闇に響くノクターン

いっしょにノクターンを聴いてみませんか。どこまで続くかわからない暗闇のなかで…。

縁は異なものーー意外の連続

2007-02-01 13:04:28 | 雑記
昨日は、昨年末からとある本を一緒に翻訳しようとメールで話し合っていたMさんを大学研究室に訪問し、初めて会った。
共訳といっても、大学で美学(哲学)を教えているMさんと一介の個人研究者に過ぎない私では、正直いって世界が全然違うのだが、共訳は、それぞれの持ち味をいかして、とりあえず本文の訳は私が主体となってすすめ、註、参考文献紹介、ディスコグラフィー作成といった細かい作業は、Mさんが責任をもつということになった。
出版社も、大学教官の肩書きをいかし、とりあえずはMさんがいろいろ当たってみるとのことなので、彼に一任することになった。
話を終えて帰るとき、私は同じ大学の史学科のCさん(私は、先日行った研究報告のなかでCさんの論文を引用している)のことを思い出し、ご挨拶をと思って研究室をノックしたのだが、事前のアポイントもなかったのにCさんは私を快く迎えてくれたばかりか、部屋の外で待っていたMさんに、あらためて、私とは懇意にしているからと紹介してくれた。
これでMさんと初対面の緊張も完全にとれ、共同作業がスムーズに行きそうな雰囲気になってきた。縁というのは、ほんとうに不思議なものだ。

Mさん関係で不思議な縁というと、Mさんは、隣の研究室の○川さんを紹介しましょうかと言ってくれたのだが(あいにく、昨日○川さんは不在)、その○川さんを私はよく知っているのだ。
というのは、前に書いた「二丁目シカト事件」の当事者Sさんと○川さんは、以前とても仲がよく、互いに誕生パーティを開いて招待しあっており、私もいつもそのパーティに呼ばれていた。だから○川さん(ノンケ)は、Sさんや私がゲイだということをよく知っている。そんな○川さんの公的な顔が大学の先生というわけで、そのこと自体は私も知っていたのだが、まさかその隣の研究室の人と一緒に仕事をすることになるだろうということまでは、見通せなかった。
そんなことで、○川さんとはそのうち彼の仕事場で会うことになるとは思うが、そのとき、彼がどんな風な態度で出てくるか、気にならなくはない。
しかし人間関係の細かいことを気にしていたらキリがない。えいままよと割り切って、訳に集中することにしよう。

昨日は、そんなことで気をよくして話し合いのあと渋谷に出かけたら、立ち寄ったワイン・バーに、私と懇意の美術関係者Oさんが先着してワインを飲んでいた。Oさんは渋谷で長い間画廊を開いていて、昨年末にその画廊をたたんで今は美術企画に専念しているのだが、画廊がなくなって会えなくてさびしいと思っていたところにOさんに会ったので、さっそく、昨日のMさんとの話し合いのことをちょっと説明した。Oさんも、うまくいくといいねと、とても喜んでくれた。