天使幼稚園

カトリックの精神に基づいて未来を生きる子どもたちを育てます

<園長だより「風」5月号>共に歩む

2024年04月24日 08時00分00秒 | 園長だより
 53人(年少51人・年中1人・年長1人)の新しい園児を迎えて2024年度がスタートしました。朝、お家の方から離れる時に「ママがいい~」と淋しくなってしまっていた年少さんも、お弁当を食べるころには、ニコニコ笑顔が見られるようになっています。昨年度仲が良かった友だちと別々のクラスになって、ちょっぴり残念そうにしていた年中さんや年長さんも、新しいクラスの中で、親しい友だちができ始めています。社会の中でも天使幼稚園でも、新しい出会いが生まれている新年度です。

 ♪ いちねんせいに なったら いちねんせいに なったら ともだちひゃくにん できるかな ♪(「いちねんせいになったら」作詞:まどみちお / 作曲:山本直純) 

 小学校に入学する子どもたちの思いを歌ったこの曲にも表れているように、新しい環境に飛び込む時に心配なことの一つが、どんな人がいるのかな? 新しい人たちと馴染むことができるかな? 出会った人たちと仲良くできるかな? という、人との出会いに関することです。家族という親しい人だけの中で育ってきた、幼稚園に入った子どもたちにとって、見ず知らずの大勢の人との出会いは、大人が感じるよりも、もっと大きな壁になるものです。でも、その壁を乗り越えて、時にはぶつかったり、時には助けられたり助けたりしながら、友だちとのより良い関係を築いていくことが、人としての成長につながっていきます。

 その出会いや交わりの中で、子どもたちの心の中に大切に育てていきたいのが「共に歩む」という思いです。周りの人から多くの手助けをしてもらいながら成長してきた子どもたちは、幼稚園という社会に飛び込み、してもらうだけではなく、自分も人のために何かをしてあげることができるという体験を重ねていきます。

 ♪ 喜びが 大きくったって 自分だけなら 喜びはただひとつ 増やせはしない
   喜びは みんな一緒に 味わうものさ 喜びを分け合って 大きくしよう
   なんにもなくても 嬉しいこころ みんなで生きてる 楽しいこころ
  苦しみが 大きくったって 心配せずに 苦しみはみんなで 乗り越えようよ
   苦しみに 友よその手を貸してあげよう 苦しみを分け合って 小さくしよう
   なんにもなくても 嬉しいこころ みんなで生きてる 楽しいこころ ♪
(「嬉しいこころ楽しいこころ」末吉良次 / フランシスコ会のブラザー)

 自分の思いを強く主張する「イヤイヤ期」を乗り越えてきた子どもたち。いつでも自分の思い通りにすることはできないということを学んだり、自分を援けてくれる人がいることに気付いたり、周りの人のために何かしてあげることに喜びを感じたりしながら、新しい人間関係を築いています。

 ただ、日々の生活の中、子どもたちは何となくそのことを感じてはいても、理解するところまで昇華できずにいるものです。このような体験があった時に、「嬉しいことをみんなで一緒にお祝いすると、もっと嬉しくなるね。」と喜びの共有に気付かせることや、悲しい思いをしている人や困った人を助けた時、相手の重荷が軽くなったことを伝えることを通して、子どもたちに「共に歩む」ことの意味を教えることができるもの。その役目を担っているのが、保護者の皆さんや幼稚園の先生、そして周りにいる大人たちです。

 身近な幼稚園の友だちとのふれ合いの中で、「共に歩む」ことの大切さや喜びを学んだ子どもたちが、やがて地域に目を向け、地域の方々と「共に歩む」ことを始め、その視線を国内、そして世界へと向けていき、世界中のだれとでも「共に歩む」世界を築いていってほしいと願っています。

 見よ、兄弟が共に座っている なんという恵み、なんという喜び。(詩編133-1)
                 (園長 鬼木 昌之)

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