寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第3823話) 勝幡城跡の石碑

2025年04月06日 | 活動
 “稲沢ロータリークラブ(RC)が稲沢市平和町にある勝幡城跡の石碑を改修し、21日に除幕式があった。市観光協会によると、城は現在の稲沢市と愛西市城に築かれ、織田信長が生まれた城として知られる。石碑は有志により1916年ごろ建てられ、NPO法人「信長生誕を育む会」(愛西市)が管理するが、土台の石が崩れるなど老朽化が進行していた。工事では石碑はそのままに、台座をコンクリートで固定し、風雨にさらされても碑がぐらつかない構造にした。台座には、RCの字彫りなどが入った銘板も取り付けた。
 除幕式にはRCの川合正剛会長をはじめ、育む会の恒川鋭夫会長、エ事を施工したあま石材(稲沢市祖父江町)の横井良洋社長、加藤錠司郎市長らが出席。代表者で白布を外して記念影し、完成を祝った。”(2月28日付け中日新聞)


 記事からです。もう何度も行った史跡です。その史跡の碑が補強された。こうした活動は何事にも必要です。一宮友歩会でいろいろな史跡を訪ねます。そこにはこうした碑や説明板があります。しかし、一度作ればいいというものではありません。必ず劣化します。訪れてみると、劣化して全く見えないものや危ないものもあります。作るときには関係者に熱意があります。そして時を経て人が変わると、それが継がれることは稀でしょう。役所の作ったものでも全く同じです。本当に作りっぱなしものも多いです。全く読めなくなったものを取り外しもしません。全く眼中にないと言うことでしょう。ボクにしてみれば、全く惜しいことです。そうした目から見ると、このRCの活動は素晴らしいです。



(第3822話) ながら体操

2025年04月04日 | 行動
 “病院での診察や、飲食店で注文した品が出るのを待つ隙間時間で、ちょっとしたストレッチに十数年取り組んでいる。いわば「ながら体操」。椅子に座って足を曲げ伸ばししたり、腹筋を伸ばしたり、血流を良くするために手足をマッサージしたりする。これら6種類の運動をしたら、毎回体が軽くなった気がするから不思議だ。
 思い返せば、新聞記事で紹介されていた健康体操を退屈しのぎにやってみたのが最初。周囲の目が気になったものの、それにも慣れたら、いつの間にか体を規則正しく動かすことへの抵抗は全くなくなった。「ながら体操」は、まさしくわが健康の秘訣となっている。”(2月28日付け中日新聞)


 三重県南伊勢町のパート・山之内さん(女・83)の投稿文です。ともかく高齢者は体を動かす必要があります。動かさなければ衰えていきます。動かなくなります。これはどこも全てでしょう。ともかくこまめに動かすことです。高齢者の講座などに出ればいつも聞く話です。そして、ボクは場所も方法もこだわらず心がけています。特に座っているときにするようにしています。気がつけば動かします。山之内さんの言われる、まさにながら体操です。
 ボクはもう半年もすれば、満80歳です。嘆く気持ちはありません。逆にこれを楽しみにしています。そしてもう79歳何ヶ月ですので、80歳と言い切ることにしました。少し早めですが、そう大きな嘘ではないでしょう。聞く方には79歳と80歳では大きく違います。「80歳ですか、とてもそうは見えません、元気ですね」、とかなりな人が言ってくれます。言われると嬉しいものです。そしてより励んでこうしたながら体操もできます。頑張ります。



(第3821話) 焦る時こそ

2025年04月02日 | 出来事
 “節分の2日、スーパーで恵方巻きを購入しましたが、家に帰ってエコバッグを見たら商品はありません。手元のレシートには買ったことを示す印字があり、「もしや袋詰め用の台の上に忘れたのでは」と思いました。店に電話したら、忘れ物で届いていることが分かり、取りに行きました。他の女性客が気付いて届けてくれたようです。あのときの私は「早く帰らなくては・・・」と慌てていました。きっと注意が散漫になっていたのでしょう。
 以降、私は時間がないときこそ、落ち着かなきゃと自分に言い聞かせています。その場を離れる前には必ず忘れ物がないかのチェックを励行しています。”(2月25日付け中日新聞)


