年に3回、京都の古書店が集まって「古本まつり」が開催されます。
秋の会場は京都百万遍にある知恩寺です。
梵鐘の前ではオークションが行われていて、活気がありました
正面がご影堂。法然上人のお像があります。
近年お像の体内から上人の髪と遺骨が発見されたそうです
ご影堂の中には、全長110メートル、重さ320kg、珠の数1810個のお念珠が
二連吊り下げられています。
今もこのお念珠で月に一回「百万遍念珠繰り」が行われるそうです。
実際見るとホント大きいです
知恩寺は正しくは「長徳山功徳院百万遍知恩寺」といい、浄土宗大本山の一つです。
ご本尊は釈迦牟尼如来で、法然上人を宗祖ご開山とし
建立されたのはお弟子の勢観房源智上人です。
後醍醐天皇の時代に飢饉や災害があり、第八世の空圓上人が百万遍のお念仏をされた事で
天皇から「百万遍」の勅号を授けられたそうです。
弘法大師 利劔名号(りけんみょうごう)
ご影堂の角でお声明の練習をされていました。
手前の方が練習中、左の方がご指導されていました。指導員はビミョーなところまでキビシイ
でも、おかげで「南ー無ー阿ー弥陀ー」と、とっても美しい声をしばらく聞かせてもらえました
それにしても、一般の参拝の方の前で練習されるって新鮮ですよね。
参道の途中に阿弥陀経石が建っています。
石には阿弥陀経の全文が彫られているのですが
現在拝読している阿弥陀経より21文字多いという大変珍しいものです
もともと21文字はあったのに、いつのまにか省かれたという説もあります。
その文字は
若一日・・・若七日(専持名号以称名故諸罪消滅即是多善根福徳因縁)其人臨命終・・
( )の部分です。
もっぱら名号を称えると、諸々の罪が消滅する、名号は多善根福徳の因縁である。
というような意味でしょうか。
「名号」とはっきり出ている事で、
私が称える行為に功徳があるのではなく、お名号の南無阿弥陀仏に功徳があるのだ、と
味あわせていただきました
百万遍のお念仏も阿弥陀さまのおはたらきの真っただ中ですね
(果)