吐露と旅する

きっと明日はいい天気♪

仕掛け

2017-02-28 20:54:42 | 日記
お雛様のひな壇に、さっちゃんが好きそうなお菓子を、こっそり置いておいて
お雛様のそばを通りかかったさとみがお菓子を見付け
「おかし たべたいの」
と、私に甘えながらおねだりすると

釣れた!

と、でれでれとニヤつく私。

さっちゃんがおさかなだったら、あっという間に釣られちゃうね。

もしかしたら贅沢なごはん

2017-02-27 22:57:45 | 日記
昨夜は、さっちゃんが打ったお蕎麦と、お父さんが作ったごま豆腐を食べました。

さっちゃんの打ったお蕎麦は、弾力があって、太くて、食べ応え抜群です。
お父さんのごま豆腐は、お醤油ではなく、手作りのかえしをかけて食べました。
もちっとした食感と、香ばしいごまの香り。

ご馳走様でした〜♪

我が家の晩ごはん

2017-02-26 23:52:43 | 日記
最近、さっちゃんが益々ふくよかになってきたので
これではまずいと、考えた結果

昨夜のお夕食は、きのことちぢみゆきなの塩麹鍋。

先ず、鍋の底に大量のもやしを並べ
その上に、たもぎ茸、しめじ、えのきをわさわさと乗せて
そして、ちぢみゆきなをたっぷり。

お肉やお魚は入っておらず、メインは、きのことちぢみゆきな。
シメはうどん。

流石に、厚揚げくらい入れた方が良かったかなと思いましたが
きのこのお出汁と塩麹の旨味で、かなり良い味のお鍋になりました。


ちょこたべたい

2017-02-25 17:01:11 | 日記
さっちゃんは、小学校の頃に、クラスメイトの女の子とお別れしています。

女の子の命日には、毎年お花を届けているのですが
女の子のお母さんの前に、元気いっぱいのさっちゃんを連れて行くには忍びなくて
私のお仕事がお休みであれば、私が一人でお宅へ伺うか
お花屋さんに届けてもらうことにしていました。

でも、今年はうっかり命日のことが抜けてしまい
「あっ、お花!」
と、思ったの、命日を何日も過ぎてからのことでした。

さて、どうしよう。
何日も経ってからお花屋さんから届けるのも失礼な話です。
それ以前に、そもそも命日を忘れていたこと自体、失礼な話です。

いっそ、このままお花を届けるのは止めてしまおうか・・・。

正直に告白すれば、そんな悪い考えが頭をよぎったことも確かです。
でも、迷っている分、日にちは過ぎてしまいます。

だから、今日、行ってきました。
少し迷ったけれど、一人ではさすがに気まずかったので、さっちゃんに付き合ってもらって。
お母さんは、スーパーでお仕事をされているのを知っていたので、もしかしたら、お留守なのではないか。
もし、お留守だったら、玄関に花束を置いていこう。
『今年は遅くなってしまって、ごめんね』のカードを添えて。

お母さん、しっかりご在宅でした。
今日は、たまたまお仕事がお休みなのだそうです。

私たちの突然の訪問に驚きつつ、とても喜んでくれました。

「ちょっと、片付けてくるから待ってて!」

お母さんは、そう言い残して家の中へ駆け込むと
家の中から、ばさばさ、ごとごとと、物凄い勢いで家の中を片付ける音がして
ついでに、どん!がらがらがら!と、何かが落下して転がる音まで聞こえてきました。

急に押しかけて、ごめんなさい
お留守の可能性に掛けた私が悪かったです。

数分後、さっちゃんと私は、きちんと整理整頓された家の中に案内され
お仏壇にお線香をあげさせてもらいました。
20年近く経ったのに、さっちゃんのお友達はまだ小学生のまま。
お別れしてから、さっちゃんにも私にも色んなことがあって、辛かったり悩んだりしたけれど
このお母さんは、どんな思いでここまで来たんだろう。
もし、私が逆の立場だったら・・・。

その後、居間に案内されたさっちゃんと私は、お母さんと少しお喋りをしました。
お母さんは、ジュースやコーヒーをいれてくれたり、チョコやクッキーを出してくれたり
申し訳ないほど気を遣ってくれます。

私たちは、お互いの近況や、お互いの親のこと、自分たちの老後についてなど
色々なことをお喋りしました。

「ちょこたべたい」

私の隣で、さっちゃんが私に聞こえるか聞こえないかの大きさで呟きました。

おい。
確かに美味しそうだけど。
箱詰めの、高価そうな、美味しそうなチョコだけど。
その箱の中に指を差し込んで、チョコをつまみ取る勇気は、私にはないぞ。
それでなくても、急に押しかけて驚かせてしまったんだし。

どうやら、私たちの正面に座っているお母さんには、聞こえていないようです。

私は、さっちゃんの声が聞こえないふりをして
お母さんとお喋りを続けました(話題の内容上、急に終了できない流れだったのです)

「ちょこたべたい」

ああ、またしても。
空気が読めんのか、キミは。
それとも、お喋りに参加できないのが退屈で、なんとなく言っているのか。

「そうなんですね、それは大変ですよね」
私は、お母さんの言葉に、大きく相槌を打ちました。
すると、さっちゃんは大きくため息をついて、また小さな声で呟きました。

「ちょこたべたい」

もう、あかん。

「ああ、もうこんな時間なんですね!そろそろ帰らなくちゃ!」

唐突に、私は棒読み気味に言いました。
そして、さっちゃんのコートを手に取って私ながら言いました。
「さっちゃん、そろそろ帰るから、コートを着てね」

さっちゃんは、片手で私からコートを受け取りました。
そして、もう片方のを、チョコの箱にすっと伸ばしました。

「あ」

さっちゃんは、小さな指先で、素早くチョコをつまむと、ぽいと口の中に放り込みました。

お母さんは、うふふと笑いながら
「さっちゃん、チョコ好きなのね」
と、言いました。

私も、合わせてうふふと笑いました。
そしてさっちゃんは、私の隣で満足そうにチョコを味わっていました。

それが、さっちゃん。