青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

風雪に 耐えて津軽を 三十年

2019年02月10日 17時00分00秒 | 弘南鉄道

(津軽の冬を撮る@尾上高校前駅前)

今回、弘前のレンタカー屋が貸してくれたのは四駆のスズキ・スイフト。スタッドレスはグッドイヤーかなんかの履いてたけど、コンパクトで乗りやすかったなあ。割り勘出来ない一人旅でのレンタカー、おサイフ的にはまとまった出費になってしまいましたけど、やっぱ圧倒的に行動半径&行動時間が増えるし借りといて良かったわ。こういう天候で撮るのが予想されたんで、地吹雪吹いたらシェルター替わりに逃げ込めるしね。自分のクルマにもスタッドレス履かせてるけど、こと撮り鉄やるならクルマは大きくなくていい。取り回しが楽だし、サブに1台欲しくなっちゃったよ(笑)。


黒石行きの21列車。下車客2名。おそらくこの駅の利用者はほぼ尾上高校の生徒だろう。女生徒のマフラーにうずめた長い髪の毛が、地吹雪になびくホーム。この時間に通学?と思わなくもないのだけど、尾上高校は平成11年に設立された比較的新しい高校で、普通科以外にも定時制や通信制など多様な学び方が選択出来る高校になっています。高校生活などとうの昔の記憶の彼方である我々には、朝に登校して夕方に下校するというステレオタイプの学生生活だけでなく、今の時代の新しい学び方も知っておかなければならないのでしょう。

  

弘前行きの23列車からは下車客3名。猛吹雪の中、「さすがにそれは寒いんじゃないの?」と思うほどの薄着で表情一つ変えずに駅からガッコへ向かって歩いていく津軽っ子たち。雪が降るからと言って休校になったりする東京の高校生とは、基本的な皮膚構造が違うのではないだろうか…。地吹雪と、巻き上がる雪つぶてに粉だらけの大福のようになった東急7000。今ではすっかり津軽の人となった彼も、元はと言えば渋谷と横浜を結んでいたバリバリの都会っ子であった。


地吹雪のないタイミングで何とか1本でも尾上の高架橋アングルで撮影したかったので、粘って粘って3本目の黒石行き23列車で。昨年の秋に、本家の東急電鉄ではこの7000系列の派生形式であった池多摩線系統の7700系が引退してしまいましたが、ドヤドヤとマニアが押しかけた引退劇を見ながら「まだ地方で(東急7000系)元気に走ってるやん!」って思いましたよね。しかもイケタマの7700とか更新工事が入ってるのは分かるけどフツーに養老鉄道に行ってさらに走るんでしょ?東急7000系という車両は誉れ高き日本初のオールステンレス車両ですけど、どんだけ長命なんだって話ですよ(笑)。

尾上の高架橋を渡って来た原型顔の7013編成。
弘南の東急7000も、もう津軽に来て30年。デビューから数えると、津軽暮らしの方が長くなった。
凍て付く顔もサマになり、すっかり津軽に溶け込んだ、津軽っ子たちの足です。
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