ショーちゃんを見送り、ショーちゃんにもダイちゃんにも後ろめたいような気持ちを抱えながらホテルに戻る。荷物を整理しながら、起こったことはしかたがないと気持ちを切り替え、ダイちゃんを待つ準備をする。
朝9時に会う約束なのできっと朝食を食べていないだろうと、ともかくホテル近くのパン屋にサンドイッチを買いに行く。それからまた荷物を片づけているともう9時だ。いったんロビーまで降りてダイちゃんを待つ。
ダイちゃんは9時ギリギリに到着。彼に会うのは1年ぶりだが、ちょっと精悍になったような感じで、セクシーだ。
急いでチェックアウトを済ませ、大きな荷物はクロークに預けてホテルを出る。なにはともあれ、待望のデート開始だ。
烏丸から阪急電車に乗り、1時間ほど経つと、とりあえずの目的地シュクガワに到着。途中、電車のなかで、モデルのことや卒業のことなどいろいろ話をした。きけば、モデルというのは美大の仲間どおしでプレゼン用のモデルをやったということだった。そして、自分の卒業制作もぶじ提出して3月で美大を卒業し、4月からはデザイン会社の見習いをやるという。とりあえずは自分の目標に向かって進んでいるようなので安心。
さて出発の時にホテルでモタモタしたので、シュクガワに着くとあまり時間の余裕がなく、最初に見物を予定していたカトリック教会に行くのはとりやめにして、タクシーでまっすぐ目的の美術館に行く。美術館に着くと、生意気にも、それまでかぶっていた帽子を脱いで、別の帽子にかぶり直している。しかし私は、彼のそんな自己演出が好きだ。
美術館では、まず館内をいろいろ案内してもらい、それから、友人の展覧会の方針などについて、ざっくり話をする。ダイちゃんは、私の横で小さくうなずきながらそれを聞いている。
1時間ほどで美術館訪問をきりあげると、小腹がすいたので近くの公園のベンチで、古都からもってきたサンドイッチをいっしょにほおばる。桜の季節にちょっとだけ早いのが残念だ。
それから徒歩で有名な西○神社に詣で、参拝をさっと済まして、灘の生一本で有名な酒造会社直営のレストランに向かう。
レストランには昼懐石を予約しておいたので、名前を告げるとすぐにゆったりした席に案内され、対応もスムーズだった。ここで、造りたての日本酒をいろいろ試飲しながら、次々と運ばれる料理に箸をつける。古都のレストランに比べると店の雰囲気は今一つだが、料理はなかなかおいしく、話がはずむ。最後の炊き込みご飯は二人とも食べきれず、お土産につつんでもらった。
1時間以上かけてゆっくり食事をしてから、今度は港にある木製の灯台に向かう。港に着くと、日本海側の港町出身だというダイちゃんは、何か考え深げに海を見ている。
軽くキスをしてどうしたのかときくと、「今日はとても楽しかったけど、闇太郎さんとは、セックス抜きで、このままずっと友達でいたい」という。古都にくるまでの彼の態度から、このことはある程度予想していたのだが、突然なので、私も動揺。「うん、わかった」と応じたものの、なにか、高いところから突然突き落とされたような感じだ。
気をとりなおして、しばらくいっしょにぼんやり港をみたり、灯台の前で写真をとったりしてから、阪急電車の駅まで戻った。
西○から古都に戻る電車のなかでは、疲労と落胆から寝込んでしまい、古都の近くでダイちゃんに起こされた。
その後、二人ともまだ少し時間があるので、デートのやり直し。境町通りのティールームグルニエドールに入り、ケーキを食べながらまたいろいろ話をした。グルニエドールでは、最初に食べたケーキがとてもおいしかっのでショートケーキを追加し、二人で半分ずつ食べた。
こうして、ダイちゃんとは、東京か古都で近いうちにまた会おう、それまでメールや電話で連絡を取り合おうと約束して6時過ぎに別れた。
