寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第2422話) 若気の至り

2017年03月31日 | 出来事
“「先生なんて大嫌い」。中学生のとき、担任の先生とやりとりしていたノートに書いた一文です。別にぐれていたわけでもなく、いたってシンプルな中学生でした。ただ、新任で男性、年も近いこともあって攻撃していたように思います。3年間担任だったので、私の記憶にはしっかりと焼き付いています。思春期、当たるところは世の大人、親の次に近い存在の先生を、どこが嫌なのか表現できないまま反抗していました。それが約35年前の私。
 その先生にばったり講演会場で出会いました。白髪のまじった先生、私も子の親となり、年をとりました。でも、一瞬あの10代の自分ヘタイムスリップ。勇気を出し声を掛けました。先生は私を覚えてくれていて、現在は校長先生でした。やさしく穏やかな先生。なぜあんなことを書いたのか、今思うと恥ずかしいです。でもそのときの私はきっと夢中で生きていたのだと思います。その日は言えませんでしたが、若気の至りをお許し下さい。
 私の息子もあのときの私の年になりました。悩める思春期の親となり、先生の気持ちがわかる気がします。今度は私の相談に乗って下さいね。”(3月15日付け朝日新聞)

 愛知県日進市のパート・佐野さん(女・47)の投稿文です。中学生の時の話と言え「先生なんて大嫌い」と言い続けた先生に、35年後に会った佐野さんの気持ちは複雑だったでしょう。その後も本当に嫌いだったら何のこともなかったでしょうが、そうではないようです。そんな生徒だったからその先生は佐野さんのことを覚えておられたのでしょう。ボクの体験からも先生と生徒の関係は複雑なものという気がします。本当は嫌いではなかったのでしょう。本当に嫌いなら適当にあしらっておくでしょう。先生もそれが分かっていて、応じておられたのではないでしょうか。ヒョッとして素直に抵抗を示す生徒が可愛かったのかもしれません。無反応な生徒よりよほど対応のし甲斐があるものです。そしてこの35年後の出合いが新たな発展になっていくでしょう。いやもう始まっているでしょう。この投稿で必ずそうなっているはずです。聞いてみたいものです。

(第2421話) コースを清掃

2017年03月29日 | 活動
“名古屋ウィメンズマラソンを前に、ボランティアら約二百人が十日朝、マラソンコースとなる名古屋市中心部の桜通の歩道を掃除した。
 中部地方整備局名古屋国道事務所が呼び掛けた。そろいのピンク色の手袋をして、東西約2kmの区間で吸い殼や空き缶、落ち葉などを拾い集めた。
 出動前に参加した同市中川区、会社員水野舞さん(三〇)は「海外や全国から集まるランナーに気持ち良く走ってもらえたらうれしい」と話した。”(3月11日付け中日新聞)

 記事からです。3月12日に開催された「名古屋ウィメンズマラソン2017」は、過去最多の19857人の参加で、女性だけのマラソン大会としてギネス記録を更新したそうである。また男女のハーフマラソンと女性の車椅子マラソンも同日開催され、こちらの方は14921人の参加であったという。35000人弱の参加者である。名古屋の街をこれだけの人が走ったのである。この記事はその沿道のゴミ拾いをした話である。実はこの活動にボクの会社の社員25名ばかりが参加したのである。6団体と一般の人への参加呼びかけがあった。
 ボクの会社は桜通の清掃活動を始めてもう11年になる。この間、ボクが活動の中心を担ってきた。昨年末、名古屋国道事務所の方が来社され、この清掃活動を始め桜通に関する整備計画の話をされた。その後2回の会議が持たれ、今回の実施となったのである。ボクはこの活動を始めた当初から、将来には他団体の協調になることを望んでいた。一時いろいろな働きをしたが、それは形にならなく、今回思いがけなく実を結び始めた気持ちである。ボクは今年の6月で退職の予定であり、少し残念な気分もあるが、これがはなむけと受け取りたい。今後発展することを期待したい。
 また、今回のマラソンで、愛知県豊川高校卒業の安藤選手が2位となり世界選手権代表に選ばれた。直接関係ないささやか活動であったが、それでも嬉しさが倍増してくる。