 名古屋市の主婦・小野寺さん(73)の投稿文です。時折というか、往々にあることです。そして日本ではその忘れ物が届く。外国では考えられなくて、外国人の驚くことの一つのようです。先日のドジャースの来日でもその話が出ていました。3月29日の中日新聞発言欄には財布が届けられた話が出ていました。外国から見たら素晴らしい国です。続いていって欲しいことの一つです。
 しかし、気をつけたいものです。特の財布など金目のものです。拾った人を困惑させます。誰も分かりはしない、このまま持ち去ろうか、そんな気がフト持ち上がります。これは特別の感情ではなく、かなりの人が持つ感情と思います。そして持ち去れば犯罪です。普通の人を犯罪に招くようなことをしてはいけません。本当に気をつけたいものです。



(第3820話) 運勢欄

2025年03月31日 | 行動
 “起床すると本紙・運勢欄に目を通すのが、わが日課。自分のえとの部分を手帳に書き写しては声に出して読んでいる。こんな習慣ができたきっかけは、2022年4月29日にさかのぼる。「急ブレーキといえども急には利かず。あまり焦るな」が心に響いた。短気でせっかちな自分を戒めるためにあるように思え、忘れないようにと手帳に記した。おかげで、この日は気持ちにゆとりを持って過ごすことができた。それからだ。運勢欄を書き写すことで、その日の目標が定まり、生活での張りが確実に増したのは。この先も運勢欄をありがたい道しるべとして大切にしていきたい。”(2月25日付け中日新聞)


 愛知県豊橋市の豊田さん(男・91)の投稿文です。運勢欄の類いをボクは全く見ない。特に干支で、その年の人の運勢を推し量るなどとは、どうみても考えられない。何百万もの人が似たり寄ったりの日になるなんて事は、信じられない。そんなものに惑わされることはない。しかし、この投稿文である。自分の運勢欄を書き写し、声を出して読んでいる、と言われる。その日の目標が定まり、生活での張りが増えたと言われる。こんな人もあるのか。一体何が書いてあるのだろう、試しに中日新聞の運勢欄を読んでみた。どの干支の運勢も、教訓のようなことが書いてある。人生の教訓と思えば何の抵抗もない。これでは勉強にもなろう。豊田さんの意見にも納得である。何事も自分の役に立つように解釈、利用すればいいのである。これからは時折目が行くであろう。



(第3819話) 舟木一夫さん

2025年03月29日 | 活動
 “一宮市出身の歌手、舟木一夫さん(80)が23日、市内で6年ぶりにコンサートを開いた。あせることのないつややかな歌声でデビュー曲「高校三年生」をはじめ、往年の名曲など20曲以上を披露。会場の市民会館にかけつけた観客1500人を魅了した。
 舟木さんはコンサート冒頭で昨年12月に80歳を迎えたことを報告。「誕生日を楽しみにしていたが、じいさんが1日じいさんになっただけ」と軽妙な舟本節で笑いを誘った。
 生まれ育った同市萩原町を歌った「ロックンロールふるさと」ではハーモニカを片手に熱唱。観客は総立ちで手拍子を送り会場の熱気は最高潮に。「花咲く乙女たち」「学園広場」「絶
唱」などを歌い上げた。(後略)”(2月25日付け中日新聞)