一人になって、ホテルで荷物を受け取り、古都のメインの駅に向かったが、新幹線に乗り込むと昨日の夜からのいろいろなできごとが次々に浮かんできて、気持ちの整理がつかないまま東京に着いた。
朝9時に会う約束なのできっと朝食を食べていないだろうと、ともかくホテル近くのパン屋にサンドイッチを買いに行く。それからまた荷物を片づけているともう9時だ。いったんロビーまで降りてダイちゃんを待つ。
ダイちゃんは9時ギリギリに到着。彼に会うのは1年ぶりだが、ちょっと精悍になったような感じで、セクシーだ。
急いでチェックアウトを済ませ、大きな荷物はクロークに預けてホテルを出る。なにはともあれ、待望のデート開始だ。
烏丸から阪急電車に乗り、1時間ほど経つと、とりあえずの目的地シュクガワに到着。途中、電車のなかで、モデルのことや卒業のことなどいろいろ話をした。きけば、モデルというのは美大の仲間どおしでプレゼン用のモデルをやったということだった。そして、自分の卒業制作もぶじ提出して3月で美大を卒業し、4月からはデザイン会社の見習いをやるという。とりあえずは自分の目標に向かって進んでいるようなので安心。
さて出発の時にホテルでモタモタしたので、シュクガワに着くとあまり時間の余裕がなく、最初に見物を予定していたカトリック教会に行くのはとりやめにして、タクシーでまっすぐ目的の美術館に行く。美術館に着くと、生意気にも、それまでかぶっていた帽子を脱いで、別の帽子にかぶり直している。しかし私は、彼のそんな自己演出が好きだ。
美術館では、まず館内をいろいろ案内してもらい、それから、友人の展覧会の方針などについて、ざっくり話をする。ダイちゃんは、私の横で小さくうなずきながらそれを聞いている。
1時間ほどで美術館訪問をきりあげると、小腹がすいたので近くの公園のベンチで、古都からもってきたサンドイッチをいっしょにほおばる。桜の季節にちょっとだけ早いのが残念だ。
それから徒歩で有名な西○神社に詣で、参拝をさっと済まして、灘の生一本で有名な酒造会社直営のレストランに向かう。
レストランには昼懐石を予約しておいたので、名前を告げるとすぐにゆったりした席に案内され、対応もスムーズだった。ここで、造りたての日本酒をいろいろ試飲しながら、次々と運ばれる料理に箸をつける。古都のレストランに比べると店の雰囲気は今一つだが、料理はなかなかおいしく、話がはずむ。最後の炊き込みご飯は二人とも食べきれず、お土産につつんでもらった。
1時間以上かけてゆっくり食事をしてから、今度は港にある木製の灯台に向かう。港に着くと、日本海側の港町出身だというダイちゃんは、何か考え深げに海を見ている。
軽くキスをしてどうしたのかときくと、「今日はとても楽しかったけど、闇太郎さんとは、セックス抜きで、このままずっと友達でいたい」という。古都にくるまでの彼の態度から、このことはある程度予想していたのだが、突然なので、私も動揺。「うん、わかった」と応じたものの、なにか、高いところから突然突き落とされたような感じだ。
気をとりなおして、しばらくいっしょにぼんやり港をみたり、灯台の前で写真をとったりしてから、阪急電車の駅まで戻った。
西○から古都に戻る電車のなかでは、疲労と落胆から寝込んでしまい、古都の近くでダイちゃんに起こされた。
その後、二人ともまだ少し時間があるので、デートのやり直し。境町通りのティールームグルニエドールに入り、ケーキを食べながらまたいろいろ話をした。グルニエドールでは、最初に食べたケーキがとてもおいしかっのでショートケーキを追加し、二人で半分ずつ食べた。
こうして、ダイちゃんとは、東京か古都で近いうちにまた会おう、それまでメールや電話で連絡を取り合おうと約束して6時過ぎに別れた。
一人になって、ホテルで荷物を受け取り、古都のメインの駅に向かったが、新幹線に乗り込むと昨日の夜からのいろいろなできごとが次々に浮かんできて、気持ちの整理がつかないまま東京に着いた。