闇に響くノクターン

いっしょにノクターンを聴いてみませんか。どこまで続くかわからない暗闇のなかで…。

最新ビルのセキュリティーー六本木徘徊記

2007-10-04 16:36:04 | 雑記
昨日は六本木の森美術館(六本木ヒルズ内)に展覧会の用事で行ってきた。
森美術館で10月13日から『六本木クロッシング2007:未来への脈動』という展覧会が開かれるのだが、知りあいがこの展覧会に出展することになっており、かつ、美術館から依頼のあった出展作品が少し壊れていて、それを展覧会前に修復することの見学だ。実は、私が以前住んでいた賃貸マンションは六本木ヒルズの近くにあり、六本木ヒルズには何度も行っているし、そのときに森美術館のことはいつも気になっていたのだが、実際にはなかなか美術館に足を踏み入れる機会がなく、昨日はじめての訪問となったもの。
美術館への訪問といっても、昨日は作品修復が目的だったので、森タワーにはのぼらずじまいで(美術館はその53階にある)、逆に、美術館担当者に案内されて地下の収蔵室に直行することとなった。作品の不都合は、事前に想像していたよりも複雑なもので、現場ですぐにはなおせないということがわかり、今日にもちこしになってしまった。ただ美術館の対応がとても丁寧で、知りあいも安心したようだ。
帰りは地下の収蔵庫から直接メイン・エントランスに向かったのだが、そこでちょっとしたトラブルがあった。昨日われわれは、メイン・エントランスとは別の美術館の受付から森タワーに入ったのだが、そこだと収蔵庫から出るには複雑な経路を通らなくてはならず、担当者も簡単に出れるメイン・エントランスへとわれわれを案内してくれた。ところが、メイン・エントランスから入らなかったわれわれがメインエントランスから退館すると、入館人数と退館人数に食い違いが生じ、セキュリティ上まずいというのだ。最新のビルのセキュリティというのは、精密といえば精密だが、一般常識的に行動しようとするととてもやっかいなものだということを、図らずも実感した。

ところで、展覧会そのものは、日本美術界の最先端で活躍するアーチスト36人(組)が、絵画、彫刻、写真、デザイン、映像、漫画、ゲーム、人形、ペンキ絵、演劇などのジャンルを問わず出展するもので、どのような展示になるのか、私にもちょっと予想がつかない。少なくとも、作品を単純に並べるだけでは展示にならないだろうということははっきりしている。企画する側としても、そうした「見せ方(展示の仕方、作品の受容のされ方)」の難しさは承知のうえで、あえて困難な課題に挑戦したという姿勢は高く評価できる。最近陳腐化している展覧会に風穴をあけるような、おもしろい展覧会になるのではないだろうか。

【参照】
『六本木クロッシング2007:未来への脈動』展の概要
http://www.mori.art.museum/contents/roppongix02/index.html

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さて、六本木ヒルズを出て地下鉄に乗ろうとしたら、これもおもいがけず、NHKの来年の新春ドラマ『雪之丞変化』の関係者に会った。「期待してますよ」と声をかけたら、撮影は順調で、滝沢秀明の闇太郎はぴったしですごくいいということだった。こちらもものすごく楽しみだ。