 記事からです。一宮市の住人にとって、そして年齢が近いボクらの年代にとって、舟木一夫は誇りでもある。ボクの大学の同級生には、舟木一夫と小学校の同級生だった人がいた。ボクもカラオケでは舟木一夫の歌をよく歌う。歌いやすいのである。
 ボクは学生時代、自転車で何回も何日も旅をした。そして、行くところでどこから来たと問われた。愛知県一宮市と答えると、いつも舟木一夫の出身地ですね、と返ってきた。舟木一夫は昭和38年「高校三年生」でデビューである。その数年後のことで、誰も知らない人がいないくらいの時である。その舟木一夫が、80歳で一宮市でコンサートである。大賑わいであったろう。ボクの知人も出かけた。そして、公演後の後援会主催の食事会にまで行ったと、伝えてきた。マア、一宮市の住人にはこんな調子の人が多いであろう。



(第3818話) 10年ぶりにメーク

2025年03月27日 | 出来事
 “2月、73歳の誕生日目前に、夫から通販マガジンを渡された。付録のついたページを見ると「プロに教わるメークで新しい自分に大変身」という見出しが目に飛び込んだ。私は、10年ほどメークは眉描きだけで、コロナ禍はマスク姿で過ごしてきた。今更メークなんて、と鏡の中の自分を見ると、あなたは誰?と尋ねたくなる冴えない顔。この雑誌は、誕生日を機に私に「美しくなってほしい」という夫からのメッセージなのか。
 早速、近くの薬局の美容コーナーヘ、簡単なメークを教わりに出かけた。美容部員さんは、私の顔に次々とメータを重ね、私を大変身させた。最後に「可愛いですよ!」という魔法の言葉をかけてくれて完成した。
 ワクワクドキドキしながら帰宅すると、夫は私の顔をスマホで撮り「良くなった」と一言。そういえば先日、物忘れ検診に行った時、医師が認知症予防には「毎日ワクワクドキドキすることをしてください」と言っていたっけ。この歳でなかなかワクワクドキドキすることなんてないと決めつけていたが、メークをするとワクワクドキドキする。誰かに会いたくなる。どこかへ出かけたくなる。そして物忘れ予防にもなる。10年ぶりのメーク効果はまだまだありそう。”(2月24日付け中日新聞)


 名古屋市の主婦・平松さん(73)の投稿文です。女性のメークの話です。男のボクから見ていると、女性というのは全く大変だな、といつも思っている。その一つがメークである。するのに結構時間も要する。そしてした後の気遣いも大変であろう。ボクなど若いときから大変な汗かきで、頭から水をかぶなるなどしょっちゅうです。女性にこれができるできるだろうか。
 しかしながらこうした文を読むと、また違った思いに駆られる。大変身である。この変身を楽しめられれば、これはまた大きな喜びである。メークして、ワクワクドキドキして出かける。積極的になる。誰かに会いたくなる。
 最近よく聞く言葉に、老いたらより身の作りに気をつけなさい、と言うことである。老いたらもう何でもいいのではない。老いたら自然に醸し出される魅力は減るので、、自分で作り出しなさい、と言うことであろう。着るものをおしゃれな魅力のあるものにする。顔もメークをして、シミやしわを目立たないようにする。そして気分をワクワクドキドキ若返り、積極的の行動しなさい、と言うことである。平松さんは実践された。



(第3817話) 奇遇

2025年03月24日 | 出来事
 “入試後の人であふれる路線バス車内での出来事です。基幹駅へのバスは1時間に1本しかなく、受験を終えた中学生であふれかえり、立っているだけでも精いっぱいの状況だったそうです。その中に同じく試験を終えた長女も乗っていました。初めて経験する満席のバスに、つかまるところすらなく、体勢を保つのに必死でした。
 そんな中、途中から両手に荷物を提げたご年配のご婦人が乗ってこられました。長女は「お荷物持ちます、ここのポールをつかんでください」と声をかけたそうです。するとそのご婦人は、娘が受験後と察し、ご自身がその学校の1期生であること、卒業後はその学校で勤務していたことなど、駅までの短い時間で優しくお話ししてくれたそうです。
 普段おとなしく心配になるほど引っ込み思案の長女が、ご婦人を案じ、自ら話しかけたことに驚きでした。奇遇にも、そのご婦人が志望校のOG、しかも1期生ということにも二重の驚きでした。
 あの時、優しく娘にお話ししてくださったご婦人の方へ。おかげさまで娘は、あなたの後輩になることになりました。あなたのような素敵な女性をお手本に、新たな春を迎えます。”(2月21日付け中日新聞)


