おしゃれ

今日は、さっちゃんが現在通っている施設の慰労会が行われました。
保護者も参加できるので、私も行きたかったのですが
日曜日は、お仕事のお休みが取りにくいので、残念ながら欠席。

今朝、さっちゃんが傍へやってきて
「おようふくおねがいします」
と、両手を合わせて、私を拝みながらお願いしてきたので
なんのことかな？と、思ったら
慰労会に着て行く、可愛いお洋服を選んでくださいという意味だったようです。
普段はジーンズやトレーナーか、ジャージばかりだもんね。
そこで、さっちゃんの好きな、ピンクのチェック柄の入ったお洋服と
ピンク色で、フードのついたお洋服を２枚用意して
「どっちがいい？」
と、本人に確認したところ、さっちゃんはチェック柄のお洋服を選びました。
私は、フードのついたお洋服をテーブルの上に置き、そのまま出勤しました。

さっちゃんは、朝一番に、施設職員のAさんの所へ行って
「おようふくみてー」
と、お洋服の裾を両手で広げるようにして、お洋服を見せたそうです。
Aさんが、可愛いねと褒めてあげると、満足して嬉しそうな笑顔を見せると
自分の席に着いたのだそうです。
今日のさっちゃんは、大好きなAさんが他の子にかかりきりだったのに
泣き出したり、気を引くためのイタズラをすることもなく
なんと、ジュースを勧められても「おちゃです！」と、ジュースを断り
ずっとお茶しか飲まなかったそうです。
食べ物に関しては、楽しみにしていたイベントなので、規制解除。
お寿司や焼きそば、ピザ、オードブルなどを、沢山食べたていたそうです。
ですから、帰宅したさっちゃんの口の周りには
焼きそばをいっぱい食べたことを思わせる、ソースの名残が…。

　　　　　　　　　　　ぷっ。


お部屋でコートを脱いださっちゃんを見ると
おや？
フードのついたお洋服を着ています。
「さっちゃん、チェックのお洋服は着て行かなかったの？」
そう言いながら、さっちゃんに近付いた私は、なにやら微かな違和感を感じ
フードのお洋服の裾をめくってみました。
中には、ピンクのチェックのお洋服。

　　　　　　　　　　　ぷっ。

「両方着て行っちゃったの？」
複雑な表情で、立ち尽くすさっちゃん。

どちらを着ていくか、迷いに迷ったのでしょうか。
それとも、お洒落のつもりの重ね着なのでしょうか。
それとも、私がフードのついたお洋服をしまわずに出掛けてしまったから
両方着るものだと思ってしまったのでしょうか。
なんだかよく分からないけれど…
「めんこいね」
私は、さっちゃんをぎゅっと抱き締めてしまいました。