天真寺日記

天真寺の日々を綴ります

二月の雅楽教室

2012-02-20 08:56:16 | 雅楽教室

二月の雅楽教室です。

一月の雅楽教室は報恩講・新年吹き初め会でしたので、
いよいよきょうから本格的お稽古の始動です

本年の雅楽教室の課題曲は、会員Hさんのご希望を採用して
「皇ジョウ急(おうじょうのきゅう。ジョウという漢字は上部が鹿・下部に章の組み合わせ。難しい字ですね)」に大決定です

皇ジョウは、その昔 中国・唐の中宗の時代に黄ジョウ谷という谷で将軍の王孝傑はじめ多くの戦死者を出したときに
これを追悼して作曲されたと伝えられる名曲です。

五曲からなる組曲なのですが、一般的に皇ジョウというときには
第五曲の「急」のこと。天真寺雅楽教室でも「急」をお稽古します

たいへん格式のたかい、そして技巧的にも難易度の高い曲です

みなさん、真剣なお稽古の甲斐あって
「初心者」から「初級者」になっておられますから
今年はこれまでの一年間一曲から半年に一曲にペースアップ

「皇ジョウ急」は6月までに仕上げましょうね
がんばりましょう

きょうのごちそうは、恒例のイノシシ鍋
毎年寒くなると山口県岩国市の講師の実家から送られてきます。

 

 

畑の農作物に大きな被害を与えることのひとつがイノシシによる食害。
きょうのイノシシもいわゆる「有害鳥獣駆除」で捕獲されたイノシシです。

そもそも「有害鳥獣」という概念自体が人間中心のものの見方。
イノシシは「そこに野菜があるから食べる」というだけで、
「他者のものだから荒らしてはいけない」ということがあるはずもないのです。
イノシシは一方的な「被害者」というべきでしょう。

それでも、わたしたちのこの便利な生活はそこに成り立っていることをわすれてはならないでしょうね。

この世界のあらゆる生物非生物は密接な関係をもっています。
「わたしと関係ないから」「かわいそう」というわたし抜きの感覚ではなく
「わたしのためなればこそ」「ごめんなさい」「でもおいしいね、ありがとう」
という「いたみ(懺愧)」と「よろこび(歓喜)」、そして「おかげさま(報謝)」
という生き方をおしえてくださるのが、仏教であり、雅楽です。

昨年は関西風すき焼きでいただきましたが
今年は関西風すき焼きと味噌鍋の二つの味でおいしくいただきました

次回の雅楽教室は

3月25日(日)
15:00~

です

(眞)