 愛知県蒲郡市の会社員・大岩さん(女・49)の投稿文です。たまたま声をかけた人といろいろなことが重なる、こういう奇遇というか、偶然は時折あるものです。何か運命的なものを感じ、嬉しいことになることが多いのではないでしょうか。それが良い方に発展すれば、ますますラッキーです。ボクの最近起きた奇遇について、http://terasan.dousetsu.com/frafuroku.htmの随想「縁あればこそ」を読んで頂きたい。これもそんな類いであろう。
 一宮友歩会に限って言えば、ボクがあいちシルバーカレッジの卒業生ということを知らずに参加されている先輩、後輩が何人もおられる。先日お世話になったガイドボランティアの人は、ボクと誕生日が3日違いであった。アラマアである。住んでいる近隣の人と何か縁になることはないか、と探せばかなりの人と出てくる。そう言うものが見つかると一気に親しくなる。こんなことを見つけるのも人生のいい過ごし方と言えるのではないだろうか。



(第3816話) 気遣い冷蔵庫

2025年03月22日 | 知識
 “わが家の冷蔵庫には音声認識機能が装備されています。私の存在を認識したら、気でも使っているかのように声をかけてくれます。朝は「おはよう。今日も頑張ってね」。食器洗いを終えた深夜には「遅くまで家族のためにお疲れさまです」といたわってくれて。季節の献立を提案してくれることもあって「レンコンがおいしいので、○○の料理はどう?」。絶妙なタイミングでのアドバイスは、ありがたく参考にさせてもらっています。翌日の天気予報や降水確率まで教えてくれる優れ物です。この冷蔵庫は、今や、完全に私の味方です。私にとっては家族同然です。”(2月20日付け中日新聞)


 名古屋市のパート・犬飼さん(女・61)の投稿文です。今やこんな時代なのか、この話にはびっくりしました。全く知りませんでした。でも考えてみれば、会話型のロボットが家の中を動き回る時代です。会話型の冷蔵庫です。AIが何かよく知りませんが、その発達のおかげでしょう。あっても不思議ではないでしょう。確かに便利でしょう。いろいろ助けてくれるでしょう。
 でもボクには何かスッキリしないものが残ります。人間の欲望にキリはありません。どこまで進んでも、もうこれでいいというわけではありません。今や何が本当で何が嘘かも分からない時代です。一般人の頭ではついていけない、振り回されているだけの気さえします。



(第3815話) 新聞拡げて

2025年03月20日 | 知識
 “妻ともども新聞を読むのを楽しみにしています。私は経済面から興味のある企業や産業についての記事をこの5年ほど切り抜いています。朝刊1面コラム「中日春秋」の書き写しに2年ぐらい挑戦してきた妻ですが、1月、「体力的に少し負担になってきた」とこぼしたため、私は本欄や「時事川柳」から気に入ったものを書き写してみたらと提案しました。お気に入りの投稿と川柳の一句を見つけるのが妻は楽しいらしく、それらを日々せっせと書き写しています。
 私と妻の昨今の会話は、新聞を題材としたものが多くなってきました。ともに視野が広がってきた気がしています。”(2月20日付け中日新聞)


