園庭にある総合遊具「木のおうち」。安全に配慮しつつ、子どもたちの発達に必要な力を育てる工夫がこらされています。特に小さい子が大好きなすべり台をするためには、縄を編んで作った網の橋を渡るか、高い丸太の階段を登っていかなくてはいけません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/9e/e28bbe26e9331c258a097fd085c14bb9.png)
10月の園庭開放の日、小さなお友だちがすべり台をめざして網の橋を渡っていました。下が透けて見えるし、網の隙間に足がすっぽり入ってしまうので、小さいお友だちにとっては大冒険。でもお母さんに励まされながらこわごわ渡っていきました。この橋は登り坂になっています。特に橋から上の台に移るところが最後の難関です。「ほら、もう少し。がんばって!」お母さんの声に最後の一歩を踏み出し、上の台にたどりついたお友だちは思わずにっこり!!そのまますべり台めがけてトントントンとかけていきました。すべり台をすべり終えると、再び網の橋渡りに挑戦。2度目はスピードも増し、上手に渡ることができるようになっていました。一つの壁を乗り越えたお友だちは、その後、何度も網の橋渡りとすべり台を繰り返していました。
木のおうちにはすべり棒も設置されています。小さなお友だちは、囲いがないすべり棒の方ではなく、台の奥を通ってすべり台に向かいます。やがて年長さんや年中さんがすべり降りる様子を見ていた年少さんは、ぼくも、わたしもできるかな?と、すべり棒に挑戦。初めはこわごわ棒を握るところから始め、やっぱりこわいなと後ろに下がっていきます。そんなことを何度か繰り返すうちに両手でしっかりと棒を持ち、先生やお友だちからの「足で棒をはさむんだよ。」というアドバイスを受けながらスーッとすべり降りることができるようになっていきます。初めてすべり降りることができたときの満足そうな顔。また一歩お兄さんお姉さんになったという思いが伝わってきます。
幼稚園入園前から幼稚園時代を通して、今までできなかったことが一つひとつできるようになり、おとなが驚くような成長を見せてくれる子どもたち。それは、周りのおとなが無理強いしなくても、自分がしたいことを見つけ、挑戦することを通してできるようになっていくものです。
天使幼稚園が取り入れているモンテッソーリ教育の根幹にあるのが、まさにこの「自分で選び」「できた」という喜びを次へのステップとし、子どもの持っている力を引き出してあげること。子どものために環境を整え、子ども自身がやってみたいことに挑戦できるよう導き、それを自分の力で乗り越えたり、何かを作り上げたりする。それが子どもたちの「未来を生きる力」につながっていきます。
11月6日(水)9時30分から「子どもの本当の力を引き出す!モンテッソーリ教育」というテーマで公開講演会を予定しています。今回は家庭でもできるモンテッソーリ教育についてもお話してくださる予定です。天使幼稚園で育ち行く子どもたちが体験しているモンテッソーリ教育について、お話を聴き役立てていただければと願っています。
(園長 鬼木 昌之)
≪おまけのクイズ≫
*上の絵の中で遊んでいるお友だち24人を探してみてください。くまさんとうさぎさんは人数には入りません。
*23人しか見つけられなかった方へ=ちょっと分かりにくいけれど、屋根裏部屋から顔を出しているお友だちが1人いるのに気付きましたか?