猛烈に暑く長かった今年の夏もようやく終わり、このところさわやかな秋の日が続いています。10月8日の運動会も、ほどよい曇り空で、暑さ対策も必要なく実施することができました。コロナの感染予防のため過去3年間、縮小バージョンで行ってきた運動会でしたが、今年は4年ぶりにお客様の人数制限をなくし、小学生競技や未就園児競技を復活しました。多くの方々からの応援を受けながら、子どもたちは力いっぱいそれぞれの競技に取り組んでいました。運動会へのご参加、そして子どもたちへの応援、ありがとうございました。ただ、今年は、いつも開催していた前日の土曜日が、近隣の小学校の運動会と重なるということで、日曜日に移動したため、当日参加ができないお子さまがいらっしゃり、来年以降の開催日については検討をしているところです。
秋の遠足も今年はお天気に恵まれました。特に年長さんのお芋ほり遠足。過去のブログを見ると「雨が心配だけれど出かけます」「途中で雨が降り始めました」という年が多かったのですが、今年は雨の心配をすることなく行くことができました。さらに、今年は世田谷区のお芋畑に場所を変更したので、バスに乗る時間も短くすることができました。畑の方のお話で「まだ時期がちょっと早いのでお芋が小さいかもしれません。」という事でしたが、予想に反し大きなお芋を掘ることができました。
「スポーツの秋」「読書の秋」「芸術の秋」「食欲の秋」……。秋はいろいろなことに取り組むのに適した季節です。学校や幼稚園ではこの季節に多くの行事を企画しています。それらの行事は、子どもたちにとっての良い思い出となると同時に、一人ひとりの子どもを育てる大きな力となるものです。
「不易流行」という言葉があります。「いつまでも変わらない本質的なものを大事にしつつ、新しい時代に応じて変化することが大切」とされています。天使幼稚園でも2018年に「ステップアップ ~ねらいの確認と振り返りを通して~」という目標を掲げて以来、それぞれの行事のねらいは何かを踏まえつつ、今まで通りではなく、新しい時代に向けてもっと良い取り組みはないかを考えながら取り組んできました。
未来を生きる子どもたちに必要な力として、「自主性」や「コミュニケーション能力」の重要性が示されています。天使幼稚園でも、子どもたちの話し合いの場を増やしたり、制作の時間も一人ひとりの個性が発揮できる活動を取り入れたりしています。
その活動の一つとして、今年初めて「ハロウィンパーティ」を企画しました。今、街中やお店に出かけると、あちらこちらにハロウィンの飾りがあふれています。もともとはヨーロッパの古代ケルトの秋の収穫や悪霊を追い払うお祭りだったのが、日本ではお店の品物をたくさん売るための方法として取り入れられ、その後、秋の風物詩となりました。子どもたちと一緒にハロウィンの起源を学びつつ、お兄さんやお姉さんたちが楽しんでいるハロウィンパーティを自分たちも楽しもうというものです。さらに、今回はハロウィン衣装を一人ひとりが思い思いに作ることを通して、他の人とは異なるオンリーワンの衣装を作りました。ここでも個性を活かす場を提供しています。
この後も、秋の自然を感じることができるように園の近くをお散歩したり、子どもたちの主体性を養ったり、コミュニケーション能力を高めたりできる制作を検討したりもしています。また、園内の樹木などに名前プレートを取り付け、子どもたちが木々の名前を知りつつ、自然に親しむことができる場の提供も進めているところです。
多くのものや活動を通して、一人ひとりの子どもたちの個性を育むことができるよう、これからも「ねらい(本質)」を大切にしつつ、様々な活動に取り組んでいきたいと考えています。
(園長 鬼木 昌之)