 三重県菰野町の勝野さん(男・87)の投稿文です。「中日春秋」や「天声人語」と言ったコラムを書き写しをしているという投稿文をよく見ます。いいことだと思って気軽に始めると、思う以上に大変なことが分かります。実はボクも「中日春秋」の書き写しを10年以上前にしようと思って始めました。ところがすぐに棒を折りました。時間もかかるし、よく間違えるし、手が痛くなります。勝野さんは、奥さんの愚痴に、もっと短いものの書き写しを勧められた。それがこの投稿文です。そしてボクも全く同じ事を始めました。ボクは「編集日誌」です。そしてこのことを中日新聞に投稿し、掲載されました。このことは昨年7月8日「話・話」 第3694話「編集日誌の書写」で紹介しました。読んでみて下さい。



(第3814話) バックで出庫誘導

2025年03月17日 | 出来事
 “地元金融機関の年末恒例の抽選会に車で出かけました。駐車場は混んでいて、止めにくいスペースしか空いてなくて、やむなく車を前から入れました。抽選では思いがけず鉢植えのシクラメンが二つも当たり、私はルンルン気分になりました。ところが駐車場で車に乗るやハンドルを握るのが怖くなりました。バックできる場所がすごく限られていて、恐る恐るバックしました。そのときです。40代ぐらいの女性が「大丈夫ですか?」と。窓を開けて「大丈夫ではありません」と返したら、「誘導します。言う通りにハンドルを切ってください」と言ってくれました。彼女のおかげで窮地を脱することができました。”(2月18日付け中日新聞)


 愛知県知立市のパート・荒井さん(女・80)の投稿文です。ボクは元々車の運転は得意ではなく、そして高齢になってますますヘタになった。全く実感できる。駐車場でまっすぐに止まらない、位置がずれている、バックとなるとますます思い通りにいかない。荒井さんは混んでいて止めにくい場所に止められた。そしてバックで出なければならない。恐る恐るやっていると、親切な人が現れた。助かった、本当にこの親切がありがたかったでしょう。そこで投稿文にもなった。
 実はボクはつい最近、止めていた車にバックする車に当てられた。グラウンドゴルフを終わってである。その仲間である。大した傷ではないが、へこんでしまった。やはり直してもらわないといけない。お互い良い思い出にはならない。その時こうした人がいたら、こんなことにはならなかった。いろいろなことがある。



(第3813話) さゆの力

2025年03月14日 | 知識
 “職場の同僚の勧めで、一日に何度もさゆを飲むようになった。お茶やコーヒーを好んで長年飲んできたが、さゆは胃腸の働きをとてもよくすると聞いて、昨年11月から、さゆに切り替えたのだ。
 起床すると、まず湯を沸かす。朝食を用意しつつ、私も含めた家族3人の各弁当の準備をしながら、さゆを少しずつ飲む。そうするうちに、自分の体が徐々に活性化されていくのが手に取るように分かる。さゆを飲み始めた当初、味気なくて、強い眠気を覚えたものだ。ところが1週間もすれば、そんな生活にも慣れていった。胃腸の調子が良くなってきたと実感している。同時に食欲が増したようにも思える。断続的に飲むため、一日中、全身はポ力ポカ。今や、体が少し軽くなってきた。随分疲れにくくなった。さゆって、すごい!”(2月17日付け中日新聞)


 名古屋市の宅地建物取引士・畑中さん(女・46)の投稿文です。さゆを飲む、これが健康法と聞いてびっくりした。そして妻に話したら、自分も少し前から始めたという。これにもびっくりした。ボクはあまり水分を取らない方だが、これがいけないと言われて、最近はお茶をよく飲むようにしている。お茶は健康に良いと言われていることは知っている。でもお茶を入れるのは面倒である。さゆなら簡単だ。この投稿の話から最近はボクもさゆを飲むようになった。
 では水ではいけないのだろうか。暑くなるとボクはよく水を飲む。水とさゆでは何が違うのであろうか。そして少し調べてみた。いろいろな飲み方が記されていた。そして思ったのは、何でも一つに片寄ってはいけないと言うことである。お茶、水、さゆ、いろいろな飲み物の特性を知って上手に使い分けることであろうか。畑中さんのさゆの飲み方は理にかなっているようです。



