闇に響くノクターン

いっしょにノクターンを聴いてみませんか。どこまで続くかわからない暗闇のなかで…。

すべての道はローマへ通ず

2006-11-04 13:27:30 | 雑記
昨日さぼったので、今朝は一時間強英語と格闘して、ローマにメールを出した。
今日は、私の日常と関係のある範囲で、このメールのやりとりをするようになった経緯と原稿依頼のことを説明しておこう。

私は編集・翻訳・執筆などの仕事をしたいと思ってはいるが、名もない人間にそうそううまい話があるわけではなし、基本的には、よくいってフリーター、実情は万年失業者のようなものである。
だからいろいろな仕事を引き受けているが、そのうちの一つとして、知人の公的メールを管理している。
その知人に先日、ローマ大学の先生からメールが届き、はじめは純粋にそれを取り次いでいたのだが、そのうちにそのMさんが、メールを取り次いでいる私に興味をもつようになった。
こちらとしては、イタリア人が相手のメールだから、チャオだとか、グラツィエだとか、知っている単語を英語のあいだに少し交ぜて向こうにサービスしていたのだが、すると向こうも喜んで、あなたはイタリア語ができるのかときいてくる。オペラが好きだからそれに出てくる程度はというと、向こうは、自分もオペラが好きだという感じ。すっかりうちとけて、すぐにファースト・ネームでメールを応答するようになった。
こうなれば会ったこともない外国人とのメールもやりやすい。しかも相手はネイティブではなく、イタリア流にくずれた英語を書いてくるので、こちらも気が楽だ。
そうした状態が続くうちに、Mさんの方から、自分はイタリアであるreviewを監修しているのだが、それに日本のことをなにか書いてくれないかとなった次第。媒体は、ウェブとも結び付けて、オンラインで全世界に向けてローマ発の文化情報を届けたいという(より正確にいうと、ローマはいちおう情報発信基地ではあるのだが、そこに集まってくる情報自体は世界規模のものにしたいというのがMさんの発想だ)。
実は私は英語にはあまり自信がないし、だいいち英語で論文を書くこと自体はじめてなのだが、Mさんの発想がリベラルでおもしろいので、ともかくその依頼を引き受けた。
ところで今日は、ローマ市内のバールに集まって、ランチをとりながらその編集会議をやるというが、さすがにそれには行けない。で、編集会議前に、私が書きたいものの英文概要を送ったというわけ。
うまく理解してもらえるといいのだが…。

というような感じで、私はいつもわりと時間があるので、ふだんは部屋で読書したり考え事をしていることが多い(音楽はだいたい「ながら」聴き)。夕方から定期的なアルバイトに出かける。
だからそんなに飲みにもいかないし、食事も部屋で簡単に済ますことが多い。こんな生活は不安定だし楽ではないのは事実だが、年齢のことを考えると別の方向への舵の切り替えも不可能に近いので、こうなればともかく、自分の道を進めるだけ進んで行きたい。
今度のローマの件も、それ自体経済的には無に近いが、自分が前に進むためのなにかのきっかけになってくれればいいと思っている。