天使幼稚園

カトリックの精神に基づいて未来を生きる子どもたちを育てます

<卒園文集>光り輝く未来に向けて

2021年03月19日 08時00分00秒 | 園長だより

 みなさんが年長として過ごしてきた2020年度は、新型コロナウイルスの影響で特別な1年になりました。4月と5月は臨時休園。6月に幼稚園が始まった後も、学年ごとに登園したり時差登園をしたり。そして、毎日登園できるようになった後も、毎年行っていた行事が、今まで通りには実施できない日が続いてきました。


 楽しみにしていた夏の「お泊り保育」。ウイルスの感染が心配だから、お泊りするのは難しいけれど、年長のみなさんに楽しい思い出を作ってもらおうと、先生たちは知恵を絞って「わく♡ドキ☆サマーDay」を準備しました。


 秋の「運動会」も感染対策をしながら、学年ごとに「エンジョイスポーツDay」と形を変えて実施しました。組体操の替わりに集団演技をし、チャレンジサーキットを新たに取り入れてマットや跳び箱、平均台などの演技を見ていただきました。最後の種目のリレーは例年通り実施することができ、今年も一番盛り上がる競技になりましたね。

 また12月の「クリスマス会」は、学年ごとの「クリスマスのおくりもの」とし、年長さんは例年と同じように聖劇を演じました。ステージの上で一緒に歌うことはできなかったけれど、一人ひとりせりふを言いながら演技する様子を、お家の方に見ていただくことができました。マスクのケースを準備し、マスクをつけたり外したりするのは、今年の特別な思い出として残ることでしょうね。


 このように今まで通りとはいかないものの、何ができるか、どうすればできるかと先生たちも知恵を出しながらの1年間でした。


 4月からみなさんが進む小学校では、今、学びの姿が変わろうとしています。黒板の前に先生が立ち、先生の質問にみんなが「はい!」と言って答える授業から、自分たちで意見を出し合いながら問題を解決していく学び方になったり、プログラミングを学んだりと、みなさんのお父さんやお母さんが小学生だったころとは大きく変化しています。


 これからの学び方で大切なのは「自分から進んで課題に取り組むことや、自分の考えをしっかりと持つこと」です。


 みなさんは天使幼稚園でモンテッソーリ教育を体験してきました。朝、幼稚園に来たら、たくさんのおしごとの中から、紙テープを編んでバッグを作ることや、大きな日本地図を仕上げること、靴磨きをすることなど、自分でおしごとを選び熱心に取り組んできました。小学校に入ったら自分の好きなことだけというわけにはいかないけれど、学年・教科ごとに準備された課題に、幼稚園の時と同じように、自分から進んで取り組み、自分の力で課題を解決することが求められています。さらに、一人ひとりが知恵を出し、お友だちと話し合い、協力しながら良い解決方法を見つけていくことも大切にされています。


 この1年間、新型コロナウイルスのためいろいろなことが「今まで通り」ではなくなりました。でも、みなさんが大人になる頃には、さらに大きく世の中が変わっていることでしょう。その中で、一人ひとりが自分ならではの力を発揮し、みんなと協力しながら、新しいものや方法を創造していくことを通して、「今まで」を乗り越え、もっともっと良い時代を生み出すことができるのです。


 みなさんが大きくなってからも、時々この「おもいで」を読み返してみてください。幼稚園時代の純粋な自分の思いや、一人ひとり知恵を出して新しい時代を作ってくださいという園長先生からのメッセージを味わいながら、その時その時、新たな気持ちで次の一歩を踏み出し続けてほしいと願っています。


    未来のみなさんがキラキラと光り輝いていますように。


                    (園長 鬼木 昌之)

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