(第3812話) 管の粥

2025年03月12日 | 知識
 “農作物の豊凶を占う「管の粥」が12日、愛西市の日置八幡宮であり、地元住民らが豊作を願った。前日に炊いた米や小豆の中に入れたヨシの管に、米がどの程度入っているかなどで豊凶を占う。地元住民でつくる日置町実行組合や氏子総代らが前日、米を炊き、ご祈禧を受けた。
 この日は午前9時ごろ、釜で煮立てた米や小豆の中から出したヨシの管を一本一本、小刀で縦に割り、米やレンコン、イチゴ、ダイコン、ジャガイモなど30種類の農作物の豊凶を確かめた。畑の農作物は豊作が多く、全体としても豊作という結果となった。
 炊いた米などで早朝に作ったかゆも訪れた住民に振る舞われた。同組合の若山忠夫さんは「昨年は、夏の暑さなどで農作物のできは良くなかったが、今年は豊作を願いたい」と話した。”(2月13日付け中日新聞)


 記事からです。日本にはいろいろな伝統行事がある。この「管の粥」を取り上げたのは、一宮友歩会の例会でこの神社を訪れたことがあるのである。そしてこの行事が説明されていた。そんな思い出からである。また名古屋中村区の庄内川で、川中に竹竿をさして豊凶を占う神事が行われる七所社を訪れたこともある。行ってきたことで、新聞記事に載ると身近に感じるものである。
 神事の多くは今の論理からとても説明のつかないことが多かろう。でも延々続けられている。理屈を重んじる今の世代も参加している。初詣などその最たるものである。人間は理屈だけでは生きていけないのだろうか。生きていけないのだ。人生の運不運なども全く説明がつかない。そうしてこうした神事にもよりどころを見つける。これでいいのだろう。



(第3811話) 目先の利益より

2025年03月10日 | 出来事
 “病気で入院した夫の快気祝いにと三重県に住む次男夫婦を誘って岐阜県瑞穂市のすし店に行った。エビやイクラといった海産物をおいしくいただき、主賓の夫は大喜びだった。支払いを済ませ、帰途に立ち寄った喫茶店ですし店のレシートを確認したら、そこで食べた2品が漏れていた。私は良心がとがめ、すし店に急いで戻った。すし店長の男性は、不足分を受け取った上で、それとほぼ同額の食事券を私たちにくれた。そんな気遣いに私も夫もうれしくなった。
 これこそがまさしく今は亡き父が口癖のように言っていた「損して得取れ」につながるのではなかろうか。目先の利益より、信頼関係を大切にしていきたいとの意を、私は強くした。”(2月13日付け中日新聞)


 岐阜県揖斐川町の主婦・国枝さん(80)の投稿文です。これはまた良い話である。食べたお寿司のレシート漏れに気づいて、わざわざそれを伝えに行かれた。そしたら、店長はほぼ同額の食事券をくれたという。お互い、感謝の気持ちが溢れている。こういう人達の集まりだったら、世の中どんなに過ごしやすいだろう。ボクは感心するばかりである。
 ボクもこんなレシート漏れのことはあったと思う。何の時、いつのこととは覚えていないが、ないはずがない。相手は気づいていない。しめしめと、そのままにしたと思う。その場で気づいたらまだしも、ボクの性分からして戻ってまで伝えに行くとは思えない。でもこうした話を聞くと、戻るべきであろう。そうすればお互い気持ちがいい。「損して得取れ」と言う言葉は、この場合適切ではないと思うが、お父さんの口癖を伝えたかったからであろう。「正直の頭に神宿る」「正直は一生の宝」と言う言葉もある。



