天真寺日記

天真寺の日々を綴ります

お釈迦様の歩まれた道

2006-06-13 23:21:36 | 仏教
私の働いているアーユスの事務所には「office グリコ」がある。
「officeグリコ」とは、グリコのお菓子の積み合わせセットである。
中身は、キャラメル・ガム・カレーせんべい・collonなどなど
箱の中に、100円玉を入れて好きなお菓子を取って食べる。
毎週グリコの方がお菓子の取り替えてに来て下さるからなくなる心配はない。

でも、たまには違うものも食べたいと思う。
暑くなってきたので、みんなでスイカを食べていた。
ちなみに、officeグリコには生ものはありません。

スイカを食べていると、事務員のSさんが
「シルクロードを思い出す」と。
エッと思った、
スイカのどこにそんなロマンがあるのだろうか?
聞いてみると、
スイカは中国の方から伝わってきたという。
どこまでも続く砂漠に思いを馳せていたのだろう
確かに漢字は「西爪」である。

調べてみると、
西瓜の原産地は
南アフリカ→中国(11~12c)→ヨーロッパ(16c初頭)→アメリカ(17c)
日本へは17世紀中期に隠元禅師が中国から持ち帰ったといわれている。
やはり、西域から伝わったため、「西瓜」と呼ばれるそうだ。

パソコンでスイカについて調べていると、
「スイカと文学」にこんな話が載っていた。
90/6/26『朝日新聞』声欄の村山北斗さん(72歳)の文章である。
【Retail store Fruits Special Productより】

畑にはキュウリやナスなど総菜物が、食べ余る程作ってあるのですが、
母は食べ物の大切さをこう言い聞かせました。
「食べ物を粗末にしてはもったいない。
スイカの命を頂いたのだから、食べられるところは皆食べないと罰が当たるぞ」と。
私はもったいないという教えを、
母からスイカの皮を食べることによって教わりました。
ありがたいしつけだったのです。
またスイカの季節が巡ってきましたが、
優しかった母の教えを思い出して食べています。
今でも母の教えどおりに、ぜいたくな食べ方はせず、
皮際まで食べて、老妻に笑われています。

スイカをみるとお母さんの厳しくもあり、温かい面影を思い出すのだろう。
スイカを見て何を感じるだろうか、
いや、スイカだけではなくすべてのものに。

そこには、スイカ一切れ398円だけではない世界が開けてくる。
ただただ、もったいない・もったいない

それが、お釈迦様が歩まれた道ではないだろうか。

(龍)

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