退職は新たな始まりでもある。鈴木さんは良い話を聞かれた。是非真剣に考えてほしい。
 ボクはどうだったか、ただ流れに任せた気分はある。でも、それまでの体験を生かして一宮友歩会を始めた。そして老人会にも関わった。それが今となっては大きな効果となっている。退職後をもっと真剣に考えて始めたらどうなっていたろうか。もっと生き生きとした老後があったろうか。人生、その年に戻ることはできない。ただ今もこうした生活ができているので、良しとしておこう。