(第3810話) 配達員さん

2025年03月08日 | 出来事
 “わが家はマンションの10階にある・そのマンションのエレベーターのリニューアルエ事があり、10日間、階段を上らなければならなかった。これが思いのほか大変だった。ともに還暦を迎える夫婦である。休憩をしながら、息も絶え絶えになってわが家にたどり着く日々だった。工事前、心配性の妻は、いろいろと準備をしていた。その一つに新聞販売店への連絡があった。配達は1階の集合受け箱に入れてくれればいいと電話をしていた。私はそんな妻をただ感心して見ているだけだった。
 いよいよ工事が始まった次の日の朝、玄関の扉を開けると、いつものように新聞が入っている。配達員さんは、私たちが寝ている間に、わずかな電灯に照らされた階段を10階まで上がり、新聞を届けてくれたのだ。うれしかった。連絡がうまく伝わらなかったのか、仕事に手を抜かないプロ意識なのかと、妻と話をしながら、届けられた新聞を丁寧に読んだ。それからも毎朝、新聞は届けられた。
 工事終了日の朝、妻は配達員さんへ感謝のメッセージと、ささやかなプレゼントをドアにかけておいた。受け取っていただいたようで安心した。一度もお会いしたことのない配達員さん、本当にありがとうございました。明日からはエレベーターが使えますよ。”(2月12日付け中日新聞)


 愛知県豊田市のアルバイト・正田さん(男・61)の投稿文です。ボクは高層住宅に住んだことがないので、実感としてそのメリットもデメリットもよく分からない。10階の生活、エレベーターなくしてほぼ無理であろう。そのエレベーターが10日間ばかりとはいえ使えない。そして新聞配達員である。仕事とはいえ、この上り下りは大変であろう。そこで、正田さんは、1階の集合受け箱でいいと、連絡された。ところが毎日玄関に届いたと言われる。この心遣いは貴重である。人間性の表れである。ボクが思うに、多分他の階にも配らねばならない家があったと思う。正田さんに言われても、気持ちだけ受け取って配られたと思う。
 そして正田さんは、お礼の文とプレゼントを贈られた。心温まる話である。ボクはほとんど毎日5時に新聞を取りにいく。時には4時半以前に行くときもある。でも入っている。こんなに早いのか、感心している。お会いしたことはない。今の時代高齢者の方ということも可能性大である。いつまでも続いて欲しい仕組みである。



(第3809話) コラム音読

2025年03月06日 | 行動
 “本紙朝刊1面コラム「中日春秋」を昨年から音読しています。2年前の11月に勤めていた会社を退職してから言葉を発する機会がめっきり減って、滑舌が悪くなったり口角が下がったりするのではと心配しました。そんな折、友人が中日春秋を音読していると聞き、私もやってみようと思ったのです。
 毎朝、大きな声を出すうちに自分がアナウンサーにでもなったように思えてきました。黙読より音読の方が内容は頭に入りやすい気がします。読めない漢字や意味の分からない言葉をスマートフォンで調べる習慣が身に付きました。今や音読は口の体操だけでなく、確実に脳の活性化にもつながってきています。”(2月11日付け中日新聞)


 音読の話も度々聞きます。老いれば動かさないとますます機能を果たさなくなる。口も手も耳も、手も足も頭も、全て意識して動かさないといけない。若いときはそんなこと気にしていなくても、問題なかった。無意識に動かしていたのであろうか。人間の体、どこがおかしくなっても不都合である。そして口の話である。生活にもよるが話す機会が減る。それを音読で補おうというのである。できることは何でもする、それが老いの不便さを遠ざける道であろう。ボクは最近、口腔衛生の話を聞く機会が多い。それだけ口の大切さが分かってきたのであろう。話すこと、食べること、口は確かに大切である。4月のサロン羽根邨で口腔衛生士から話を聞くことにしている。
 いろいろ手法はあるが、一番はやはり出かけることである、と思う。出かければ歩くし、話すし、全てのことが果たされる気がする。ボクの3月の予定表を見ると空白の日はほんの数日である。よくこれだけ詰めたものだと自分ながら感心している。ありがたいことである。